2003年8月25日
初めての北アルプス

前常念から常念岳を望む 安房トンネルを抜け乗鞍スカイライン入口付近に平湯と呼ばれる場所がある。ここは上高地への入口にもなっている。夏になるとファミリーキャンプを楽しんでいた頃、この平湯キャンプ場にテントを張り、上高地散策と乗鞍岳登山を楽しんだ。

 夜中に畳平に着き路上で仮眠を取りながら駐車場の開門を待った。しかし生憎のガスで畳平は霧雨状態。すっかり意気消沈しキャンプ場に降りていく事にした。ところが乗鞍スカイラインを降りれば降りるほど青空が広がっていった。予定を変更し2日目に予定していた上高地へと向かった。大正池でバスを降り梓川の清流や焼岳、穂高連峰などを眺めながら明神池までの散策を楽しんだ。

 次の日は高山まで足を伸ばし市内観光、最終日は再度乗鞍岳に行き畳平から剣が峰に向かって歩き出したのだが今度は風。あまりにも強いため途中で取りやめ、松本城を見学して帰る事となった。

常念岳山頂から槍ヶ岳方面 次の年は白馬村のペンションに宿泊し、八方尾根をゴンドラで上がり八方池までのトレッキングを楽しんだ。雪渓を残す白馬三山が印象的だった。私と北アルプスとの関わりはこの程度のものだった。ところが縁あって常念岳・蝶ヶ岳を歩く機会に恵まれた。長野県堀金村三股から入り前常念岳〜常念岳、常念小屋にて一泊、翌日蝶ヶ岳を回って三股に降りるというものだった。慌てて本屋に行きガイドマップを購入し下調べをした。常念岳は日本百名山の一つで北アルプス入門の山と記されていた。6時間半をかけて常念岳山頂に着くと、目の前に穂高連峰から槍ヶ岳北鎌尾根へと続く岩峰群が大きく広がっていた。右に目をやれば大天井岳から燕岳、そしてその奥には延々と北アルプスの山並が続いていた。

 日本アルプスに興味がないわけではないが、私にはあまり関係のない山域である。近い将来息子を連れて槍ヶ岳くらいは登ってみるかなと漠然と思っていた程度のものだ。しかし、どうしても槍ヶ岳に目が向く。槍を中心に北アルプスが形成されていると言うのも嘘ではないのかもしれない。その姿を実際に目にして、本当に登れるのだろうかとも思ってしまう。

 北アルプスといえどもやはり中高年のハイカーが多い。さすがに若いハイカーも目に付くがその数は比べればわずかである。どうしても寝不足になりがちな山行を支えているのは気力であろう。そしてその気を支えるだけの体力が必要だ。どちらかが欠ければ考えなくてはならないだろう。

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