鷲羽岳
わしばだけ
2,924m

北アルプス
長野県・富山県
鷲羽岳を初めて見たのは、息子と三人で新穂高から入り双六小屋に一泊した時だ。頭の中には槍ヶ岳しかなくて、あれは鷲羽岳かあと思った程度だった。今から思えばせめて双六岳をピストンしてから槍に向かえばよかったなあと思う。百名山を目指して北アルプスで残ったのは鷲羽岳・水晶岳となった。残る二座を踏破しようとやってきたが水晶岳は来年以降に持ち越しとなった。
登 山 日 2023年10月13~14日(晴れ)
メンバー しんぷる
行  程 初日
新穂高温泉無料駐車場04:10…04:19新穂高登山指導センター04:25…04:35登山口…05:20笠新道登山口…05:30わさび平小屋…05:49小池新道入口…06:27秩父沢出合06:36…07:03イタドリが原…07:26シシウドヶ原07:36…08:11鏡池…08:16鏡平山荘08:18…09:06弓折乗越09:15…09:31花見平…09:48くろゆりベンチ…10:25双六小屋10:47…11:07双六岳巻道分岐…11:11双六岳中道分岐…11:58▲双六岳12:19…12:36中道分岐…13:04丸山…13:31三俣蓮華岳13:36…14:19三俣山荘14:24…15:31▲鷲羽岳15:39…16:25三俣山荘宿泊
二日目
三俣山荘05:31…07:29双六岳中道分岐…07:44双六小屋07:47…08:23くろゆりベンチ…08:40花見平…08:49弓折乗越09:00…09:22鏡平山荘…09:26鏡池…09:52シシウドヶ原09:58…10:11イタドリが原…10:33秩父沢出合10:39…11:08小池新道入口11:43わさび平小屋11:47…11:58笠新道登山口…12:35登山口…12:56新穂高温泉無料駐車場
yamap ルートマップ 山行写真集
 初めての登山者用駐車場は空いていたが要領が分からず一番下の段に駐車した。満天の星空の下で車中泊の目覚めは早かった。小池新道に入る頃に明るくなればいいと歩き出した。登山指導センターで登山届を提出し三日間の山行が始まった。指導センター先の駐車場はガラガラで、知っていればここまで来られたのになあ。小屋締めが迫るこの時期は空いているのかなあ。金曜日ということもあってか暗い林道を歩く登山者は他に一組だけのようだった。天気は上々だが三日目の雨予想をどうするか。

早朝の新穂高登山指導センター 登山届を出す

小池新道へ入る

秩父沢

北アルプス最南部 焼岳と乗鞍岳
 秩父沢で腰を下ろした。三俣山荘泊まりの若者と双六、出来れば三俣山荘で天泊のソロさんと話をして歩き出した。歩きながら思い出すのは息子と三人で槍を目指した山行だ。私達夫婦は息子には付いていけないので先に行かしてポイントポイントで待ってもらったなあ。二回目に笠ヶ岳を目指したときは途中バテて少し眠ったことを覚えているくらいだ。

シシウドヶ原から

ベンチからは焼岳・乗鞍岳

鏡池に着いた 槍・穂高連峰が一望だがまだ逆光

鏡平小屋
 小池新道はよく整備された登山道になっている。鏡平からの槍・穂はどうかなあ。まだ太陽が低いから逆光かもな。

陽が高くなってきた

鏡平を見下ろして

弓折乗越 展望が開ける

笠ヶ岳へと続く稜線
 鏡平小屋の小屋番さんが登山道整備を行っていた。ご苦労様です。弓折乗越まで上がって来ると展望が開ける。笠ヶ岳への稜線が気持ちよさそうに誘っている。槍・穂高連峰の景観もいい感じだ。ここから双六小屋までは穏やかな道となる。

双六岳の山塊は大きい

花見平から見る鷲羽岳・水晶岳

槍ヶ岳北鎌尾根と西鎌尾根

ナナカマドの赤い実
 天気は最高。風も穏やかで長袖のシャツ一枚で充分だ。登る予定の鷲羽・水晶がくっきりと見えている。早く行きた~い。

双六小屋が見えてきた 鷲羽岳・水晶岳

双六岳

ふり返れば笠ヶ岳だ

燕岳 白い花崗岩砂が美しい

双六小屋に着いた

予定より早いので予定変更で双六岳に
 出足が早かったこともあり予定よりだいぶ早く双六小屋に着いた。予定では中道を抜けて三俣山荘へ急ぐ予定だったが双六岳経由で行くことにした。三日目は雨の予報だが雨具を着て帰ればいいと思っていた。

丸山・三俣蓮華岳・祖父岳・黒岳・鷲羽岳・野口五郎岳

さあ頑張るぞ

双六岳の台地に上がる 笠ヶ岳が良く見える

槍ヶ岳展望
 巻道への分岐さらに中道への分岐を分けて双六岳を目指すが足が上がらない。やたらと辛く感じて休みやすみ登っていく。双六岳台地の天空の滑走路から見える槍ヶ岳を楽しみにね。そして広々とした双六岳台地にたった。目の前には憧れの絶景があった。

双六岳の山頂はもう直ぐだ

ふり返り定番の一枚

山頂に着いた 大展望の山頂

薬師岳
 天空の滑走路をのんびりと歩いていけば誰もいない山頂に立つことができた。360度隔てることのない大展望が広がっている。雪を被って白く見える薬師岳、カールを開いている黒部五郎岳、劔・立山、目指す黒岳・鷲羽岳や白砂の野口五郎岳等々。まさに絶景。

黒部五郎岳

目指す三俣蓮華はまだ遠い

劔・立山は雪が残る

水晶岳と鷲羽岳 右端は野口五郎岳

槍ヶ岳がかっこいい

笠ヶ岳もバッチリ

双六岳の山頂で撮ってもらう

丸山に向かう
 新潟から来たという女性ソロさんに一枚撮ってもらう。双六岳はいい山だ、本当に。もう一度訪れたい山の一つだな。さあ、双六岳を充分に堪能した。今日の宿泊地、三俣山荘に向かおう。行く先に見えるのは丸山、三俣蓮華岳まではアップダウンがありそうだ。
 丸山は山頂標柱がないようだ。三俣蓮華岳で漸く三俣山荘が目に入った。下っていくと巻道に合流してそのまま山荘に到着した。

三俣蓮華岳

三俣山荘に着いた
 明日以降の行動をどうしようか迷っていた。最新の天気情報を知りたいがauは繋がらない。明日は天気は良さそうだが翌々日は雨予報だったから。雨の中を帰る予定だったが「雪になるかも」とのソロさんの一言が引っ掛かる。雪の装備はしてきていない。リスクは避けるべきだろう。小屋で再び一緒になったソロさんと一緒に鷲羽岳をピストンして翌日に下山することにした。

鷲羽岳山頂から大天井岳・常念岳

鷲羽池が見える

ヘロヘロで鷲羽岳の頂上

黒岳へ続く稜線 展望もいいね!
 小屋から見える鷲羽岳は急峻ではるか高く見えた。疲労した脚では大変に思えたが小屋番さんは往復90分位ですとのこと。夕食は17時なので2時間みても間に合う。道は細かく九十九折となっていて登りやすい。休みやすみ登って1時間足らずで山頂を踏むことができた。槍方面眼下に鷲羽池が見えた。水晶岳への稜線も見える。来年はその稜線を歩いて来られればいいなあ。
 疲れたが何とか鷲羽岳は踏破した。山小屋は小屋締めが近いこともあってか随分と空いていた。宿泊者の半数近くは伊藤新道を登ってきたようだ。よく整備されて迷うことはなかったとのこと。夕食のシカ肉のデミグラスシチューは美味しかった。夕食後6時から展望食堂での黒部源流周辺のスライドショーは疲れていたためにパスして横になっていた。翌朝、弁当をザックに入れて出発。

朝日を浴びた三俣蓮華岳

巻道から見る丸山

双六岳

双六小屋が見えてきた
 天場で水を補給してから三俣蓮華岳直下まで戻り巻道を双六小屋まで戻る。最初は雲が出ていたが徐々に青空が広がってきた。心残りを断ち切って平易な巻道を歩いていく。双六岳は昨日登っておいてよかったなあ。今朝では槍ヶ岳は逆光で絶景が台無しだ。双六小屋でこれから新穂高に下山することを伝えて残念だが宿泊をキャンセルした。双六小屋も大分空いて、宿泊はこの時期が狙い目かも。

シラカバの黄葉がいいね

くろゆりベンチから望む白山
 正面に槍・穂高連峰の展望を楽しみながら歩いていく。北アルプスはでっかいなあ。アルプス以外の山は見えないや。

鏡平小屋に着いた

さあ下ろう
 鏡平小屋の小屋番さんが今日も登山道整備を行っています。本当にご苦労様です。さあ怪我のないように下って行こう。

紅葉がいい感じ

秩父沢周辺が見頃

秩父沢

槍ヶ岳も見納めかな
 鏡平から下っていくと山の紅葉が陽の光に照らされて実にいい感じだ。特に秩父沢周辺の紅葉が見頃を迎えている。いい時期に来たものだな。10月の北アルプスなんて考えたこともなかったけれど、山小屋締め頃の紅葉はいいものだと認識を新たにする。

小池新道入口に

三俣山荘の弁当 肉団子の下にはお浸し 満足だ
 登って来る登山者が多い。日帰りの健脚者が多いこの頃だけれど、一泊を考えている登山者は明日はどうするのだろう。しっかりと装備をしているのかな。眩しいばかりの紅葉を楽しみながら小池新道を下った。わさび平小屋でラーメンと三叉山荘の弁当を食べようと思い、先に弁当を開けてみた。美味しそうだ、これで十分じゃないか。山小屋の弁当だからと馬鹿にしてました、すみません。御飯が硬かった以外は本当においしかった。そんなわけでラーメンは必要なかった。そうめんを食べている登山者が多かったかな。
 指導センター近くになって、小熊がいて逃げないと先行した登山者の話を受けてロープウェイ方面へ迂回して駐車場に戻った。空いていた登山者用駐車場は満車に近い状態だった。天気に恵まれて楽しい山行になった。水晶岳は来年。

inserted by FC2 system