塩見岳
しおみだけ
3,047m

南アルプス
塩見岳は鳥倉登山口から日帰りで往復する健脚も多いが、コースタイムを見れば日帰りはちょっと無理ということで塩見小屋一泊で計画を立てた。初めての単独山小屋泊まりということもあって、YAMAPで作成した登山計画をライフと共有することにした。前夜自宅から6時間近くかけて第一駐車場で前泊。第二駐車場にも車があったから前日は混雑したようだ。汗が薄っすらと滲む程度の気温の中、快調に歩くことができて日帰り登山となった。
登 山 日 2023年09月25日(晴れ)
メンバー しんぷる
行  程 第一駐車場04:45…05:21鳥倉登山口05:23…06:08豊口山のコル…06:38ほとけの清水…06:57塩川ルート合流点07:02…07:16三伏峠小屋07:20…07:21烏帽子分岐…07:36△三伏山…08:13▲本谷山…09:28塩見小屋09:40…10:43▲塩見岳西峰…10:52△塩見岳東峰11:07…11:09▲塩見岳西峰…11:47塩見小屋…13:00▲本谷山…13:47△三伏山…14:00三伏峠小屋14:10…14:21:塩川ルート合流点…14:39ほとけの清水…15:32鳥倉登山口15:34…16:10第一駐車場
yamap ルートマップ 山頂からの展望動画(YouTube)
 日の出は5時過ぎだから、ライトを灯して駐車場を4時過ぎに出発すれば登山口では明るくなるだろうと思いきや、うつらうつらと寝過ごしてしまい30分ほど遅れてしまった。先行者は3時過ぎに一人だけ、車がライトをつけて2台入ってきたが準備する様子はない。満天の星の下登山口に向かって林道を歩き出す。道は緩やかに登っていく。夏には登山バスが通るだけあって舗装され落石も少ない。

豊口ルートとあるが鳥倉ルート

この辺りは植林帯かな
 登山口に着くとまだ薄暗かったがライトは不要だ。三伏峠まで4km3時間とある。標高差は800m位だからおよそ2時間程度で歩けそうだ。目安として1時間当たり標高差300m、距離2kmを念頭に置いて歩いているからだ。登山届を提出して歩き始めれば、急登はないし歩き易い登山道に感じた。松の林から始まり徐々に針葉樹林帯へと変化していく。久しぶりの南アルプス、森林限界は高い。

わからないけど南アルプスの山並みが

2/10はわからなかった
 登山道から南アルプスの山並みが見えると三伏峠小屋までの三合目だ。わかる山と言えば北岳、間ノ岳、駒ケ岳、仙丈ヶ岳、鳳凰山位なもので結局登った山だけかもな。薄っすらと雲があるが稜線からの展望はどうだろうか。道は徐々に険しくなりガレ場や朽ちそうな桟道が手入をされながら使われている。危険は感じないが注意は必要だろう。途中、ほとけの清水という水場がある。

ここで半分かな もう針葉樹林帯

細い丸太の桟道 濡れていなければ大丈夫そう

奥に仙丈ケ岳、駒ケ岳

お、塩見岳か

200mじゃなくて200歩が嬉しい

三伏峠小屋 9/30まで営業とか
 三伏峠が近づくと道は急登になる。やがて三伏峠小屋の200歩案内が。205歩で着きました。数人の登山者だけで小屋は静かな感じ。

二張だけの静かな天場

三伏山は近い

三伏山から北アルプスのパノラマ

三伏山2615m 塩見岳が見えた まだ遠いぞ

ズームしてみる
 三伏峠小屋を過ぎれば烏帽子岳分岐を右に分け、三伏山~本谷山~塩見岳への稜線歩きとなる。微妙に森林限界を越えたり戻ったりしながら進んでいく。陽ざしの中の歩きとなるので半袖一枚になった。ずっと樹林帯ではなく展望もあるので飽きることはない。

のぞき岩

のぞき岩からの中央~北アルプスの展望もいいぞ

本谷山2658m 低木に囲われている

塩見岳は逆光

槍・穂高連峰をズーッム!

こちらは仙丈ケ岳と貴公子駒ケ岳
 南アルプス中央部ということもあって展望がいいなあ。今日はなんとなくすっきりしないけど高嶺に雪を冠する頃には最高じゃないかな。塩見岳の展望台と言われる烏帽子岳からの展望も良いらしい。さあ塩見小屋へ急ごう。

YAMAP予測では10分だったが…心萎える

塩見新道合流点まで急登

北荒川岳の向こうは仙丈、甲斐駒 間ノ岳、農鳥岳

三伏山方面を振り返る

塩見小屋に着いた

一旦下って岩稜帯に道が付けられている
 なんとなく期待していない展望に恵まれてハイマツの中を塩見小屋に着いた。9:30かあ。計画より2時間以上も早いことになる。これは日帰りが可能かもしれないな。塩見岳から戻った時間で考えよう。しかし、小屋前の急登で大分疲れた。脹脛が攣りそうだ。パンでも食べながら小休止だ。ついでに漢方68を痙攣予防に内服する。こんなところで歩けなくなったら大変。「いんね、あと40分だに」で追い抜かされたladyはもう鞍部を過ぎ塩見岳の登りに入っている。強いなあ。

ホシガラスかな

いよいよ近いが

南アルプス北部の峰々は大迫力だ

岩稜帯を登り切り山頂が見えてきた
 いやあ、本当疲れた。天狗岩も高く聳えているし、塩見岳頂上がいったい何処なのかもわからずにひたすら岩稜帯を登っていく。ようやく漢方薬が効いてきたのか脚の攣りは緩和されてきた。展望を慰めに休みやすみ高度を稼いでいくと何とか岩からは解放された。どうやら山頂部に着いたらしい。開放的なザレ道をゆっくりと歩いていく。

二等三角点3047mが置かれる西峰

東峰3052mだ 富士山が大きいなあ
 塩見岳西峰に立てば富士山が大きい。山頂に立って初めて富士山が見えるのだからたまらない。(しかし三伏山から塩見小屋までの間ににも富士山が見える場所があったようだが気付かなかった。)東峰に二人見える。疲れているので東峰が遠かったら行かないつもりだったけど直ぐ近くじゃん。これは行くしかないでしょ。

南アルプスからは富士山が大きい

荒川・明石方面 南アルプスは遠く深すぎる

これに尽きるか

東峰標柱 西峰より5m高い

南西方面 烏帽子岳と右手遠くに恵那山が見える
 着きました~東峰。先行者は二人だけ。先のladyと三伏峠小屋2泊で塩見岳に登りに来たソロさん。小屋はガラガラで夕べは室温4℃と冷えてよく眠れなかったとのこと。日帰りピストンとのladyの言葉に、山とゆっくり対話をしに登っているのだとソロさん。いずれにしても満足の様子でした。何度も言うようだけれどアルプスの山岳風景は魅力的で見るものを飽きさせないなあ。こういった絶景を見ることは実に素晴らしいことだ。愛知から来たという単独ladyさんに記念写真をお願いしました。さあ、帰りが気になる。

東峰

帰路 針葉樹林帯の隙間から塩見岳
なんとか元気も回復して塩見小屋に戻ると11:50。計画より2時間半早い。宿泊をキャンセルして下山することにした。

青空が広がった

左は本谷山から塩見岳に続く稜線

烏帽子岳 三伏山からの展望は良い

嬉しい200歩道標
 三伏峠小屋までは本谷山と三伏山の2座を越えていかなければならないが、特にきついところもないので淡々と歩いていくしかないなあ。今日は充分に南アルプス中央部を堪能したな。稜線から見える展望を楽しみながら歩いていけば三伏峠小屋の嬉しい道標。

日本一高いと言われる三伏峠とな

雷鳥の雄かな

行きには見過ごした7/10

決して楽な道ではないな
 三伏峠小屋のベンチで一休み。良く歩いたなあ。脚には大分疲労が溜まっているがまだ歩ける。まあ、筋肉痛は必須だろうなあ。

ほとけの清水 貴重な水場かも

登山口に降り立った

長く感じる林道だ

駐車場に着きました 疲れた~
 登りには比較的歩き易い登山道だと感じたけれど、下りを歩いてみると意外と急登も多かったことに気が付いた。健脚には日帰り登山が可能だから林道が雪に閉ざされるまでは登山者が歩いてくるのだろうな。朝は長さが気にならなかった林道はやけに長く感じた。

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