袈裟丸山 けさまるやま 1,878m 足尾山地 袈裟丸連峰 沼田市・みどり市 |
登 山 日 | 2023年05月24日(晴れ) |
メンバー | しんぷる |
行 程 | 7:55南西尾根取り付き…8:35南西尾根…9:50▲前袈裟丸山…10:35▲後袈裟丸山…11:23石祠…11:48△1415…12:06群界尾根登山口 yamap ルートマップ 山行写真集 |
袈裟丸山は近いようで遠い。折場登山口まで県道62沼田大間々線を使えば約2時間。アカヤシオの季節になれば駐車場は早朝から満車で路上駐車を余儀なくされる。今年は久しぶりにアカヤシオでも見に行こうと予定はしたが、早起きが億劫で取りやめてしまった。今年はツツジの類が大当たりの年でアカヤシオから始まりミツバ、シロヤシオ、シャクナゲの大競演で登山者を喜ばせている。 利根町根利から根利牧場を経て小中に抜ける林道がある。名もなき県界の峠を越えれば袈裟丸山群界尾根登山口が近い。何回か通ってはいるが牧場から先はダートコースでありこの道を利用する選択肢はなかった。しかし自宅から1時間で群界尾根登山口に着いてしまうのは魅力的だ。HUSTLERの走行性能を信頼して利用してみることにした。駄目だったら戻って他の山を考えよう。 |
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川を渡って前袈裟丸山南西尾根の枝尾根に取り付く |
基本的に尾根歩きなので歩き易い |
根利集落から根利牧場までは舗装路ではあるが、対向車が来たらどうしようかというほど狭い。根利牧場に着くと広々とした牧草地帯に袈裟丸山がよく見える。牛がのんびりと腹ばいになっている。ここからが核心部のダートコースとなる。荒れてはいるが砂利も敷かれていて普通車でも通過可能のようだ。パンクに注意しながら慎重に進んでいくと峠に出た。落石を避けながら進むと間もなく舗装路となった。ダート部は約3㎞、根利の三叉路から約8.5㎞の行程だ。これなら今後も利用できそうだ。群界尾根登山口には既に数台の車が止まっていた。通り過ぎて林道分岐の空地に駐車した。 | |
シロヤシオの落花 |
でもまだまだ沢山花が付いている |
小中川支流は水量が多そうだが赤リボンの地点から無事に渡ることができた。今回は尾根への取り付き点を下調べしてきた。なるほど踏み跡がはっきりとしている。過去4回登っているがこちらが正解のようだ。取り付きは急登だが直ぐに明瞭な尾根道となり道迷いなく歩くことができる。直ぐにヤマツツジが迎えてくれたが概ね登山口周辺だけに咲いている印象を持っている。 | |
南西尾根に出た 下山は赤テープを見落とさないように |
1504峰 手前の裸地からの展望が良い |
少しづつ高度を上げていくとシロヤシオの落花が見られる。さすがにこの辺りは終わりになってきたようだ。しかし、今年は花付が良いので木にはまだまだ花が残っている。新緑がまぶしいなあ。空には雲が多いが青空も広がっている。風がやや強く吹き抜ける音が騒がしい。この時期としては気温が低いのか指が冷たく感じる。まさか昨日までの雨風で花はやられていないだろうなあ。 | |
ヤマツツジとシロヤシオの共演 |
赤城山が見える |
シロヤシオが本格的に現れてくると株数の多さと花付の良さに感動だ。落花も多いがなにせ花数が多いため全然見劣りしない株ばかり。すごいなあと歩いていくと南西尾根に登り上げた。太いブナの傍の木に二重の赤テープが巻かれ、さらにその隣の木には赤リボンが巻かれていた。下山時にはここが目印となるが、尾根が比較的広いので反対側を歩いていると見落としてしまうかもしれない。初めての登山者は南西尾根から周回をするのがいいだろう。 | |
ミツバツツジがクッキリ |
シロヤシオが延々と続く |
アレレ、ミツバの落花 |
もう感動以外ない |
相変わらず風は強いが尾根はシロヤシオの回廊となってきた。とにかく質と量で圧倒される。今年はここ袈裟丸山に限らずどこもそうなのかもしれないが、まあすごいこと。アカヤシオから始まり次にミツバ、そして今はシロヤシオが最盛期を迎えている。決して我先にと争わずしっかりと順番を守っている。 | |
素晴らしいの一言 |
こんなに沢山の花が |
別品さんアップで |
冴えた薄紫が締める |
やがてシロヤシオが途絶えて樹林帯の林を行く。さらに道が隠れるほどの笹原となりシャクナゲが見られるようになると立派な一等三角点が置かれる前袈裟丸山に着いた。小丸山方面から登ってきたと思われる登山者が一人腰を下ろしていた。娘からもらった菓子を食べて後袈裟丸山に向かう。旧勢多郡東村による通行止めの案内があるがあまり危険ではない。 | |
まだ蕾もある |
シャクナゲもいいなあ |
八反張と呼ばれる鞍部まではシャクナゲの群生地となっていて素晴らしい光景が広がる。今年はとにかく花付がいいからもう最高だ。見惚れていたら山頂の登山者が来た。後袈裟丸山に行くのかと訊くとここで引き返すと言う。あ~勿体ないなあ。もう少し先まで行ってみればいいのになあ。シャクナゲ群生地の何とも言えない花の美しさに見惚れながら歩いていく。後袈裟丸山が正面に見える。 | |
前袈裟丸山の山頂に着いた 一等三角点が置かれる |
八反張は危険ではないと思う 東村はないから無効かも |
八反張手前で登って来る登山者と出合った。初めて南西尾根を下るので道はどうなんでしょうかと訊くので、南西尾根から登山口方面へ下る枝尾根への分岐点について詳しく話をした。無事に戻れただろうか。今だからルート情報は入手しているだろうけど…。今回のようなバリエーションルートと正規登山道との併用は登りにバリルートを利用したほうが遭難リスクは少ないと思う。 | |
何とも言えないシャクナゲの赤 |
奥袈裟丸山が見える |
遠く日光の山々 男体山 |
別品さんズーム |
八反張まで降りると雪割草が期待通りに咲いていた。これも楽しみの一つだなあ。あとは奥袈裟丸山からの下りのミツバオウレンは咲いてるかなあ。鞍部からは道の見えない笹原の急登を喘ぎながら登っていく。下って来る登山者と遭遇。群界尾根のシロヤシオは素晴らしくて、まるでその中をくぐって歩いているようだったとのこと。南西尾根も、これでもかというほど咲いていましたよと返した。今回初めてのルートと言うことでとても嬉しそうだった。道には所々シャクナゲが咲いている。そして奥袈裟丸山の頂上に出た。一組の男女が休憩していた。挨拶だけ交わして先を急ぐ。 | |
八反張 駄目な割には整備されている |
お目当ての雪割草が咲いている |
もう直ぐ奥袈裟丸山の頂上 |
山頂道標 |
しばらくは急な下りで雨の名残もあり滑り易くて慎重に下っていく。ミツバオウレンを気にかけてはいたけれど残念ながら見つからなかった。こちらはまだシャクナゲもシロヤシオも蕾が多い。標高を下げていくと現れましたよシロヤシオ。話の通り素晴らしい回廊となっている。時折ミツバツツジの切れのあるピンク色が混じるともう最高だね。気分は完全にハイになってる。軽い上り道も走り出したりして…。ライフさんに見せてやりたいな、そして子供や孫に。感動を共有したい。 | |
山頂のシャクナゲ |
山頂周辺はシャクナゲの群生地になっている |
中袈裟 奥袈裟 法師岳へと続く尾根 |
シロヤシオ最高 |
石祠を過ぎるとシャクナゲは終わりシロヤシオも落花が目立つようになる。新緑がいいなあ。このところ新緑を楽しみに山を歩くことがなかった。改めて新緑の良さを再認識だな。やがて展望が開け袈裟丸山が南西尾根とともに姿を見せてくれた。上空を覆っていた雲は風に流されすっかり晴れてきた。 | |
新緑だって見事 |
新緑の林にシロヤシオが融け込む |
青空とシロヤシオだ |
袈裟丸山と南西尾根 |
八重樺原に入り立木を見ればカエデやモミジが多そうだ。秋の紅葉もいいんだろうな。来てみようと思いつつまだ一度も来たことがない。今年は根利経由で来れば良さそうだ。やがて朽ち始めた丸太道となりそろそろ終盤のヤマツツジが帰りを迎えてくれた。シロヤシオ三昧の感動的な山歩きになった。 | |
ヤマツツジがお出迎え |
群界尾根登山口に着いた |