荒船山には久しく登っていないので、艫岩からの展望を楽しみに訪れることにした。このところ艫岩からの転落事故が数多く報道されてきた。今だ解決されていない遭難事故もあり、艫岩は心霊スポットになりそうだ。艫岩をのぞき込むことは控えたほうがよさそう。 |
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国道254号を走り、物語山登山の駐車場になるサンスポーツランドを過ぎて間もなく、荒船山相沢登山口の道標に導かれて左折する。途中、人家もなくこのまま登山口かなと思いきや、あるんですね集落が。ここが相沢です。さらに行くと荒船山登山道案内図があった。ここが登山口のようだが、台風19号の被害があったのだろうか砂防工事が行われていた。本日は休工のようで工事関係者の休憩用プレハブ前に停める。駐車場がはっきりせず仕方ない。 |
右は杉の植林帯 |
熊に破壊された道標 |
明るい冬枯れの登山道 |
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もっと冴えない登山口を予想していたが立派な登山口だ。歩き出すとすぐに石祠があり荒船神社奥の院とある。ここが奥の院ですか?と思うが調べてみると荒船神社は手前の国道254号沿いにある。荒船神社は長野県と群馬県それぞれにあるんですね。歩き出しは杉林。道はしっかりとして登山者は少なくないことがわかる。杉の植林帯以外は冬枯れの明るい雑木林となっている。 |
沢に下りる |
かわいい道標が何か所かある |
中の宮 巨岩の下だ |
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西上州の登山道らしく急登、アキレス腱が伸びるねえ。植生は所々変わって飽きることはない。気温は高く暑がりには半袖でも大丈夫だろう。登山道は基本的に尾根筋にあって大変歩きやすい。熊に注意の案内板があったが、基本道標は熊の一撃で破壊されているものもある。道標となるテープも間を置かず付けられていて安心だ。木々の間から見える岩壁は一部氷瀑となっている。相沢奥壁氷瀑群のようだ。やがて巨岩の下にある中の宮に着いた。一息つこう。奥の院の先に中の宮かあ。コースタイムは艫岩まで道半ばといったところ。 |
マツダランプの道標 |
物語山が見える |
雪が出て艫岩が見えてきた |
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中の宮からは急登になっていく。杉林の中をジグザクと登山道は続く。頂上台地に近づくにつれ雪が出てきた。数日前の残雪だろう。雪の準備はしてこなかったが特に問題はない。いよいよ艫岩直下になると立派な階段となる。積雪の量も増え帰路の心配もあり、雪を落としながら上っていく。階段が終わると待望の山頂台地の一角に出た。艫岩はすぐそこだ。 |
方位盤で山を確かめている |
眺望はすっきりしない |
トイレが閉鎖されて久しい避難小屋の前を過ぎると艫岩だ。艫岩展望台から広がる展望は一級品だ。際立つのは何といってもその解放感にある。思わずカメラを向けると台地の霧氷に気付いた。思わぬ贈り物だ。近くの浅間山は雲に浮かぶ状態だし、遠く北アルプスは雲の中で見ることはできない。空気は冷たく夏の手袋では手がかじかむ。 |
アバウトな方位盤 |
艫岩から望む浅間山 |
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艫岩展望台からの眺望だ |
頂上大地を経塚山へ向かう |
星尾への分岐道標 |
霧氷が風で落氷 かき氷のようだ |
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展望を楽しむだけなら艫岩だけでいいが、久しぶりの荒船山だから経塚山へ向かおう。頂上台地は冷たい北風が吹き抜け一枚重ね着をする。積雪がある道だが、地面が覗きぬかっているので踏み跡のない雪の上を歩いて進む。平坦な道を足早に進めば経塚入口に着いた。相変わらず冷たい風は吹き抜け積雪量も多い気がする。山頂からの展望は良くないので来なけりゃ良かったかなとも思う。 |
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この風では山頂を踏んだらすぐに戻って避難小屋でランチかな。とにかく山頂を目指す。吹く風に霧氷が剥がれ落ち、雪の上にふわふわのかき氷のようになっている。踏んで歩くのがもったいないようだ。急坂を上ることわずかで石祠のある経塚山に着いた。三角点を過ぎて進むと雪のない場所があった。そこは風がなく日当たりも良く休憩にはいい場所だ。のんびりできそうだ。 |
霧氷と青空 |
風のない陽だまりで休憩 |
帰路には雪が溶けだした |
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COVID-19感染症で今世界中が大騒ぎだ。人込みを避けて山を歩くことはいいことだろう。基本的にはインフルエンザと同じ標準的な予防策しかないだろう。それを徹底することだ。経塚山を降りて平坦な台地を戻れば雪もだいぶ融けだして地面も顔を出している。風も弱まった。一人だけで艫岩展望台を再訪し下山した。 |