大台ケ原山
おおだいがはらやま
1,695m
台高国山脈
三重県・奈良県

登 山 日 2019年11月17日(晴れ)
メンバー しんぷるライフ
行  程 大台ケ原ビジターセンター9:17…9:50▲日出ヶ岳(大台ケ原山)9:55…10:28正木ヶ原…10:38尾鷲辻…10:52牛石ヶ原…11:05大蛇嵓11:10…11:18大蛇嵓分岐11:34…11:55シオカラ谷吊橋…10:25大台ケ原駐車場
ルートマップ(ヤマレコ)
 吉野熊野国立公園大台ヶ原は、トウヒ林やブナ林など、紀伊半島では少なくなった貴重な森林生態系が残る地域です。トウヒ群落を主とする「東大台」に対し、「西大台」はウラジロモミ、ブナ群落が主となっており、静寂で原生的な雰囲気を体験できる地域となっています。 しかし現在、大台ヶ原は様々な要因により森林などの衰退が進んでおり、西大台地区においてもその兆候がみられることに加え、今後の利用者の増加による様々な影響が懸念されています。 そこで、西大台の美しい自然環境を守り、将来にわたり静寂で、豊かな自然を多くの方々に楽しんでいただけるように、西大台地区を利用調整地区に指定しました。<環境省HPより>

ビジターセンター脇に道標

トウヒの道を行く
 ビジターセンターから東の区域は東大台と呼ばれ、一般登山者向けのコース「東大台ヶ原自然観察路」が整備されている。広い駐車場からは観察路への入口が分かりづらかった。さすがに観察路だけあって、道中には案内板や動植物等の解説板が設置されていて、歩きやすいコースとなっている。しばらくは平坦な道を行く。

ミヤコザサが迫る遊歩道

立派な石畳的な道
 徐々に傾斜が出てくると、石の階段や木の階段が整備されて至れり尽くせりの感じ。展望台分岐に出ると、日出ヶ岳の展望台が見える。木製の階段を一気に登れば、大台ケ原最高峰の日出ヶ岳だ。標高差125m、コースタイム40分。早速、展望台に上る。秋も深まった時期だから、すっきりとした展望が期待できるはずなのだが…。昨日同様、いまいちクッキリとしませんな。

階段を上ると展望台

日出ヶ岳の一等三角点

日出ヶ岳展望台から正木嶺 遠く紀伊山地を望む
 昨日登った大峰山がよく見える。ニョキニョキと烏帽子の形をした大峰山の峰々が特徴的だ。ありましたよ、展望パノラマが。

カシミールで作成されたと思われるパノラマが置かれている
 海が近くに見える。三重県と奈良県の県境の山で、意外と海が近いんですな。天気がよければ富士山も見えるようだ。すっきりと澄み渡った大気を感じるのはもう少し先になるのかな。大台ケ原を少し冷たい風が止むことなく吹き続けている。初めの計画では、このまま来た道を戻る予定だったのだが、大蛇嵓が一番の観光スポットだと知り、東大台周回コースを摂ることにした。確かに日出ヶ岳往復では物足りないだろう。

日本屈指の豪雨の山 大台ケ原

熊野灘、尾鷲湾、志摩半島などが見えるとか
 日出ヶ岳から正木嶺へと向かう。展望台分岐からは、やはり緩やかな上りだ。まるで丘のような正木嶺から振り返る日出ヶ岳は、何の特徴もない平凡な山頂に見える。60年前の伊勢湾台風の影響がまだ深く残されているようだ。地元では植生の回復や保護に力を入れているようだが、しんぷるとしては、このまま開放的な展望を楽しめる大台ケ原でいて欲しい気がする。
正木嶺から日出ヶ岳をバックに一枚

何となく雰囲気がある

トウヒの立ち枯れと一面のミヤコザサ
 笹原にはツツジの木が混じっている。花期にはそれなりの景色が広がるのだろうな。遠望が利く開放的な道を正木ヶ原に向かって下っていく。なんだかのんびり歩きだな。ピクニックにでも来た感じだ。

正木ヶ原

同じく正木ヶ原
 正木ヶ原は広場といった感じ。トウヒにミヤコザサの組み合わせの風景は変わらない。更に行くと、日本武尊の像が見えてきたと思ったら、神武天皇の像でした。何故ここに立てられたのかよくわかりませんが…。

牛石ヶ原 神武天皇像

よく整備されている
 牛石ヶ原からはすぐに大蛇嵓への分岐だ。緩やかに下っていくと岩があり登山者が休憩している。岩の傍らには「ここは大蛇嵓ではありません」とある。危うく騙されるところだった。さらに行くと鉄の橋、木の橋を渡って大蛇嵓へと出た。素晴らしい展望だ。周囲には落下防止のため鎖が巡らされている。次から次へと登山者や観光客が訪れてくる。やはり人気のスポットのようだ。
大蛇嵓 一番人気の場所だとか

大蛇嵓からの眺望 遠望は大峯山脈

分岐まで戻りシオカラ谷を目指す

一気に下りシオカラ谷
 大展望と少しのスリルを楽しんだ後で大蛇嵓分岐まで戻る。昼食は摂らない予定だったが休憩を兼ねて空腹を満たすことにした。風はすっかり治まり暖かさを感じる。丸太ベンチもありのんびりと過ごせる場所だ。

吊り橋を渡ると

石の階段が続く
 歩き出せば、「この道は急峻です。」みたいな看板が目についた。歩いていくと確かに今までとは打って変わって登山道の様相。シオカラ谷まで一気に下っていく。沢の水はきれいだが特に感動する場所ではない。吊橋を渡り石の階段を登っていく。この道の西側はいわゆる西大台で許可なく立ち入りはできない利用調整地区になっている。人の出入りを制限して植生の自然回復を待つのだろうか。やがて、大台山の家跡を右手に見ながら歩けば駐車場に出た。近くのトイレの蛇口には「持ち出し禁止!この水は手洗い用です。持ち帰らないでください。」とあった。なんか笑えた。

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