御嶽山
おんたけさん
3067m
独立峰
長野県・岐阜県
 御嶽山は、多くの被害者を出した2014年9月27日の噴火後に入山規制が行われていたが、「御嶽山防災力強化計画」が整ったため、黒沢口登山道二ノ池上分岐から頂上までの登山道規制が期間制限付きで緩和されることとなった。その期間は、2019年07月01日午前10時00分から2019年10月16日午後02時00分までだ。火山であることからいつまた噴火するか知れない。草津白根山も規制解除して直ぐに規制再開を繰り返している。先日、浅間山も噴火し規制が敷かれたばかりだ。この機会に是非登っておきたい。
登 山 日 2019年08月10~11日(晴れ)
メンバー しんぷるライフ、KM
行  程 1日目
沼田IC 05:10===09:55黒沢口六合目・中の湯10:04…10:26日野小屋跡10:29…10:44飯森小屋(八海山支店)…11:06行場山荘11:07…12:17女人堂12:34…13:42石室山荘泊
2日目
石室山荘06:19…06:24覚明堂…06:34黒沢十字路…06:50御嶽頂上山荘跡…10:53▲御嶽山07:13…07:22黒沢十字路…07:29二ノ池山荘07:34…07:49賽ノ河原…08:03白竜教会避難小屋…08:05三ノ池乗越分岐…08:14摩利支天乗越08:22…08:37▲摩利支天山08:48…09:00摩利支天乗越展望台09:06…09:16三ノ池乗越分岐…09:18白竜教会避難小屋…09:24賽ノ河原…09:56二ノ池山荘…10:08覚明堂…10:16石室山荘…10:53女人堂11:05…11:40行場山荘11:45…12:22黒沢口六合目
ルートマップ(ヤマレコ)
 御嶽ロープウェイを利用するか迷ったが、結局、黒沢口六合目から歩くことにした。コースタイムとロープウェイ料金を天秤にかけると歩いたほうがいいとなった。今日は石室山荘泊か二ノ池山荘泊の予定だ。どちらにするかは歩いた調子で決めればいいだろう。登山口駐車場はほぼ満車状態。下の駐車場は数台しかなかったから三連休の初日とすれば、登山者は決して多くはないようだ。歩き出しは遅く、暑さが堪えるに違いない。

黒沢口六合目・熊の湯

コメツガやシラビソの林を歩く

半切り丸太の階段が続く

飯森小屋

御岳ロープウェイ分岐

行場山荘に着いた ラムネで一服
 半切り丸太が敷き詰められた登山道は、すでに朽ちているものも多く決して歩きやすいとは言えない。ましてロープウェイが七合目近くまで伸びていることもあって、今後も整備されていくかも疑問に感じる。予想通りの暑さに悩まされながらなんとか七合目・行場山荘に着いた。冷えたラムネ(¥200)を購入して渇いた喉を潤す。

七合目

単調な道を登る

白樺の巨木もある

御嶽山頂が見えてきた

八合目・女人堂

イワギキョウが沢山
 道は相変わらず単調だ。決して急な上りではないが、やはり暑さが堪えてライフさん達の足取りは遅い。夏の御嶽山は、10時頃からガスに包まれやすいために早立ちが良いようだが、今日は大丈夫のようだ。登山道の先に剣ヶ峰が見えるようになると八合目の女人堂に着いた。すでに早立ちで下山してくる登山者もいる。我々はここで簡単なランチとしよう。何となく上空に雲が出てきましたよ。

女人堂を後に歩き出す

行者の像が沢山

 

急な上りだ

石室山荘が見えてきた

道はザレて歩きにくい
 女人堂から上には多くの霊神碑が祀られている。やがて森林限界を過ぎると一気に展望が開けてハイマツ帯の中の登りとなる。次第にザレた登山道になると、辺りにはオンタデの群落が広がる。オンタデは御嶽山の花だ。講社関係者の白装束姿も見える。ザレ道はガレ場となり石室山荘に着いた。

信者の行列 石室山荘で同宿

登山道を振り返る

蓼科山方面から日の出だ
 今日は石室山荘に泊まることに決めた。少し横になろうと思ったら、すっかり眠りこんでしまった。今日の宿泊客は30人ほど。入館時はトイレのにおいが鼻に付いたが、夜半からは不思議に気にならなくなった。食事は一人膳でとても山小屋のものとは思えない素晴らしい食事だった。今までで一番良かったんじゃないかな。案内はされなかったけれど風呂もあります。夜中には満天の星、翌日の天気も良さそうだ。

中央アルプスが見えてきた

雲海に浮かぶ中央アルプス

2日目 快晴の出発
 朝食は6時予定だったが5時過ぎに早めてもらい快晴の中を歩き出す。この山歩きの成功は半ば約束されたようなものだ。足は何となく重いが気持ちは昂ぶる。雲一つない青空が御嶽山の上空に広がる。登山者は少なく静かな歩きが続く。

さあ歩いていくぞ

覚明堂に着いた

真っ青な空に御嶽山 山は快晴

 登山者はまだ少ない

分岐から二ノ池

中央アルプスばかり
 解体が進む御嶽頂上山荘跡を横目に進むと避難シェルターが置かれている。両脇が火山灰で覆われた階段を上ると、そこには真新しい御岳神社奥宮があった。多くの方々がこの周辺で亡くなられたことが意識にあるのだろうか、何となく場の雰囲気が他の山頂と違う。御嶽神社に被災者の冥福と安全登山を祈念した。ポツリポツリと登山者が上って来る。山頂の雰囲気が変わったところで展望を楽しみましょう。

王滝頂上方面は通行止め

山頂は近い

御嶽頂上山荘跡だ

3基の避難シェルター

水蒸気噴火の記録

御嶽神社

山頂の様子

遠く白山が見える

山頂の一角にて

継子岳のすぐ後ろは乗鞍岳 さらに北アルプスの山々が並ぶ

お鉢周りはできない

岐阜側の噴火口 水蒸気が上がっていた

山頂から下り二ノ池を目指す

二ノ池山荘から山頂を望む(中央左の黒い部分)

新築の二ノ池山荘
山荘前を通って登山道
 二ノ池分岐まで戻り池へと降りていく。二ノ池は噴火で降り注いだ火山灰が堆積し、二ノ池山荘前がわずかに水面が見えるだけだ。新築された小屋からは御嶽山頂がよく見える。山頂に最も近い山小屋の面目躍如だな。さて、コバルトブルーの三ノ池を見に行こう。

コメツツジ

オンタデ(雌株)

イワツメクサ

ミヤマアキノキリンソウ

摩利支天山と賽の河原

剣ヶ峰を振り返る

継子岳と三ノ池
 登山道脇にはオンタデが非常に多い。二ノ池ヒュッテを左に分け賽の河原へと降りていく。賽の河原は広く登山道は幾筋にも分かれている。細長い摩利支天山に付けられている登山道を歩くハイカーの姿が見える。想像していた山容とは全く違う摩利支天山だ。これは行けそうだな。三ノ池巡りを中止して摩利支天山を往復することにした。乗越までの上りではイワギキョウやミヤマダイコンソウなどが見られるようになってきた。帰路に気付いたのだがコマクサも咲いている。三ノ池も見えた。五つある池のうち三ノ池だけは是非見ておきたいところだ。

イワギキョウ

ミヤマウイキョウ

ミヤマゼンコ

ミヤマダイコンソウ

摩利支天乗越から

ヨツバシオガマ

オトギリソウ

女王

コマクサ

摩利支天山

同じく

記念に一枚
 摩利支天乗越にザックをデポして摩利支天山を目指してほぼ平坦な道を行く。この岩場にはミヤマダイコンソウがずっと咲いている。ほかにも数は少ないがヨツバシオガマやミヤマアキノキリンソウなど花の種類が見られる。この山は花がないと諦めていたから少し嬉しい。

継子岳 五ノ池山荘

摩利支天乗越

三ノ池を見下ろす
 摩利支天乗越まで戻り展望台に上がってみた。継子岳と五ノ池山荘、その前に小さな五ノ池が見える。再び光の加減で色が変化する三ノ池を楽しんで賽の河原方面へと戻る。三ノ池巡りは少し大変そう。下る途中にコマクサを発見。小さな株ばかりだからわからなかったようだ。まさか見られるとはね。

三ノ池乗越分岐から

賽の河原を戻る

二ノ池に残る雪

ガスが出てきた

二ノ池を振り返る

覚明堂
 二ノ池山荘で休んでいると剣ヶ峰方面にガスが上がっていく。分岐まで戻ると山頂はすっかりガスに覆われてしまった。見るべき景色はすべて見られた気がして十分な感じだな。さあ転ばぬように注意して下っていきましょう。疲れも出てきているしね。

石室山荘を過ぎて

女人堂はすぐそこ

行場山荘でよく冷えたノンアルビール
 高度を下げるに連れ気温も上がって来るのか、登る時と同じように暑さに悩まされる。まして登って来る登山者は苦しそうだ。すれ違う登山者の数も多く、今日は昨日よりだいぶ多くの登山者が登ってきているようだ。九合目はスルー。八合目女人堂でラムネを購入(¥300)するがあまり冷えていない。さあ、あと二頑張りと七合目をめざす。急な斜面をやっとの思いで下っていくと行場山荘に着いた。ここでノンアルコールビール(¥400)を購入。ここはよく冷えていて大満足。名物"力もち"が売れていた。疲れていた足を引きづる様に六合目駐車場に着いた。天候に恵まれていい山歩きとなった。

inserted by FC2 system