平ヶ岳 ひらがたけ 2,140m 尾瀬 |
二度目の平ヶ岳。二度と訪れる事はないだろうと思っていたのだが…。ライフさんも不安ながら歩けそうな皇太子ルートでかわば山歩き会のメンバーに誘われて再び訪れる事となった。コストをかけた裏ルートで楽々の登山となった。 |
登山日 | 2018年08月04日(晴れ) | しんぷるライフ、かわば山歩き会3人 |
行 程 | 中ノ岐林道終点05:30…07:50玉子石08:02…08:20平ヶ岳キャンプ指定地…08:45平ヶ岳三角点08:53…08:57平ヶ岳09:31…09:35平ヶ岳三角点…09:58池ノ岳10:07…10:30玉子石分岐…12:00橋12:25…12:29中ノ岐林道終点 ルートマップ(ヤマレコ) |
朝4時に伝之助小屋を出る。宿泊者9人を乗せたマイクロバスはまだ暗い道を中ノ岐林道に入っていく。昨夜夕食時に小屋(民宿)の主人が料理の説明の後に客(登山者)の紹介を行なった。今流行りの個人情報の漏洩か^_^;。思えばある意味山行を供にする仲間を知っておくことは必要かもしれない。揺られること1時間弱、宿を出て1時間15分程で林道終点に着いた。仮設トイレと靴の洗い場が用意されている。運転手から山頂台地までの道の説明を受けてから皆で歩き出す。 | |||||
中ノ岐林道終点 |
登山靴の洗い場と |
仮設トイレが置かれている |
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この道は登山ルートではない。新潟県が登山ルートとして認めていないようで道標もない。沢に渡された橋を渡ると水場があるが今は必要ない。直ぐにひかり苔の案内があるがパス。直ぐに粘土質の急登になる。林道終点の標高は1270m。山頂は2140mだから標高差は900m弱。かわば山歩き会のメンバーはしんがりを休みやすみ登っていく。ヒノキ、ダケカンバ、コメツガなどの樹林帯が続く。時折展望が開けては消えていく道を行く。 | |||||
平ヶ岳沢を渡って登りに入る |
五葉松 |
時折展望が開ける |
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クロベそれともヒノキ |
針葉樹林帯を行く |
越後三山が見えてくる |
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山と高原地図に赤線で載った中ノ岐コースのコースタイムは玉子石まで3時間となっている。距離は少なく急登のため休みやすみ歩いても、頂上台地に出るまではさほど時間はかかるまい。朝早く歩き始め、西側から登っているため夏の強烈な陽射しを受けずに登ることができる。2時間ちょっとで山頂台地の一角に立つことができた。 この中ノ岐コースは、銀山平の宿泊者を宿が中ノ岐林道終点まで送迎するサービスを受けて利用できるものだ。平ヶ岳が深田百名山でなければおそらくこのサービスの需要は少ないだろう。そして魏山平での民宿経営は成り立たないのではないだろうか。まさに百名山さまさまだ。 |
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頂上台地に出る |
正規登山道に合流 |
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正規ルートに出て先ずは玉子石に向かう。平ヶ岳の魅力は地溏のある広い頂上台地と玉子石だからだ。御影石で出来た自然の造形は何とも不思議なものだ。その先にある地溏群も素晴らしい。玉子石を充分に堪能した後で山頂へと向かう。 | |||||
玉子石 |
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15年前に来た時には豊富な水量があり音を立てて流れていた水場が今年は枯れそうになっている。小さな地溏は半ば干上がっている。山も水不足が深刻なようだ。高層湿原に生きる植物たちが絶えないか気になるところ。この頂上台地は森林限界が微妙で、少し標高が下がればコメツガの低木帯となり、標高を戻せば草原となりなかなか面白い。 | |||||
キンコウカは終盤 |
オヤマリンドウ |
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モウセンゴケが枯れそうだ |
三角点を目指す |
ミヤマアキノキリンソウ |
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夏の初めの花は終わってしまい特に見る花も少ない。キンコウカの群生がたびたび見られるが既に最盛期を過ぎている。 | |||||
荒沢岳 |
姫の池がある池ノ岳を望む |
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草原と至仏山 |
三角点前に着いた |
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整備された木道を行くと2等三角点が置かれる頂上に着いた。ここを山頂と呼ぶよりも頂上台地をそのまま山頂と呼んだ方がいいようだ。それでも山頂を踏んだということで記念写真を撮ったりななかしてね。 | |||||
ここを行けば三角点 |
山頂再び |
今回のメンバーと一緒に |
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キンコウカと至仏山 |
ここで行き止まり |
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さらに足を延ばし行止まり地点で大休止とした。越後三山、上越国境の山々、荒沢岳、合津駒ヶ岳、尾瀬・日光の山々のほか、武尊山、子持山、小野子三山、榛名山、浅間山など山座同定をして楽しんだ。正規で唯一の登山ルート鷹ノ巣コースで若者たちが登ってくる。平ヶ岳の魅力はこの長い道のりにあるのかもしれないな。 | |||||
越後三山(八海山 中ノ岳 駒ヶ岳 |
中央が荒沢岳 |
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集合時間は12:30、姫ノ池を回って戻りましょう。鷹ノ巣コースから登ってくると頂上台地に出たところが姫ノ池である。池の向こうに平ヶ岳の山頂が見え、長い行程を振り返り感動するところだ。ここが池ノ岳である。平ヶ岳一番の撮影ポイントだが、ここも水が足りない。水の流れがなく、小さな地溏はやはり枯れてしまっている。地球温暖化に伴い湿原がなくなってしまう日が来るのではないかな。 | |||||
姫ノ池と平ヶ岳 |
撮影スポットだ |
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玉子石分岐まで戻り名残惜しい山頂台地を後にする。帰路、ひかりごけに寄った。見事なヒカリゴケだった。沢へと下り、名水平ヶ岳沢の清水を頂く。この湧水はとても冷たく美味い。沢の水で火照った身体を冷やし集合時間を待つ。9人全員が揃ったところで林道終点まで戻りバスに乗り込んだ。宿にはスイカが用意してあり、甘く冷たいそれを美味しく頂いた。 |