月山 がっさん 1984m 山形県 出羽山地 |
月山。別名ガス山?今年の山旅は月山・蔵王と決めてから天候に恵まれず2度の中止。3度目の正直でようやく機会に恵まれた。東北の山は遠いけれど訪れずにはいられない。月山の紅葉を堪能できるだろうか。 |
登山日 | 2017年9月22日(晴れのちガス) | しんぷるライフ |
行 程 | 自宅3:55---新潟経由---月山スキー場P 9:10姥沢登山口9:20…月山リフト…10:17姥ヶ岳…10:30金姥…10:55牛首…11:37▲月山山頂台地12:30…13:03牛首…13:20牛首下分岐…14:30姥沢登山口 ルートマップ(ヤマレコ) |
国道7号線で鶴岡市に入ると名峰鳥海山が形の良い山容を見せていた。かっこいい山だねえ。今直ぐにでも登ってみたいものだ。天気は上々、月山姥ヶ岳登山口に急ごう。平日ということもあって駐車場には余裕があった。今日は展望も期待できそうだ。駐車場から舗装路を歩きリフト下まで来ると、環境美化協力金の受付をしているプレハブがある。山を楽しむ身として無視するわけにもいくまい。 | |||||
姥沢バス停前 |
舗装路を歩き\200(環境美化協力金)を払う |
月山ペアリフトに乗り |
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リフト上駅で降りる |
月山の文字 |
紅葉が始まっている |
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二人で¥400を気持ちよく支払い、リフトに乗り込む。リフト代は一人¥580なり。最初から金がかかる山だねえ。ペアリフト下にはリンドウが切れることなく咲いている。リフトを下りると、そこは森林限界を越えていて素晴らしく眺望が良い。東北の山は森林限界が1600m程だと言われているようだから標高的にはぴったりだ。姥ヶ岳経由で月山を目指そう。 | |||||
月山頂上台地が赤く染まっている |
ペアリフト上駅を見下ろしてみる |
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本日の登りコースの稜線 姥ヶ岳経由だ |
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登山道は歩きやすい。姥ヶ岳への上りは木道が主体となる。山頂付近はすっかり紅葉しているし、山全体には草紅葉が始まっている。何て素晴らしい景色だろうか。大気は秋らしく清々しいし、抜ける様な青空が美しい。 | |||||
姥ヶ岳への登り |
草紅葉に地溏 向こうは大朝日連峰? |
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草紅葉と月山 |
姥ヶ岳の頂上だ |
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姥ヶ岳経由ではなく牛首下経由の登山者はわずかのようだ。こんなに天気が良ければ稜線を歩きたくなるものだろう。今年の紅葉は8月の天候不順にかかわらず色付きが良く、始まりも1週間ほど早いようだ。気持ちよく山頂まで歩けるにちがいない。 | |||||
月山を背景に山女一人 |
1688峰と紅葉 |
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庄内平野を一望する |
牛首下方面 |
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姥ヶ岳を振り返る 草紅葉が見事 |
木道脇の紅葉が素晴らしい |
おや、雲がかかってきた |
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牛首に着いた |
月山を見上げる |
こちらは余裕の表情 |
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オレンジ色の紅葉だ 向こうは庄内平野 |
歩いてきた稜線を振り返ってみる |
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登山道の紅葉を楽しみながら進む。山頂台地直下のガレ場を登ると辺りにガスがかかり始めた。広い山頂台地には月山神社へと続く道が真っ直ぐに付けられている。月山頂上小屋の前を通り月山神社に参拝だ。 (出羽三山神社 ホームページより) 出羽三山とは羽黒山、月山、湯殿山の総称で明治時代までは神仏習合の権現を祀る修験道の山であった。 明治以降神山となり、羽黒山は稲倉魂命、月山は月読命、湯殿山は大山祇命、大国主命、少彦名命の三神を祀るが、開山以来、羽黒派古修験道は継承され、出羽三山に寄せる信仰は今も変わらない。 月山は海抜1,984m、世界でも珍しい半円形のアスピーデ型火山で、頂上の「おむろ」に月山神社があり、月読命を祀る。約千年前につくられた延喜式神名帳にのる名神大社で古い時代から朝廷を始め庶民の信仰が篤く、山形市には南北朝時代の貞治7年の銘のある月山結集碑があり、一村百余人の登拝講中のあった事を伝えている。もと東北唯一の官幣大社で、国の殊遇を受けた。神社は水を司る農業神として又航海漁?の神として広く衆庶の信仰をあつめている。 |
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芭蕉の句碑 「雲の峰 幾つ崩れて 月の山」 |
月山神社はもうすぐ |
八紘一宇 いろいろと議論があるようだが… |
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月山神社に家族の健康と百名山踏破を祈願した。三角点は神社の少し先。特に執着はないのでそのまま神社を後にする。月山山頂小屋は休憩が有料なのと、小屋の中が薄暗かったので山頂台地に休憩場所を探した。 松尾芭蕉の旅 おくのほそ道(俳聖 松尾芭蕉・芭蕉庵ドットコムより) 八日、月山にのぼる。 木綿しめ身に引かけ、宝冠に頭を包、強力と云ものに道びかれて、雲霧山気の中に氷雪を踏てのぼる事八里、更に日月行道の雲関に入かとあやしまれ、息絶身こゞえて頂上に至れば、日没て月顕る。笹を鋪、篠を枕として、臥て明るを待。日出て雲消れば湯殿に下る。 谷の傍に鍛治小屋と云有。此国の鍛治、霊水を撰て爰に潔斎して劔を打、終月山と銘を切て世に賞せらる。彼龍泉に剣を淬とかや。干将・莫耶のむかしをしたふ。道に堪能の執あさからぬ事しられたり。 |
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山頂台地は弱いながら風が吹き抜け、のんびりと腰掛けてランチにするには今一だったので、鍛冶小屋跡の少し下まで下ってランチとした。ガスが断続的に月山を包み込み晴れたり曇ったりと目まぐるしい。 | |||||
紅葉が始まった月山を楽しめたかな。下りは牛首下経由でリフトはパスする。まるで山全体が草原ではないかと思わせる月山。これも森林限界の低さによるものか。植生保護のため木道歩きを強いられるが仕方あるまい。夏にはさぞかし高山植物の宝庫になっているのだろうな。咲き遅れたニッコウキスゲもわずかに残っていた。 | |||||
水も豊富で何ヶ所かの水場ではやはり花が多い。山頂からの展望には決して恵まれなかったが、ガス山月山としてはまあ恵まれたのではないだろうか。歩き出しが早ければもう少し展望が楽しめたかな。月山最短コースの姥沢コースはリフトの往復利用が多いようだ。姥沢小屋跡に戻ると、このコースは熊に注意とあった。月山、いい山旅だった。 |