トヤ山
とややま
1,230m

西上州

登山日 2016年12月11(晴れ) しんぷる、HK
行 程 黒滝山不動寺9:05…9:40六車分岐…10:10高原分岐…11:07トヤ山分岐…11:20▲トヤ山13:05…13:35高原分岐…14:25黒滝山不動寺
ルートマップ(ヤマレコ)ルートマップ(ルートラボ)

 トヤ山までの道は、かつて荒船山から黒滝山までの9.6kmが黒滝山歩道として整備されハイカーに歩かれていた。今は立岩から毛無岩までが通行不能となってしまったようだ。トヤ山は今回で3回目になるが、いずれも紅葉が終わった冬枯れの時期だ。山頂からの展望が良いのでどうしてもこの時期になってしまう。
 禅宗である黒瀧山不動寺の駐車場から歩き出す。宿坊前を通り過ぎて黒滝山歩道へと入っていく。直ぐに九十九谷への道を左に分け荒船山の道標に従う。道は広く、車両が通行可能で、狩猟者と思われる車が二台堰堤脇に止められていた。

黒滝山不動寺の鐘楼

不動寺からの登山口

作業道(車道)を行く

笹が出てくると六車分岐

六車分岐道標は笹の中
 六車分岐道標は笹に隠れて分かりづらい。最初の記録を見るとこの道標は十分目立って立っていた。もっとも六車への道ははっきりとせず、赤線も付いていない。黒滝山遊歩道は道幅が広く、良く整備された道だったと思われる。尾根に出ると北西の風が冷たく吹き抜けて行く。自宅の朝は薄っすらと積雪し、いよいよ本格的な冬の到来が間近に迫っている。しかし、県北部以外は晴れる日が多い。風がなければ陽だまりで昼寝が出来るほどの暖かさを感じることもある。そしてアカヤシオが咲く西上州の山々も大きな魅力のひとつだ。

落葉が歩道を覆う

鹿岳は西上州の名峰だ

黒滝山歩道は快適だ

最初の崩落地

高原分岐の直前が大崩落地

最後は虎ロープで上ると
 遊歩道として立派に整備された黒滝山歩道も、度重なる台風などの被害により一部が崩落し未整備のままだ。もう人の手は入らないかもしれない。風雪が少なく風化も遅いと思われる道標は、10年前と比べて破損が著しい。おそらく熊による破壊活動だろう。それでも特に危険を感じることもなく心地よく歩ける道が続く。整備の遺産によるところが大きいのだろう。

高原分岐道標 破壊されている

時折、丸太階段が出現

落葉の歩道
 杉や檜の天然林もあるが、落葉広葉樹が多いため歩道は厚く堆積した落葉に覆われている。多いところでは膝下まである。その下に何があるかわからないので多少不安なところもあるが、急な登りは長くは続かないし比較的歩きやすい道が続く。時折、木々の間から西上州の山々を望めるが、歩道での展望は良いとは言えない。

トヤ山が見えて来た

石積みの遊歩道

鉄製の手摺 下は絶壁

この道標からトヤ山へ
 毛無岩まで足を延ばせるかと思ったが、送電鉄塔からはアップダウンの連続で意外と足に来るらしい。トヤ山入口で相棒を待ち、ストックをデポして頂上に向かった。霜柱が融けずに立っている。地面は乾燥し堅い。立木や木の根を頼りにして頂上の西端に立つと一気に展望が開けた。そして東西に長細い山頂を東に向かうと、Gさんの標識(?)が置かれるトヤ山の頂上に着いた。

トヤ山は、まるで妙義山の展望台のようだ

△トヤ山頂上
北方面の展望に優れる。
 東の鹿岳・四つ又山は低木が邪魔をして山頂部が見えるだけだが、関東平野の広がりが素晴らしい。遠く筑波山も眺望できる。

鹿岳・四つ又山

浅間山は雪雲の中

小沢岳・檜沢岳

北部のパノラマ
 冬型の気圧配置で群馬北部は雪雲の中。浅間山も雪雲の中で、トヤ山からの大展望は少々物足りないが、妙義山塊の眺望が素晴らしい。西上州の山々は小さいながら多くの魅力にあふれている。また通うことになるのかな。
 山頂部はやや風が冷たかったので道標まで下って休憩とした。南側斜面で日当たりのよい遊歩道は風もなく暖かい。今日この道を通る登山者はおそらくいないだろう。アカヤシオの時期以外は比較的静かな山歩きを楽しめる西上州なのだ。
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