大菩薩嶺
だいぼさつれい

2057m
秩父多摩甲斐国立公園

登山日 2015年10月29日(曇り) しんぷる
行 程 上日川峠7:15…7:43福ちゃん荘…8:40雷岩(稜線)…8:47▲大菩薩嶺9:07…9:30神部岩9:45…10:05賽ノ河原…10:22大菩薩峠10:50…11:15神部岩…11:20雷岩…11:52福ちゃん荘…12:10上日川峠
 上日川(かみにっかわ)峠には花園IC経由で4時間かかった。秩父では車のワイパーが活躍する始末で、信じるのは天気予報だが、最近は週間予報の変更が多い。時折顔を出す青空に騙されて、つい歩きだしてしまった。上日川峠からの周回コースが一番の人気コースらしい。駐車場、トイレ、案内標識など至れり尽くせりだ。

上日川峠

大菩薩嶺案内板

登山口になる

コースタイムが記された案内
 あれれ、舗装路。この舗装路に沿って登山道が付いているが、なんか腑に落ちないなあ。気を取り直して歩きだす。登山道はミズナラの林で、他の広葉樹も多い。やがてカラマツの深い黄葉が周囲を色づけている。舗装路は福ちゃん荘まで続いていた。さらに伸びている。

福ちゃん荘

唐松尾根分岐にある案内板

カラマツの黄葉
 石がゴロゴロして足場の悪い登山道を上って行くと主稜線上の雷岩に出た。周囲はすっかりガスに覆われガッカリの様相だ。眺望は編笠山、瑞牆山で瞼に焼き付いているから、せめて定番のスポットの風景は見てみたい。時間が経てばガスが晴れてくるかもしれない。

稜線上の雷岩道標

緑が鮮やかな苔

頂上への道

大菩薩嶺頂上
 先ずは眺望がないとされる大菩薩嶺の頂上へ向かう。このまま晴れなければピークハントに終わってしまいそう。わずかで頂上に着くが誰もいない。この天候では誰も長居をしないだろう。セルフで記念写真を撮ってから時間稼ぎで山頂でザックを降ろした。そのうちに何人かが頂上を訪れたが表情は冴えない。展望の山でそれが期待できないとあれば仕方ないだろう。

雷岩は登山道の一部

神部岩 標高2000m

賽ノ河原の標識

親不知ノ頭
 愚痴っても仕方ないし、心の健康のためにも今の状況を楽しむことにしよう。そういえばこんな天気も久しぶりだな。流れるガスの切れ目を狙ってシャッターを切る。何となくガスが薄くなり、大菩薩峠に着いてからは青空がわずかだが顔を出した。

親不知ノ頭からも眺望がよさそう

ダム湖である大菩薩湖の上に富士山が見えることになっている

大菩薩のメインストリート
 峠から下るのをやめてピストンすることにした。歩き足りないこともあるし、青空が顔を出し、わずかだが近くの展望が広がってきたことにもよる。やたらと元気が出てしまってガツガツと来た道を戻る。標高を揚げて行くが展望は期待ほど変わらない。待っていても富士山や南アルプスは見ること叶うまい。

大菩薩峠だ

神部岩から帰路に振り返る
 峠には大菩薩峠を有名にした「大菩薩峠」の作者中里介山の文学碑が置かれている。登山者は明るくなってきた稜線に期待を寄せているようだ。さすがに今日は遠望は無理だろう。有名な笹の斜面と峠が見られたことに満足だ。時間稼ぎをした甲斐があった。
 小走りに福ちゃん荘に戻った。玄関には皇太子と皇太子妃雅子が大菩薩嶺登山の際に立ち寄ったことが書かれていた。往路では誰もいなかった山荘も登山者が立ち寄っていた。初級者も安心して登れる解放感のある登山道だった。この先ここからの展望を味わうことがあるだろうか。
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