奥大日岳
おくだいにちだけ

2606m
北アルプス

 大日三山を縦走するのは意外と大変だ。この尾根は古くから山岳修験の場として知られ、山名は大日如来の聖地に由来すると言う。この日、御嶽山が噴火し多くの登山者が犠牲になった。犠牲者のご冥福をお祈りします。
登山日 2014年9月27日(晴れ時々曇り) しんぷるライフ
行 程 剱御前小舎6:30…7:25新室堂乗越…8:40▲奥大日岳9:30…10:47新室堂乗越…11:25雷鳥平…12:20室堂ターミナル
 剱御前小舎では、昭和一桁生まれの元気なご婦人と一緒になった。80過ぎのご婦人はクライミング、沢登りも楽しんでいるとのことだ。昨日も剱岳に登ってきたと話してくれた。いくつものルートで登っているんだとか。百名山は75座を踏破しているが特に興味はないと。とにかく生き生きとしていて、本当に人生を謳歌しているご婦人だった。かくありたいと思ってしまった。

何となく色っぽい

山小屋の前で一枚

朝もや?それとも曇り
 受付で山小屋の管理人さんから話を聞いた。今年の紅葉は一週間ほど早く、今年の様に下から上まで一気に色付くことはほとんどないとのこと。しかも色付きも良いのだそうだ。今日も晴れますよ、紅葉を楽しんでください。そんな言葉を受けて山小屋を後にした。

どうやら晴れてきた、大日連山が見える

まだ上空には雲が掛かるが紅葉は良い
 上空は青空が薄っすら覗いているから晴れなのだろうが、空全体は薄い雲に覆われている。歩いているうちには上がっていくだろう。紅葉には光が必要だからね。遠くから見ると歩きやすそうな道に見えたが、意外と石がゴロゴロしていて歩きにくい。道はジグザグと一気に高度を下げて行く。先行者の歩く姿を追って雷鳥沢に沿って下っていく。

赤く色づいたチングルマと花穂

これから歩く道が草紅葉の中に続く

草紅葉がいいねえ

ナナカマドの見事な紅葉
 一気に高度を下げた後は平坦な道になる。本当に素晴らしい秋の色付きだ。錦秋、そんな言葉がぴったりだ。もう、心ウキウキで歩くしかないのだ。普段はカメラを持たないライフさんもシャッターを切っている。

赤く色づいたナナカマドと一緒に

奥大日岳頂上がちょこんと見える

称名川と天狗平 奥手は鍬崎山

奥大日岳の頂上が近い
 歩き出しにガスっていた景色は、今はもうすっかりと晴れて紅葉が映える。奥大日岳からは大日小屋が近くに見えるなあ。このまま縦走してみたいが、大日小屋からの下りが長すぎる。ちょっと無理の様だ。称名滝までのコースは高山植物の宝庫だとか。花が咲き乱れる季節に歩いてみたいものだ。またの機会があるのかな。

チングルマと剱岳

奥大日岳から望む中大日岳と大日岳

奥大日岳で一枚

歩いてきた大日尾根
 わずかの滞在で山頂を後にして、平坦な稜線上でコーヒータイムにした。大日尾根は人気のコースなのだろうか、多くの登山者が登ってくる。立山より登山者が多いのではないかとも思う。紅葉を楽しむなら昨日歩いた立山三山縦走よりもずっといいだろう。

剱岳が素晴らしい

リンドウが元気だ

剱岳と別山

奥大日岳を振り返ってみる
 森林限界の紅葉を楽しむには下りの道がいいねえ。もう、何も言うことはない。いいねえ、いいねえを連発して歩くだけだ。

室堂乗越へ戻る

 

歩いた道の紅葉を惜しむ

剱岳にガスが掛かる
 今年は何処の紅葉も良いんだろうな。どの山が一番いいなんてもちろんないし、山それぞれの独自の風景と色彩のわずかな違いや変化が登山者の目を楽しませてくれる。一度にすべての山を見てみたいがそれは無理なこと。今週はここ、来週はあそこ、来年は何処と楽しみが尽きない。健康で長く山歩きを楽しみたいものだ。

立山方面もガスが

何処を見ているのか

赤だけではないナナカマド

オレンジ色は好きな色だ
 新室堂乗越の分岐から雷鳥平へ下っていく。木道となったところで一服だ。沼田のリンゴを二つに切って食べた。適度な酸味が口内に広がった。いやあ、うまい。さあ、あとは川を渡り雷鳥平を横切って室堂ターミナルに戻るだけだ。

良い色合いだね

チングルマの群生

う〜ん、なんとも

地獄谷にも草紅葉
 地獄谷の遊歩道は大量の硫化水素ガス発生のため通行止めとなってる。以前来た時は歩いた道だが、火山活動が盛んになったのだろうか。石の階段を登りみくりが池へと上りあげる。やれやれ、もう少しだ。室堂に戻るとそこは観光地。

血の池

みくりが池
 ターミナルに戻って立食いの「立山そば」に寄った。昨日バスを降りたときに目を付けていた店だ。白海老かき揚げそばと富山ポーク肉ごぼうそばを食した。山を歩いてきてお腹が減っていたせいもあるかもしれないが、とても美味しく頂けた。
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