蓼科山 たてしなやま 2530m 北八ヶ岳 |
大河原峠から登った時の展望は最高だった。次は北アルプスが白くなったときに訪れたいと思っていた。大河原峠へ続く蓼科スカイラインが11月15日から冬季通行止めとなってしまった。それではスズラン峠から登ってみよう。蓼科山は最初は七合目登山口から2回目は大河原峠から登っている。今回は白樺湖畔に一泊して翌日に登るという贅沢な山行になった。 |
登山日 | 2013年11月24日(晴れ) | しんぷるライフ |
行 程 | 女乃神茶屋登山口8:20…9:20△2113m…10:35▲2530m蓼科山11:35…12:27△2113m…13:12登山口 |
前日は南佐久から清里を経由して八ヶ岳連峰をぐるっと一回りして白樺湖に向かった。八ヶ岳南面道路からの展望は素晴らしく、南アルプスや富士山、今回の目的である冠雪の北アルプスが姿を現した。これほどの展望が日常的に見られる地域の人は何と幸せなことか。南八ヶ岳は走るに連れその姿を刻々と変えてしんぷる隊の目を楽しませてくれた。「蓼科山、今日登っちゃえば。」冗談めかしにライフさんが言うが、出来れば本当にそうしたいくらいだった。昨日の最高だった天気が今日も持つかな。 | |||||
車山高原からの蓼科山 |
白樺湖と蓼科山 |
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ホテルの窓から見えた白樺湖は半分ほど氷が張っている。先週降った雪は白樺湖周辺では心配ないが、スズラン峠はどうだろうか。外は思いのほか寒くはない。普段と同じ支度で登れそうだ。雪は日陰にわずかに残るだけで無事に登山口に着いた。天気は上々、気持ちよく歩きだす。 | |||||
女乃神茶屋登山口駐車場 |
女乃神茶屋 休業中 |
登山道へと入る |
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笹刈りの道には雪が |
カラマツの林 |
岩場には雪が薄っすらと |
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登山道は広く笹刈りがされている。冬山登山に備えて刈られたものだろうか。カラマツはすっかり葉を落とし、美しい黄葉を見せてくれるのが嘘のようだ。あまり傾斜のない道を行くとシラカバが見られるようになる。道はようやく傾斜を増してきて順調に高度を稼いで行ける。見上げるのは2113mの三角点あたりだろうか。 | |||||
振り返れば中央アルプス |
木曾の御嶽山 |
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決して早い朝ではないが、地面は霜柱が立って固く凍っている。高度を上げると登山道には薄っすらと積雪が出てきた。念のためアイゼンは持ってきてあるが、しばらくは必要なさそう。帰りには融けてぬかりそうだ。振り返ると冠雪の中央アルプスや御嶽山が姿を現した。間もなく傾斜が緩みチョットした広場に出た。 | |||||
蓼科山南西道標 |
三等三角点2113m |
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目立つ所に道標が立っていて、小さな文字を読んでみるとそこは最初の目的である標高2113m地点だった。道標の西側には三等三角点が雪の中に頭を出している。平面的にも標高でもここがほぼ中間点の様だ。ここまで1時間だし意外と早く着くかも。ここからは傾斜が緩み平坦に近い道となる。樹間には蓼科山の山頂部が見えてきた。積雪したコメツガの林の中が気持ちいい。 | |||||
蓼科山頂上が見えてきた |
積雪が少し深くなる |
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気持ちよく歩いて行くと登山道は直線的な急登になってきた。登山道の雪は相変わらずでアイゼンの必要はないみたいだ。やがて南アルプスが背後に姿を現す頃には、頭上に青空が見えるようになっていた。山頂は近そうだぞ。森林限界を抜けると明るいゴーロ帯になった。頂上台地はすぐそこなのだが黄色のペンキは頂上台地を回り込むように付いている。やがて山頂ヒュッテが見えてきた。何のことはない、黄色のペンキはヒュッテに向かっていたのだ。上を見ると登山者が居たので、コースを外して登山者を目指した。 | |||||
南アルプス |
もうすぐ山頂台地 |
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そこには山頂標柱が立ち、その傍らに一等三角点が埋め込まれていた。ヒュッテの向こうには西上州の山並みが見える。昨日ほどの空気の冴えはなく何となく景色は霞んでいる感はあるが絶景であることには違いない。新潟方面は雨の様だから残念ながら雲が厚い感じ。八ヶ岳は逆光で午後の方がよさそうだ。広々とした頂上台地は薄っすらと積雪がある。しかし、風は身を切るような冷たさはなくて穏やかな山頂だ。 | |||||
西上州の山々も一望 |
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岩の上に腰をおろして休憩だ。あまりお腹は減っていないのでパンとコーヒーの簡単なランチなのだ。北には浅間連峰や西上州の山並み、東には奥秩父山塊、南には北横岳から続く八ヶ岳連峰、さらに南アルプスや中央アルプスと続く。そして西には、北アルプスが山頂部に雪を頂いて白く輝いている。わずかに雲があるがそれは仕方ないかな。山頂に来ると色々贅沢な希望を抱くものなのだ。足るを知るべし。 | |||||
方位盤からの展望も良い |
蓼科神社奥宮 登山の安全を祈願 |
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一等三角点2530mが置かれる広い山頂 |
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気温は氷点下だ。じっとしていると寒くなってきたのでライトダウンを着る。お腹が落ち着いたところで三角点から離れて方位盤まで岩の上を歩いてみた。広々とした大地を移動する登山者は少ない。ぐるっと一回りしないとすべての展望が楽しめないと思うけどねえ。もったいないなあ。わずかな積雪があるが歩くのには問題ない。遮るもののない広々とした山頂は本当に気持ちが良い。 | |||||
西には北アルプスだ |
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南八ヶ岳 |
霧ヶ峰の遠景には北アルプス |
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心が一杯になったところで下山だ。登った以上は下らなければならないのだ。今回の目的は果たすことが出来たのだから良しとしよう。蓼科山は今回で3度目だが登山道は毎回違っている。何処からでも手軽に登れるのも大きな魅力だ。 | |||||
山頂から南〜西方のパノラマ |
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岩がゴロゴロ |
登山道を見下ろす |
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暖かな日差しを浴びて登山道が緩んできた。展望を惜しみながら下っていくが、逆に上ってくる登山者が多い。蓼科山からの日光の方向を考えると、昼近くに登ってくるのも考えられるかもね。晩秋から初冬にかけては一考を要するだろう。滑落に注意しながら来た道を下っていった。 |