烏帽子岳・湯の丸山
えぼしだけ・ゆのまるやま
2065m・2101m

浅間連峰

 今年は比較的多く浅間連峰を訪れた。体育の日の連休は秋晴れの予報。紅葉を楽しみたいが、昨日は日光白根山でガスにやられて途中で引き返し、今日は野反湖周辺の強風と厚い雲に敗退。南を見れば浅間連峰の上空はすっきりと快晴だ。ライフさんが登っていない烏帽子岳に決定。
登山日 2013年10月13日(快晴) しんぷるライフ
行 程 地蔵峠9:35…10:16鞍部…10:56▲烏帽子岳11:40…12:12鞍部…12:40▲湯の丸山…13:30地蔵峠
 つつじ祭では臨時駐車場に回されたが、今日の地蔵峠駐車場はゆったりとしていた。風が冷たいが空は真っ青だ。地蔵峠から湯の丸山と烏帽子岳との鞍部を目指して、湯の丸キャンプ場経由で足早に歩く。野反湖経由で来たものだから遅い歩き出しになっているのだ。まあ、焦らなくても青空は消えないだろう。この山域に紅葉を見に来たのは桟敷山以来。初めて湯の丸山に登ったのも10月だったが紅葉を見に来たのではなかった。

地蔵峠からキャンプ場経由で歩く

キャンプ場から望む湯の丸山

ダケカンバが色づき始めている
 キャンプ場を抜けて樹林帯に入るとシラビソ、カラマツの林だ。カラマツの色付きは始まったばかり。カラマツの葉がキラキラと日に輝き、ハラハラと散っていくのが見られるのはもう少し先の様だ。登山道には冷たい風はなく、青空から注がれる木漏れ日が暖かい。こちらに移動してきて正解だったかな。
青空に樹林が映える 紅葉がチラホラと
 足元にはホタルブクロやマツムシソウがわずかに咲き残る。シラタマノ木の白い実も幾らか見受けられる。下山してくる登山者と挨拶を交わしながら歩いていけば烏帽子岳が見えてきた。空は何処までも青く清々しい。
烏帽子岳が見える  鞍部はすぐそこ 烏帽子岳の登りから望む四阿山と根子岳
 鞍部では休憩している登山者の姿があったが、疲れもないのでそのまま烏帽子岳に向かう。鞍部は風の通り道となっているようで西からの風が吹き抜けていく。良く踏み込まれた登山道は歩きやすい。少し高度を上げると四阿山が見えてきた。この角度からだと根子岳も付録で付いてくる。笹原を抜けると足元には百花繚乱の名残が残っていた。快調に足は進み遂に稜線へと出た。

稜線上の小ピークから烏帽子岳山頂を望む
 稜線からは先ず八ヶ岳が目に入った。その東には奥秩父と富士山。西に目をやれば中央アルプスから北アルプスが一望だ。さあ、頂上へ急ごう。この稜線にはマツムシソウがまだ元気に咲いている。シラタマノ木やクロマメノ木の実も散見される。広大な展望を楽しみながら歩けば小さなピークに出る。ようやく烏帽子岳の頂上が見えた。さあもう一息だ。

烏帽子岳から湯の丸山方面
 隣には湯の丸山が見える。四阿山から草津白根山さらに白砂山方面が見えるが、白砂連峰は上空が厚い雲で覆われている。強風の中を歩かなくて正解だったかな。今年は、久しぶりに上陸した台風によって、稜線の葉が吹き飛ばされてしまっている。この小ピークでは、ヤスデの大量発生があったようで、多くの死骸が転がっていた。皆、ムカデだと大騒ぎしていたがヤスデと思う。

北アルプス南部 槍・穂高連峰
 北アルプス南部の槍穂高連峰はすっきりと晴れていた。北部の後立山連峰は雲が掛かり、一部冠雪があったように見えた。白馬山荘のブログで調べてみればやはり初冠雪だった。アルプスの冬は早いものだ。紅葉の最盛期を少しでも過ぎれば冬となる。一般登山者には、雪解けまでは踏み込むことのできない領域となる。冠雪が進んだら北アルプスの雄大な展望を見に来よう。

富士山と八ヶ岳を遠望する
 広い山頂の一角に腰をおろしランチとする。しかし、この山頂にもヤスデが這いまわっている。あまり気持ちのいいものではないなあ。一体何があったのだろうか。動きもゆっくりしているので注意していれば害はないだろう。登山者もゆっくりと山頂からの大展望を楽しんでいる。後立山の雲が晴れてきて、鹿島槍や五竜、立山、剣なども見えてきた。北アルプスは見て良し歩いて良しだなあ。
山頂を辞して湯の丸山へ 風の強い鞍部
 お腹も心も満腹したところで湯の丸山に登り返そう。このまま地蔵峠に戻っても良い気もしてきたが、せっかくの秋晴れだ。ササッと下って鞍部から登り返す。道は烏帽子岳と違って岩がゴロゴロと多いが歩きにくくはない。時折、ツツジが赤く色づき秋山を満喫させてくれる。登山道には紅葉の落下も多いが、まだまだこれからの感もある。
湯の丸山から烏帽子岳・北アルプスを望む 登ってきた烏帽子岳が間近に
 そろそろ疲れてきたかなと感じ始めた頃、ガレが見えてきて湯の丸山の広い南峰に出た。風が強く冷たい。少し時間をと思ったが展望だけを楽しんでツツジ平に降りることにした。レンゲツツジ最盛期には観光客で賑わうこの山も、今は登山者だけで静かなものだ。今度は角間山コースで歩いてみようか。桟敷山も色付き始めといったところ。これから深まっていくのだろう。
北峰にも登山者が 桟敷山・小桟敷山
湯の丸スキー場からの展望はどうなんだろう 富士山が良く見える
ツツジ平の平坦な道 湯の丸山を振り返り 地蔵峠に下る
 吹く風は冷たく、木々を揺らす風の音は冬の訪れを感じさせる。汗もかかないので水の消費もない。しばらくは紅葉とすっきりした展望を求めての山歩きとなるだろう。下山後は例によってソフトクリームを買い求めてしまった。
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