谷川岳
たにがわだけ
1945m
みなかみ町

 谷川連峰は雪解けが進み高山植物の便りがWebにアップされてきた。梅雨の晴れ間は花見登山には実にいい。泊まり明けで出遅れたため天神平まで交通機関を使って歩き出す。
登山日 2013年6月10日(薄曇り) しんぷる
行 程 天神平10:12…10:46熊穴沢避難小屋…11:58トマの耳…12:14オキの耳…12:23奥の院12:43…13:04雪田…13:20氷河の跡…13:56ラクダのコル…15:03巌剛新道登山口…15:20西黒尾根登山口
 片道切符を買って来た天神平はすっかり雪が消え夏山登山の雰囲気が出てきた。ロープウェイを利用すると観光客も多いことに気がつく。夏山リフトも動いていて観光客は乗ってみたくなるようだ。出来るだけ歩かないで展望を楽しむのが大半の観光客の目的だから。

夏山リフトと谷川岳

展望案内板と朝日岳方面
 昨日は快晴で谷川連峰の展望も良かったようだ。今日は沼田からは微かに稜線が見えるだけだったが、来てみればガスで視界が悪いということはなさそうだ。天神平からは谷川岳の双耳峰、白毛門・笠ヶ岳方面もそれなりに望めるから歩く元気が出た。

天神平のシラネアオイ

天神平のタムシバ
 登山道に向けて歩き出すとシラネアオイが目についた。帰ってみると谷川岳ロープウェイのスタッフブログに、”6/10天神平シラネアオイが見ごろ”と発信されていた。一面シラネアオイとはいかないがわかりやすい。その先にはタムシバの白い花が咲いている。

イワウチワがまだ元気

登山道から西黒尾根を
 この時期に天神尾根を登らずに西黒尾根を登るにはそれなりの訳がある。花の種類に違いがあるからだ。実際過去の記録を見ても西黒尾根ばかり。あまり期待しないで歩いていこう。山頂から西黒尾根の下りに期待だ。

タムシバも落花が多いが…

ツクバネソウ
 イワカガミがお出迎え。イワウチワもいく株かあるね。ムラサキヤシオがあるがもう盛りは過ぎて落花がほとんどだ。白系ではタムシバやオオカメノキ。イワカガミは多くて元気。山頂近くまでずっと咲いていた。登山道にはところどころ雪が残り注意が必要だ。でも変化があって楽しい。傾斜はゆるく足は軽快に進む。こんなに楽チンだったけなあ。

ムラサキヤシオと谷川岳

イワカガミが雪田まで延々とある

夏山の登山道
 緑に囲まれた登山道はやや蒸し暑いが、この時間だからある程度はやむを得ないな。時折開ける西黒尾根や谷川岳の展望などを楽しみながら進むと避難小屋に着いた。中には一休みしている登山者が見えたが、このまま休憩なしに先を急ごう。

川棚ノ頭からオジカ沢ノ頭 手前は中ゴー尾根
 避難小屋からは急登となりしんぷるは小走りでは上れない。背中の荷物は少ないので軽快には歩けるが段々と息が切れてくる。尾根に出たものの涼しくはなく汗が額を濡らしてくる。
 鎖場もあり岩場の登りが続く。それでもイワカガミは登山道に延々と続いている。こんなに数が多かったのかと驚きだ。ナエバキスミレも目立つ。天神尾根は意外と花数が多かったんだ。 森林限界を超えてくると展望がだいぶ開けてくると尾根を吹く風が涼しく感じてきた。時折立ち止まって汗でぬれた背中に風を送った。

イワハゼ(アカモノ)

エチゴキジムシロとスミレ

天狗の留まり場

ムラサキヤシオが色を飾る
 コース自体は短いが天神尾根には休憩ポイントが所々ある。当然そのポイントには休憩をしてる登山者がいる。みんな天神平らのほうを眺めて座っているから落ち着いて休めるのかな。そんな登山者の脇を通り過ぎて行った。

オオカメノキも最盛期

ミツバオウレン

ナエバキスミレ

歩いてきた天神尾根を振り返る

残雪を登りあげれば肩の小屋

残雪の上から主稜線方面
 花と展望を楽しみながら徐々に高度を稼いでいく。山頂が近づいてくるのがわかるから励みがある。この時期には肩の小屋直下には雪が残る。残されたステップを守りながら上れば肩の小屋に着いた。多くの登山者が休憩しているがそのままトマの耳を目指す。

ショウジョウバカマ

肩の小屋はすぐそこ

トマの耳直下から主稜線

オキノ耳と一ノ倉岳・茂倉岳
 トマの耳への道脇にはシラネアオイが数多く咲いていた。山頂は混んでいたので素通りしてオキノ耳を目指す。今日はトマからオキへの稜線上の花と、下りに使う予定の西黒尾根のユキワリソウ、ホソバヒナウスユキソウを期待してきたのだ。西黒尾根から巌剛新道を歩いてみるつもりだ。

シャクナゲと谷川主稜線

ハクサンイチゲもあったんだよね
 オキの耳から戻ってきたと思われる登山者に花のことを尋ねてみると、「奥の院まで行ってきたけどハクサンコザクラが一輪、ウスユキソウが一輪だったね。」とのこと。そうか、それだけか。まだ早かったかな。どうしようかと一瞬ためらったが、とにかく自分の目で確かめてみようと歩き出した。斜面には所々シャクナゲが咲いている。決して遅くはなくまだ見頃といってもいいだろう。

少しだけどユキワリソウ

ホソバヒナウスユキソウも少し
 ミツバオウレンも数が多い。地味ではあるが見ると元気が出る花だ。忘れていたけどハクサンイチゲも咲いている。いい感じじゃないか。オキの耳に近づくと、ありましたよユキワリソウ、そしてホソバヒナウスユキソウが。確かにまだ早いのでしょうね。さあこれからといった感じ。ちょっと元気が戻ってきたので奥の院まで足を延ばしましょうか。

オキの耳の山頂標柱

シャクナゲとマチガ沢

オキの耳を望む

一ノ倉岳と茂倉岳は近い
 トマの耳には登山者が立っているのが良く見える。こちらまで足を延ばしてくる登山者の数は多くはない。奥の院の岩場は花が多いが、今日は期待外れだったと言うか話は聞いていたのでこんなものかな。ただチングルマを見つけることが出来たので嬉しかった。

チングルマもあった

巻機山方面

トマの耳とハクサンイチゲ
 奥の院の岩場に上がり休憩とした。すっきりとした展望は得られないが山の形は見えるのでまあ満足のうちだな。昨日ならすっきりと見えたに違いないがそれはそれだ。先行していた女性と花のことや登山道の情報を交換し合って奥の院を後にした。

しつこくオキの耳からトマの耳

肩の小屋を見ながら西黒尾根方面へ
 トマの耳から奥の院まで往復してみて足首、膝、腰とある程度思い通りに動くようになってきた。足首の特発痛はほとんどなくなり足の運びに自信が持てるようになってきた。これなら西黒尾根も大丈夫だろう。予定通りに巌剛新道を下ってみよう。

コシジオウレンがいつもの場所に咲く

この雪田の向こうが西黒尾根
 肩の小屋には戻らず西黒尾根方面に足を進める。雪田の手前にはコシジオウレンが咲く。花茎が赤褐色で太いのでミツバオウレンと区別がつく。谷川岳の花地図も少しずつ頭に入ってきた。これも嬉しいことの一つだなあ。Wストックをしっかり残雪に突き刺しキックステップで確実に進む。こけてもロープを掴めれば滑落は防げるだろう。

西黒尾根からの登山者とすれ違う

氷河の跡の一枚岩
 残雪を過ぎてしばらくは花のない歩きが続く。笹の道を過ぎるといよいよ岩場の急斜面の下りに入る。黄ペンキを目安に下っていく。振り返ればザンゲ岩を通り越している。しかし急だ。西黒尾根の上部は巨大な壁のように迫っている。よくもまあこんな急登を登っていたものだ。もう二度とここを登ることは考えられないと思ってしまった。目当ての花はなかなか姿を見せない。

いつの間にかザンゲ岩を過ぎた

山頂が見えてきた
 真新しい鎖を頼りにしたり腰をおろし手を使いながら急斜面を下っていく。ラクダのコルがしっかりと分かるくらいになってユキワリソウが目についた。天神尾根側にもずいぶんと咲いている。そうか、そんなに高度を上げないうちに咲いていたんだな。さらに下るとホソバヒナウスユキソウも最盛期を迎えている。嬉しいなあ。これで今日は満足して帰れる。

お目当てのユキワリソウ

登山道の両脇に咲く

同じくホソバヒナウスユキソウ

いく株も咲いている
 黄色の花も目に付いた。ナエバキスミレかひょっとしてキバナノコマノツメかな。よく確認しなかった。

笠ヶ岳方面を

西黒尾根の登山道

ラクダのコル ここが分岐

天神尾根も見納め
 ラクダのコブの手前には先に下っていた若者が休憩していたが、こちらは巌剛新道でお先に失礼だ。

巌剛新道に入るとユキワリソウが

ムラサキヤシオはもう終盤
 巌剛新道に入るとすぐにユキワリソウの群生が目についた。なかなかいいねえ。尾根から外れての歩きだがそれなりの展望も楽しめる。道はそれなりに急斜面が続く。梯子があったり鎖場があったり、雪渓で道が覆われたりと一筋縄では下れない。

清水峠方面だ

マチガ沢雪渓

タニウツギと白毛門
 見晴らしのいい岩のテラスを過ぎてさらに下る。第一見晴らしがあったはずなのでそれを目標に歩いて行く。高度が下がってくるとタニウツギが目立つようになった。これは咲きだしたばかりで色鮮やかだ。ムラサキヤシオはほとんど落花状態。

沢に入るとタチカメバソウが多い

巌剛新道登山口
 ついに見晴らしの道標は見ることが出来ずに沢まで下りてきてしまった。道標はなくなってしまったのだろうか。冷たい水でのどを潤した。沢筋には白いタチカメバソウが点々と咲いている。何気に気になる花だ。よく名前を覚えていたもんだ。

登ってきた谷川岳

ブナの新緑が美しい
 足に疲労を覚え始めたころ登山口に着いた。今年からマイカー規制で車の乗り入れはできないので観光客も手軽には一の倉沢まで行けなくなった。国道291号線は静かでブナの緑が美しい。春ゼミの合唱の中をベースプラザに向かって道を急いだ。

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