尾瀬笠ヶ岳
おぜかさがたけ
2057m
みなかみ町・片品村
小笠から望む尾瀬笠ヶ岳

 尾瀬笠ヶ岳の眺望は素晴らしい。至仏山と大して位置は変わらないのに山頂からの眺望は笠ヶ岳が良いという。恐らく山頂の狭さが幸いしているのだろう。まだ頂上からの大展望を知らない。今日は絶好の登山日和だ。少し金銭的出費を強いられるが歩きに行こう。
登山日 2012年10月8日(晴れ) しんぷる
行 程 鳩待峠8:05…9:10オヤマ沢田代…9:12笠ヶ岳分岐…9:20悪沢岳…9:50△小笠…10:20▲笠ヶ岳11:00…12:20オヤマ沢田代…13:05鳩待峠
 唐松岳用に用意しておいたスポーツドリンクと、オヤマ沢の水場でカップラーメン用の水を汲むっためのペットボトルを用意して家を出る。谷川岳がスキッと晴れているから尾瀬方面も期待できそうだ。尾瀬戸倉第一駐車場は既に満車状態。白線の外に停めて乗り合いタクシーに乗る。駐車料金\1000、タクシー往復\1800が鳩待峠までの料金だ。峠までの道は紅葉にはまだまだ。再来週あたりから始まるような印象だ。今年は紅葉の訪れが遅い。 

鳩待峠 標高1591m

紅葉と青空

ダケカンバの林を行く
 鳩待峠に降りるとハイカーの姿はあまり見えない。笠ヶ岳分岐からの泥濘の道に備えてスパッツを装着しておこう。至仏山へと向かう歩き慣れた登山道を足早に歩いていく。単純な標高差は500m足らずだが笠ヶ岳まではアップダウンが多少ある。ヒートテックと薄手のフリースを着ての歩きだ。うっすらと汗がにじむ程度の気温である。コメツガやシラビソの林が続く。そんな中、幹が白く黄葉が始まったばかりのダケカンバが青空に映える。

アヤメ平の左に燧ケ岳が見えてきた

南には上州武尊山

明るい木道になる

笠ヶ岳が見える

原見岩 向こうには至仏山
 今日の天気は素晴らしい。予報では一日中晴れになっているが山の天気は当てにならない。今日は笠ヶ岳山頂での大展望を味わうのだ。久々に気持ちが乗っている。最初は花の時期に来たが天気には恵まれなかった。2回目は小笠で敗退、三度目の正直となるかな。足元には花はなく歩く足もおのずと速くなるというものだ。

原見岩から尾瀬ヶ原を見下ろす 景鶴山、会津駒ケ岳、燧ケ岳、アヤメ平と並ぶ

尾瀬ヶ原の草紅葉は深い色だ

ダケカンバと上弦の月

オヤマ沢田代

笠ヶ岳への分岐だ

悪沢岳道標
 高度差がないためか足取りが軽い。今までの重たい感じは何処かに行ってしまったようだ。木々の紅葉は進んでいないが湿原の草紅葉は確実だ。尾瀬ヶ原は紅葉が深まりを見せている。オヤマ沢田代も然り。予定通りオヤマ沢で水を満たし昼食に備える。間もなく笠ヶ岳への分岐に出た。いよいよ泥濘の道へと突入だ。気をつけなければ。

尾瀬笠ヶ岳と右に小笠

左手には上州武尊山

右手には谷川連峰
 針葉樹林帯は水の逃げ場所がないのか登山道はジメジメだ。あまりひどく泥濘にはまらない様にだけ気をつけて進もう。小笠はパス。何組かを抜いて笠ヶ岳へと急いだ。小笠直下も笠ヶ岳直下もお花畑になっている。笠ヶ岳はその花畑に破線が付いているがあまり歩く登山者もいないようで道は不明瞭になっている。植生を守るには当然だ。湯の小屋への道標から分岐して山頂を目指す。崩落が起きそうな場所なので注意深く上ると、山頂には思いのほか多くの登山者がいたのには驚いた。泥濘の足跡からしてせいぜい2、3人と思っていたのだが…。

振り返れば至仏山、小至仏山、悪沢岳

奥日光の山々が連なる

笠ヶ岳頂上だ

山頂で記念写真

片藤沼
 山頂の一角でパンを食し登山者が空くのを待った。そして珍しく写真を一枚お願いした。展望は予想以上のものだった。南側は生憎と雲や逆光や陽炎でくっきりとはいかなかったが、それ以外は群馬県境の山々が一望である。本当に素晴らしい大展望である。来てよかったぁ〜。水まで汲んで来たラーメンとセブンのおにぎりは結局食べずに持ち帰りとなった。オヤマ沢の水は山頂に撒けてきた。

至仏山と燧ケ岳が並んで見える

遠く越後三山の手前には上州最北の山々

険しい谷川岳東面

朝日岳、その後ろには妙高・火打
 笠ヶ岳山頂で大展望を十分に堪能してから下山だ。上州武尊山は裏から見るとつまらない形をしているなあ。南側からの姿が一番良い。どの山も紅葉はこれからといった感じだなあ。遠く浅間山、四阿山、草津白根山、白砂山などは雲に隠れてきた。紅葉が終わればこれからは展望の山歩きになる。少し守備範囲を広げてみたいところだが…。

片藤沼と上州武尊山

道標が立つ

登山道を振り返る

小笠直下から至仏山

オヤマ沢田代

原見岩付近の草紅葉
 オヤマ沢田代まで戻ると至仏山からの下山者が多い。オヤマ沢田代で携帯をいじっている間に何組にも抜かれてしまった。しかし今日は足取りが軽い。足早にシャカシャカ歩いて何十人と抜いて鳩待峠に戻ったが、コースタイムをわずかに上回った程度だ。これきつすぎじゃない。ちなみに山と高原地図谷川岳2002年版。
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