松ノ木沢の頭
まつのきざわのあたま
1484m
谷川連峰
みなかみ町

 松ノ木沢の頭は、白毛門への途中のピークである。ここまでは展望には乏しい樹林帯の急登が続き登山者は我慢の登りを強いられる。しかしこの小ピークに立つと展望が一気に開け谷川岳東面と白毛門が身近に見える。
登山日 2011年10月16日(曇りのち晴れ) しんぷるライフ
行 程 土合橋9:55…11:00ヒノキのウロ11:05…12:00▲松ノ木沢の頭12:55…14:25土合橋
 十月も中旬となり紅葉が1500m以下に降りてきた。この週末は天気も期待できなかったが昼頃から回復するとの予報が出ている。朝寝坊で目覚めれば子持山がすっきりと見えている。谷川方面も雲に覆われているが晴れてきそうだ。近くて良い山谷川に行ってみよう。

登り出しのブナ林 紅葉はまだだ

高度を上げると徐々に紅葉が

登山道の紅葉
 白毛門は標高1720mであり登山道は紅葉真っ盛りのはずだ。山頂に着いた頃に晴れてくれればいいと思い土合橋から歩きだす。駐車場は思いのほか多くの車が止められていた。橋を渡り平坦な道を行くとすぐにブナの樹林帯となる。ここから白毛門までは急登の連続でペース配分を誤るとすぐにバテテしまうのだ。今日はヒートテックの長袖と夏の半袖を重ねて暖かいなどと変に勘違いしたのが大きな間違い。歩く前から暖かいなんてどうかしていた。下山後、家でニュースを見たら高崎で30°と9月上旬の気温だったとのことで、服装を誤ったと改めて認識したのである。

松ノ木沢の頭が見える

白毛門沢方面

滝が見える 沢登りの声が聞こえた
 風はあるが冷たくはない。高度を上げるにつれ木々は徐々に色付いてくる。ここまでは予定通り。しかし湿度が高いのかやたらと暑いのだ。すぐに半袖を脱ぐ。ライフさんも一枚脱いだ。しかし額から滴るほど汗が出てくる。思うように足も進まない。ヒノキのウロの広場に着いた頃にはすっかりバテ状態だった。恐るべきヒートテック。ここで半袖に着替える。一息ついて再び歩き出す。展望も少しは楽しめるようになり、山肌に映える紅葉をきれいだねえと話しながら歩いていく。歩幅は小さく速度もゆっくりだ。白毛門山頂はガスに覆われ登頂するのは意味がないように思われる。松ノ木沢の頭で一服している間に晴れれば足を延ばしてみようと考えが変わった。

松ノ木沢の頭の美しい紅葉

松ノ木沢の頭から 一瞬だが白毛門が姿を現す
 西黒尾根のラクダの背までは見えているが、それより上はガスで見えない。新潟の予報を見てこなかったのが間違いだろうか。マチガ沢の雪渓は姿を消している。稜線まで見たいものだがひょっとして今日は駄目かも。やがて登山道もゴツゴツとした露岩が目立つようになると松ノ木沢の頭は近い。鎖場を過ぎて間もなく先行者が休む小ピークに着いた。持参したリンゴでも食べよう。ガスが足早に流れ晴れる予兆はあったのだが、谷川岳東面は姿を現さない。一瞬だけ白毛門山頂が姿を現したが再びガスに覆われてしまった。半ば諦めてお湯を沸かし昼食とした。

ハイポーズ

赤が眩しい

半ばやけくそ
 その間に数組の登山者が山頂を目指して登って行った。同じように数組の登山者が山頂を後にしてきた。中には馬蹄形縦走者も居たようだ。昼食を終えてもガスは切れそうにもなく下山を決意した。目当ての紅葉は楽しめたし、これから先は枯れた木が多いようだ。下りは下りで違った紅葉が楽しめるに違いない。

登山道は紅葉真っ盛り

少し晴れて遠景は赤城山

黄色もいいね

黄葉に笑顔が

いいね

これもいい
 下りはライフさんが速いぞ。こちらは写真を撮りながらなのですぐに遅れてしまう。終いにはいつまでも撮っていないで早くしてと言われる始末。写真を撮ることイコール景色を目に焼き付けることだから許して。上りとは違うしっとりとした紅葉を楽しみながら山を下る。徐々にガスも晴れ上っていれば白毛門の山頂では展望が楽しめたようだ。ただ谷川岳はご機嫌斜めで遂にガスに隠れたままだった。

ヒノキのウロ付近から松ノ木沢の頭と白毛門

登山口に立つ馬蹄形概念図 いつか歩きたいなあ
 秋の紅葉は始まってしまうとあっという間に進んでしまう。山は逃げないが紅葉は待っていない。今年はじっくりと堪能したいがどうなることやら。
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