越後駒ケ岳
えちごこまがたけ
2003m
新潟県
(越後三山)

 越後駒ケ岳は中ノ岳、八海山と並んで越後三山の一座であり、深田百名山にも属している。最も簡単な枝折峠から往復してみたが、天気には恵まれず、残念な山行となってしまった。
登山日 2010年8月1日(曇りのち雨) しんぷるライフ、IT
行 程 沼田IC(4:00)=枝折峠(5:45-53)…明神峠(6:23)…道行山(7:09)…小倉山(7:46)…百草の池(8:30)…駒の小屋(9:36)…中ノ岳分岐(9:52)…駒ケ岳山頂(9:56-10:53)…グシガハナ方面散策…駒の小屋(11:30)…百草の池(12:26)…小倉山(12:54-13:05)…明神峠(14:20)…枝折峠(14:41)
 天気に恵まれない山行には心残りがつきものだが、まあ仕方あるまい。R352を枝折峠に向かう。道幅は狭いが、十分に利用できる国道だ。峠に着くと駐車場は使用禁止。「第9回 枝折峠ヒルクライムinうおぬま」のゴール地点となっていたのである。係員の指示に従って銀山平寄りの駐車余地に誘導されされた。係員に枝折峠まで送ってもらって歩きだす。

枝折峠駐車場の看板・登山道整備工事中

歩き始めはこんな感じだが

登山道は笹刈りがしてある
 天気予報は曇り一時晴れだが、空の様子を見ればあまり期待できそうにない。山と高原地図のコースタイムは甘く設定されているとの情報もあり、上り4時間、下り3.5時間と踏んでいる。駐車場脇の看板には、歩道整備工事中の旨が掲げられていた。
 枝折峠の標高は1065m、駒ケ岳が2003mだからその差940m。しかし明神峠1236mから小倉山1378mまで、高度を稼げない↑↓を繰り返す尾根歩きが、コースの約半分を占めているのが嫌なところだ。
こんな立派な道標がある、→銀の道
ホツツジが非常に多い

ヨツバヒヨドリと雪渓(見えない…)
 夏の新潟は暑いことで知られるが、今日みたいに日差しがない日でも汗が滴り落ちてくる。晴れていたらどんなに暑いことか。熱中症にならないように、こまめにスポーツドリンクを補給しよう。登山道は新たに整備され歩き易くなっている。雪が降るまでにどれだけの整備が終わるのだろうか。

行き届いた整備がされている

荒沢岳方面は見えていたが…

延々と尾根を行く、右端は小倉山
 展望のない低木帯を行く。本来ならば多少の遠望も利くのだろうが、今日は駄目だな。せめて近いところくらいは見せて欲しいところだが…。汗を拭きふき、黙々と歩く。十合目大明神を過ぎ、明神峠までは順調に高度を稼ぐ。その後は嫌になるほど小さな↑↓を繰り返して尾根を進む。高度計を見ると上がったり下がったりで、ほとんど高度を稼いでいないことが分かる。

小倉山の道標

百草の池標注

登山道を行くハイカー
 やがて小倉山に着く。ここで駒の湯からの道を合わせる。やれやれだ。ここからは少しずつ高度が稼げるはず。笹刈りされた道が続く。木道あり、階段あり、昨年から今年にかけての整備である。百草の池の標注前から駒ケ岳方面を望むが、前駒から上がガスっていて見えない。しかし、これが一番良く見えたのかな(泣)。百草の池を過ぎしばらくすると笹刈りが終わり、登山道を覆うようになる。草刈り機が置いたままになっていたので、これから作業は続くのだろう。

岩場が…鎖がほしいところ

静かな駒の小屋

山頂で記念写真だ
 順調に高度を稼いでいく。振り返れば、丸く小さな百草の池が見て取れる。相変わらず展望はない。前駒からは濡れた長い岩場を注意深く上っていく。鎖がほしいところだが見当たらない。岩場を過ぎると駒の小屋が現れた。冷たくて生き返ると言われる水を頂いて山頂を目指す。山頂は当然ガスの中に隠れ姿を見せてくれない。たぶん雪渓が残る山頂直下の草原は、お花畑になっていた。ようやくのご褒美だ。分岐を右に300mで、展望のない越後駒ケ岳の山頂に着いた。一等三角点が置かれている。いやあ、長い道のりだった。

コイワカガミの群生

ハクサンコザクラも多い

ニッコウキスゲは終盤
 ゆっくりさせてもらおう。しかし、ビールのようなものを持って来なかったのが悔やまれる。のんびりしているとパトロールの腕章をした老人が上ってきた。「せっかく駒ケ岳の山頂なのに残念だねえ。あちらには中ノ岳、こっちが八海山。」など話しかけてきた。さらに「中ノ岳分岐から向こうはこちらとは植生が違い、花が見頃だから行ってごらん。」と勧めてくれる。そして、先に下って行った。
 のんびりしたし、ガスが消える可能性もないので戻ることにしよう。しかし、クタクタになった足を考えると寄り道をしていく元気はない。分岐から小屋方面に下り花の写真を撮っていると、先ほどのパトロールが下りてきて、撮ってきた写真を見せてくれている。5分くらい歩けば見られるよ、との言葉で足を延ばしてみることにした。言葉通りに東斜面はニッコウキスゲなどの群生が見られた。

コバイケイソウも非常に多い山だ

ミヤマコウゾリナ

ハクサンフウロが鮮やか
 駒の小屋に戻り内部を見学だ。とても無人小屋とは思えない、きれいな山小屋である。ペットボトルに水を補給して帰路を急ぐ。粘土質の道と、滑る岩には悩まされる。久しぶりに何度もコケテしまった。小倉山から明神峠までが長いこと。少し雨に降られたが、返って気持ちがいい感じだ。枝折峠からは銀山平に下った。「白銀の湯650円」に浸かってから、奥只見シルバーラインを利用して小出に戻った。
inserted by FC2 system