高倉山
たかくらやま
1143m
新潟県
五十沢から

 高倉山は、八海山を展望する山だ。また三国川(さぐりがわ)を挟んで雄大な山容の巻機山と、その右手に金城山(裏巻機山)を望むことができる。東には上越国境稜線が続いている。登山道は中之峰新道が一つあるだけで、昭和57年に五十沢小学校児童の登山を目的として、地域・PTA・学校が一体となって切り開いたものである。「五十沢ファミリークラブ」と書かれた門をくぐった廃墟にある古びた案内板には「自然を愛する多くの人々の高倉山登山を歓迎する。」とある。
登山日 2010年5月18日(晴れ) しんぷる
行 程 沼田IC(7:45)=中之峰新道登山口(9:00)…一合目(9:15)…五合目:入道ぶな(9:45)…七合目(10:15)…八合目(10:20)…九合目(10:30)…高倉山頂上(10:40-11:30)…入道ぶな(12:05)…一合目(12:25)…(山菜採り)…登山口(12:42)
 記念碑脇の登山道を行く。脇には舗装路が上に伸びているが一般車は進入禁止となっている。小道はわずかで舗装路に出てしまったので、仕方なく歩いていく。間もなく舗装路ではなくなるが道は続くが、展望のよい広場で終わっている。そこからは登山道らしくなり、間もなく道は分岐している。道標に従い左に進路をとり、小さな沢を越えると一合目だ。ナエバキスミレ、チゴユリ、エンレイソウ、イカリソウなどが咲いている。

登山道開設記念碑

舗装路が脇を通る(これを行く)

林道終点広場から金城山
 一合目を過ぎると樹林帯の歩きとなる。道は直線的に続いている。傾斜もきついぞ。野鳥のさえずりと新緑を楽しみながら少しずつ高度を稼いでいく。合目標が目標となる。三合目が見つからず四合目になった。足元にはイワカガミが咲き残っている。帰路に気付いたが二合目、三号目は上りには気付きにくい所に付けられている。相変わらず樹林帯の急登は続き、汗が噴き出してくる。

分岐地点の登山道標

五合目(745m)入道ぶな

山頂が見えてくる
 更に足を進めると五合目だ。すぐ先に、入道ぶながある。滴る汗をぬぐい、水分補給をして歩き始める。五合目からはさらに傾斜を増しているようだ。少し歩いては立ち止まり、後ろを振り返ってみる。樹間から巻機山方面が垣間見える。急登ではあるが登山道わきには色鮮やかなミツバツツジが咲き、足の重さを癒してくれる。六合目はまだかか上っていくと急登の途中に七合目標が下がっている。帰路にも注意したが六合目標は見当たらなかった。虎縄を上ると程なく傾斜が緩み、ずっと続いていた急斜面も一息ついた。

九合目の虎縄

ラクダのコブからしゃくなげ湖と国境稜線

雄大な山容の巻機山
 七合目から八合目が一番楽だ。足元にはイワウチワが咲き、頭上にはブナの新緑が気持よい。八合目からわずかの急登を上ると灌木帯となり初夏の日差しが襲う。しかし展望が開けてくる。ようやく山頂らしき頂が見えてくる。シャクナゲや、タムシバが数多く咲くようになる。九合目の岩稜を虎縄で上るとラクダのコブだ。周囲の山々も大きく広がってくる。山頂間もうすぐだ。頂には二人の登山者が見える。馬ノ背と呼ばれる岩峰帯を越え、「めおと松」を過ぎるとすぐに山頂だ。

山頂は近い

八海山

三等三角点の山頂と八海山・阿寺山
 直下で一人の登山者が下山していった。山頂を踏み、残った一人と言葉を交わし、この高倉山の素晴らしい展望を褒めたたえた。三角点に腰をおろし、久々に湯を沸かしてのんびりとした。山頂からは八ツ峰が特徴的な八海山、たおやかな山容の阿寺山、東には上越国境稜線の山々が連なり、巻機山に隠されて消えていく。金城山は独特の山容で存在感を示している。これからは見てきた山に挑戦しよう。
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