宝登山
ほどさん
497m
埼玉県長瀞町

 長瀞駅を降りて国道140を横切って直進する道はまるで宝登山神社の参道のようだ。この神社は日本武尊を山火事から救ったという山犬伝説が残る古社で、三峰神社、秩父神社とともに秩父三社といわれ、火難除けの神様として信仰を集めているそうだ。また長瀞町の観光スポットとしても重要だ。ロープウェイを利用して5分ほどで簡単に山頂に降り立つことができる。そこにはロウバイ園、梅百花園、小動物園が観光客を誘う。
今回は野上駅から長瀞アルプスを歩き宝登山山頂を目指すコースをとってみる。山歩き気分を楽しみたいならこのコースを歩かなければならない。
登山日 2010年1月17日(晴れ) しんぷるライフ、IT、KM
行 程 自宅(8:30)==
野上駅(9:55)…萬福寺(10:05)…天狗山分岐(10:30)…林道本山根線(10:07)…宝登山登山口(11:20)…宝登山頂上(11:40-12:40)…宝登山神社(13:10)…長瀞駅(13:20):マップ
 利根沼田地方は雪がちらつく生憎の天気。南に位置する赤城山もすっきりとは姿を見せていない。それでも冬の関東平野は晴天が続く。冬の寒さから少しでも開放されたくて南の低山を目指す。しばらく山歩きから遠ざかっているのでまずは足慣らしと行きたいものだ。この時期はロウバイが見ごろを迎える所が多い。少し調べてみると宝登山が目に付いた。さっそく登ってみよう。
 出発点の野上駅に着くと無料駐車場がない。駅からはリュックを背負ったハイカーが次々と歩いていく。人気のハイキングコースのようだ。我々も後れを取ってはならじとばかりに駐車場所を探す。内緒の空地に止めさせてもらって萬福寺を目指して歩き出す。思ったよりは寒くもなく、また風がないのがうれしい。一般道を歩き萬福寺前を過ぎてわずかで山道へと入る。

長瀞アルプス

萬福寺前

稜線から唯一の色付き
 杉林の日蔭道は緩やかな登りで足慣らしにはちょうどいい。足元には時折霜柱が立ち冬の寒さはここにもあることを知るのだ。やがて高度を上げ稜線を歩くようになると、暖かな日差しが我々を包んでいる。そして広葉樹の落葉とモノトーンの立木の色彩が迎えてくれる。それなりのアップダウンを繰り返しながら道は続いている。展望は立木越しになるので必ずしも良いとは言えないが、のんびりと歩いて行くには手頃かもしれない。途中に天狗山分岐、氷池分岐があるが多数決で寄り道はしないこととなった。

明るい稜線を行く

200階段を上る

広々とした山頂
 小鳥峠を過ぎて少し行くと林道本山根線に出る。静かな舗装路を行けば宝登山登山口に着く。クマ注意とあるが本当に出るのだろうか少々疑問に感じた。ここからは急登となり段差が大きい階段をゆっくりと登っていくことになる。階段は2回ほど途切れるが山頂近くまで続いている。数を数えながら登って行ったが200段はないようだ。山頂の南側の展望がよく、多くの登山客(観光客)が展望と食事を楽しんでいる。直下には西ロウバイ園があり、ほのかな香りを漂わせている。我々も山頂の一角に腰をおろし、ロウバイと展望を楽しみながら簡単な昼食だ。山頂からは真っ白な浅間山も望める。

長瀞町を見下ろす

賑わう西ロウバイ園

ロウバイと両神山
 宝登山神社奥社に参拝し長瀞駅方面に下山する。檜が切り倒され展望が確保されている。ロウバイを増やすのであろうか?下山道は舗装こそされていないが立派な車道である。途中に榛名山、赤城山が望める。かつての登山道が車道を串刺しにするようについている。当然近道を行くのだ。しかし途中の檜などは多くが伐採され植林地となっている。何を植えて観光化するのだろうか。いずれこの山は完全に観光山となってしまうのだろう。電車の時間を気にしながら早足で下っていく。やがて宝登山神社に着くが、想像していたよりも大きく立派な神社だ。広い参道を長瀞駅に向かって歩く。駅も観光客で賑わいを見せていた。野上駅への切符を買い求め一駅の汽車旅を楽しんだ。
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