檜沢岳は湯ノ沢トンネルへ向かう坂道からの眺めが見事だ。その山容を見れば登山者も増えるに違いない。駐車場から歩き出し、すぐ上の家の奥様に挨拶すると「山登りかい?初めてかい?」と返ってきた。「そこの空き家の前を通ってね…」
畑跡のカヤトには道がついている。この檜沢岳を登る登山者は少ないと思うが、それでも道がついているのは檜の植林帯があるからだろう。その植林帯を横切るように進めば尾根端に出る。この尾根は情け容赦ない急登なのだ。まるでアキレス腱のストレッチをしているように一歩ずつ登っていく。 |
駐車場 |
急登の尾根を行く |
展望台から西上州の山並み |
駐車場には先行者の車が一台。窓から覗いてみると檜沢岳のページが開かれたまま助手席に置かれていた。アセビの青葉に迎えられて展望台に出ると先行者が写真を撮っていた。この岩峰には「龍徳不違天」と刻まれた石碑が置かれている。前方には西峰が聳え、そして西方の展望がすばらしい。 |
西峰を望む |
鞍部から西峰への登り |
小沢岳が近い |
先行して西峰へと向かう。展望は西峰の方が優れるのだ。鞍部から虎縄を使い細長い台地の上に立つ。眼下の山村風景が美しい。白い浅間山が見事だ。ここで昼食としたいところだがまだ早いようだ。仕方がないから展望には優れない本峰へと向かおう。鞍部に戻り岩場を越えるとはっきりとした道が続く。西峰同様に細長い山頂には何故か愛宕神社が祀られている。山名を冠した檜沢岳神社は本峰を形成している岩峰の基部にある。山頂標識の脇に腰を下ろして昼食とした。
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妙義方面 |
雪を被った浅間山 |
中央が経塚山 |
伊勢崎から来たと言う単独行者と昼食を一緒にした後、祠の裏から周回コースを下る。どちらを歩いても急斜面には変わりがない。山頂からはツツジが多いようだ。落葉が堆積する急斜面には注意が必要だ。その下には木の根や石が隠されていることが多い。 |
展望に乏しい山頂 |
檜沢岳神社 |
展望がよい岩場 |
ストックを使い急斜面を下る。沢状の泥濘を抜ければ檜沢神社前に出る。5年前に来たときと変わった様子はない。集落の人たちによって手入れがされているのだろうか。 |
アセビの多い落葉が堆積する道 |
檜林を一気に下る |
紅葉がわずかに残る |
すでに山の紅葉は終わっているが人里には残っている。周回コースもなかなか趣のある道である。雑木の道を抜けやがて檜の林に入ればジグザグと一気に下っていく。根草川を渡り林道を歩けば駐車場は近い。実に西上州らしい山だ。 |