西黒尾根〜蓬新道
にしくろおね〜よもぎしんどう

谷川岳・一ノ倉岳・茂倉岳・武能岳
みなかみ町
茂倉岳から一ノ倉岳・谷川岳
登山日 2009年6月25日(晴れ) しんぷる
行 程 土合駅(4:15)…西黒尾根登山口(4:40)…ガレ沢の頭(6:30)…トマの耳(7:45-8:10)…オキの耳(8:30)…一ノ倉岳(9:35)…茂倉岳(9:55-10:10)…笹平(10:55)…武能岳(11:25)…蓬峠(11:55-12:00)…東俣沢出合(13:00)…第3砂防ダム(13:25)…土樽駅(14:15)
 夜明けの空には星の瞬きがない。天気予報はやはり当てにならないなあ。今日は全コースを決めていないので一番無難な土合駅に車を置くことにした。夜明け前の西黒尾根は気持ちの良いものではないが案外と慣れてしまっている。トマの耳に8時までに着けばその先を考えよう。薄暗い登山道をゆっくりと歩き始めると直ぐに一人の登山者が下りてきた。鉄塔まで行ったが忘れ物に気づき戻ってきたのだという。それは大変ですねと言葉を交わし先へと進む。

タニウツギと天神平

沢山のベニサラサドウダンが満開

ウラジロヨウラクも満開
 尾根を南に移し天神平が見られるようになるとタニウツギが迎えてくれた。展望が開け気持ちが解放される一瞬だ。やがて岩場を鎖を頼りに越えていけばラクダの背だ。天気は良くないが谷川岳はくっきりと姿を見せている。ツツジたちは元気に花を咲かせている。

ラクダの背から谷川岳

ガレ沢の頭(ラクダのコル)

ホソバヒナウスユキソウ
 ガレ沢の頭からは可憐な花に目を奪われながらの歩きとなる。梅雨の晴れ間の谷川岳は本当に素晴らしい。

ヨツバシオガマも多い

氷河の跡から尾根を見下ろす

キンポウゲ
 今回もザンゲ岩はパスして笹原へと入る。雪渓を抜けトマの耳に立つ。おにぎりを頬張り、これからどうしようかと思案しながら一息ついていると、忘れ物を取りに下りた登山者が登ってきた。今日は万太郎までピストンするのだという。途中まで一緒に行こうかと思ったが思いの外天気が優れず、雨の心配も出てきたことから蓬峠経由で蓬新道を下ることにした。

肩の小屋下の雪渓とオジカ沢頭・川棚頭

赤い屋根の肩の小屋と主稜線

トマの耳からオキの耳と一ノ倉・茂倉岳
 トマの耳からは岩場となり歩きにくい。稜線にはベニサラサドウダンがずっと続く。花も多く楽しい登山道だ。予想に反して天気は良くなってきた。後ろ盾があったので主稜線を行けば良かったかなと思いながらしばらく歩いた。

雪渓が融けた後にシラネアオイ

ハクサンイチゲもまだ元気

ハクサンコザクラが最盛期を迎えている
 平日の谷川岳とはいえ登山者がいない。オキの耳を過ぎて一人とすれ違っただけだ。振り返っても登山者の姿は見えない。こんな日もあるのだなぁ。

ハクサンチドリもちらほら

岩場にはツガザクラ

同じく岩場にキバナノコマノツメ

一ノ倉への上りから主稜線を望む

白花のイワカガミ

トマの耳と東尾根

奥の院と茂倉岳

チングルマはそろそろ終わりか

ハクサンイチゲはまだまだ
 奥の院の手前もちょっとしたお花畑になっていて足が止まってしまうところだ。上の岩場にも花が多いぞ。

ムシトリスミレの群生

一ノ倉岳への稜線

一ノ倉沢をノゾキ見る

一ノ倉岳と奥が茂倉岳

ミヤマオダマキが珍しい

一ノ倉から谷川岳を望む

一ノ倉から茂倉岳へと続く笹道

茂倉岳 鞍部に雪田が残る

雪田付近のミツバオウレン
 一ノ倉岳から中芝新道方面をのぞくときれいな道が付いていた。やはり下りはきついのかなあ。茂倉岳への鞍部は雪が残り気分が盛り上がる。雪解けの後にはミツバオウレン、ショジョウバカマ、ハクサンイチゲなどが稜線を飾っている。振り返ると二人の登山者が姿を現した。全然気づかなかったので相当のハイペースで歩いてきている様だ。山頂で休憩をして後を追う。

茂倉岳標柱と一ノ倉岳・谷川岳

武能岳へと続く稜線

咲き始めの元気なハクサンイチゲ
 笹平まで一気の下りが続く。私が下りきったときには先行者は武能岳の頂上に着くところだった。コースタイムの約半分、恐ろしいまでのハイペースだ。こちらは花を楽しみ、時に後ろを振り返りながらマイペースで歩く。

ヨツバシオガマも沢山

オゼソウも数が多い

ジョウシュウアズマギク

武能岳

堅炭岩方面

笹原にはミヤマカラマツ
 この分では蓬新道を下るのは無理かな。12時までに蓬峠に着かなければならない。茂倉新道を下ったときに「山と高原地図」コースタイムがきつかった記憶がある。蓬峠から土樽駅まで3時間15分の設定となっている。

笹平からガスに隠れる茂倉岳

ニッコウキスゲが一輪 まだこれから

フデリンドウ

武能岳標柱と谷川主稜線

蓬峠へと続く笹原

黄色が目立つ蓬ヒュッテ
 武能岳に立つと見事な笹原が蓬峠まで続いている。小走りですすむと12時前に蓬ヒュッテに着くことが出来た。これで予定通り蓬新道を下れるぞ。

土樽まで2時間30分

蓬新道を下る

東俣沢出合の道標
 蓬新道は変化がなく面白みのない道だ。途中で先行者を抜きハイペースで下っていく。1時間ほどで東俣沢出合にでる。出合からは夏草が生い茂り登山道が消えそうだ。しばらくすると登山道脇に草刈り機が置かれていた。やがて好青年がヘルメットを被って上がってきた。作業の青年だろう。労いの言葉をかけて登山道整備に対する感謝を示しておいた。蓬新道は1時間ほどコースタイムを短縮できた。
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