稲包山 いなつつみやま 1597m みなかみ町 |
登山日 | 2009年5月27日(晴れ) | しんぷるライフ |
行 程 | 三国峠登山口(9:02)…三国峠(9:34-40)…長倉山(10:10)…キワノ平ノ頭(11:10)…コベックラ沢分岐(11:35)…新道分岐(12:22)…稲包山(12:27-13:02)…巡視路分岐・黄杭183(13:15)…鉄塔(13:32)…林道・あきごやざわ橋(14:15) |
三国トンネルを抜けてすぐ右手の駐車場から三国峠に向けて歩き出す。古人が歩いた旧三国街道はすでに緑に彩られ春蝉の鳴き声がうるさいほどだ。足下にはニリンソウやオオバキスミレが咲いている。ジグザグと広い道を歩いていけば、ミツバツツジも姿を現す。やがてベンチが見えると三国権現が奉られた三国峠へと出る。軽く一息をつき三国山とは反対方面の稲包山へと歩き出す。道標の傍らにはエンレイソウ、そしてすぐ先にはオオカメノキが白い花を咲かせて迎えてくれた。 すぐ上の鉄塔まで上って振り返れば三国山頂上へと続く道が見える。その道を一人の登山者が黙々と歩いている。その脇には新緑の山肌に生える1本のムラサキヤシオが色鮮やかだ。鉄塔脇を進むと登山道はすぐに笹に覆われる。巡視路は良く整備され歩きやすいが、そこからはずれた登山道は歩く人も少ないのか笹が進んでいる。やがて身の丈ほどに伸びた笹をかき分けながら急登を上れば稜線へと出て藪からは解放される。この先ずっと群馬・新潟県境を歩いていくのだ。 |
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三国峠から稲包山への道標 |
少し上がって振り返れば三国山 |
背丈ほどの笹の急登だ |
シャクナゲ、ムラサキヤシオ、そして足下にはツクバネソウが数多く自生している。稜線を鉄塔に向かって進むと長倉山(1439m)だ。北方を見れば三国山の向こうには残雪を纏った平標山・仙ノ倉が姿を見せている。 | ||
シャクナゲと平標山 |
稲包山と西稲包山 |
木陰のない笹の稜線を行く |
ひたすら笹の稜線歩きを続けるとキワノ平ノ頭に着く。稜線を吹き抜ける風は心地よい。登山道には点々とオオカメノキの白い花が続いている。ムラサキヤシオの多くは山肌を飾っていて稜線には多くはないが、色鮮やかで目を惹くものがある。 | ||
鉄塔群と山頂へ続く稜線 |
鞍部にはタムシバが一株 |
まだ元気なシャクナゲもある |
キワノ平ノ頭で軽く腹ごしらえ。久しぶりにメロンパンを味わうと妻は美味しいと言いながら食べていた。更に若干高度を上げた後で鞍部に下ればコベックラ沢分岐だ。鉄塔巡視路と登山道が重なり合い道は歩きやすくなる。この山域には送電鉄塔が林立し景観を損なっているようでもあり、また一つの風景を作っているようでもある。わずかに標高が上がっただけだが花は元気さを増している。 | ||
歩いてきた稜線と仙ノ倉山 |
ミネザクラと谷川連峰 |
稜線と谷川連峰 |
要所には東電の分岐道標が立ち迷い込むことはない。いよいよ山頂へ向けて最後の上りとなる。振り返れば谷川連峰主稜線が見えている。新道分岐では夫婦と思われる登山者が食事を摂っていた。何処から?と問うと三国山からだという。三国峠の間違いかなと思いながら進めばわずかで稲包山の山頂に着いた。直前にはミツバオウレンが咲いていた。 | ||
稲包山頂上 |
四万湖方面 |
登山口へ分岐から巡視路へと入る |
山頂は360°の展望だ。南方面はすっきりとは見えないがまあまあの展望だろう。日差しを避ける意味でも北向きに腰を下ろし昼食とした。そのうちに分岐で昼食を摂っていた夫婦が上がってきたが、山頂を楽しむ様子もなくそのまま赤沢方面へと下っていった。 | ||
良く整備された気持ちの良い巡視路 |
鉄塔下から稲包山 |
林道間近の巡視路崩壊地 |
さて巡視路を法師林道へと下ろう。登山道はなかなか快適で歩きやすい。ムラサキヤシオもちょうど見頃になっている。オオカメノキは登山道を通じて切れることなく続いていたようだ。登山道から巡視路へと入っていく。笹はしっかりと刈られ、新緑と白樺の林が美しい緩やかな下りだ。すぐに鉄塔下へと出る。柔らかな絨毯が気持ちよい。北東の笹の切れ目から本格的に巡視路に入る。ジグザグと雑木林を下っていけばアキ小屋沢へと出る。立木には林道まで24分と書かれた赤テープが付けられている。杉林と変わった道を行けば崩壊地に出る。杉の倒木をくぐれば車を回しておいた「あきごやさわ橋」は10分ほどだ。所々で手に入れたコシアブラを料理してもらって一杯頂いた。 |