7号橋Pにて箕郷のデーブ氏と待ち合わせたあと5号橋Pまで戻り、ぐるっと浅間山方面まで周遊することにした。我々が歩き始めると1台の車が入ってきた。いずれにせよ子持神社側の登山口には先行者はいないはずだ。神社方面からは今回が3回目になるが、過去2回は7号橋から屏風岩の下を通ってのものだ。周遊後の下山路が5号橋Pに降りるためここから歩き始めるのが都合がいいのだ。道標に従って簡易舗装された林道を歩いていく。この子持山登山道は、高崎工業高校と高崎経済大学附属高校山岳部により道標が要所に立てられていて迷うことはないはずだ。もっとも赤テープも切れることなく付けられている。
林道から外れて登山道へと入っていく。薄暗い杉林だ。いよいよ12月師走に入ったが今日は小春日和なのか寒さを感じない。ジグザグと登っていけばやがて雑木林となる。道には軽石がありやや歩きづらい。大地はすっかりと乾き落葉もカサカサと音を立てて耳に心地よい。急登をひと登りで尾根に出た。登山口からここまで0.6Kmとある。しばらくは比較的快適な尾根を歩いていく。間もなく電波塔に着いた。と同時に東側の展望が開けた。山頂部に雪を被った武尊山と日光白根山、そして皇海山から袈裟丸連峰が南北に連なっている。赤城黒檜山は霧氷のためか山頂付近が白い。赤城山北面の裾野に開拓された昭和村の畑が広いし、河岸段丘の上にある沼田の町並みもなかなかのものだ。戸神山もなかなかの存在感を見せてくれている。 |
5号橋登山口 |
電波塔と獅子岩 |
獅子岩基部 |
さらに尾根を行くと7号橋からの登山道と道を合わせる。岩壁の巻道を行けば再び7号橋からの登山道と合流だ。獅子岩に近づくにつれ岩場の登りが多くなってくる。ストックをブラブラさせ立木に捉まりながら高度を稼いでいくとやがて獅子岩の基部に着く。基部から獅子岩頂上にかけて鎖梯子がかかっている。ストックを置いてデーブ氏が一足先に梯子を上っていったのでその後をゆっくりとついて行く。さらに短い鎖場をあり、これを越えると獅子岩の上に立つ。浅間山や四阿山・草津白根山方面の展望が開けている。ややガスっている南方には奥秩父の山々の稜線が見えるし、富士山もぼんやりとだがその姿を見せてくれている。まあまあといったところか。やはり獅子岩は立ち寄らなければならないな。
ゆっくりと展望を楽しみ写真などを撮っていると1人のハイカーが登ってきた。歩き出した時に駐車場に入ってきた人に違いない。手には一眼レフのカメラ。ちょっとしてから声をかけられた。「だんべえです。」というわけでリンク仲間と山での出会いとなったのである。デーブ氏は彼のHPを見たことがないというので「とにかく写真が素晴らしいんだよ。」と簡単に紹介する。聞けば同じコースを歩く予定だ。十分に休んだので先に獅子岩を下りて山頂を目指す。だんべえ氏もやや距離を置いてついて来る。山頂まで特に会話もなく過ぎてしまったのを後悔。 |
獅子岩から武尊山 |
柳木ヶ峰 |
獅子岩から続く尾根 |
獅子岩から再び尾根を行く。所々に急登があり手頃な負荷がかかる。落葉を踏みしめながら歩けば石祠が置かれた柳木ヶ峰だ。帰りはここから浅間山を目指して急斜面を下らなければならない。山頂直下の急登をひと踏ん張りで南北に細長い山頂に着いた。山頂には2人の先客が食事をしていた。聞けば小峠から登ってきたのだという。展望を楽しみながら少し歓談した。我々3人も腰をおろし昼食とした。だんべえ氏は明日は山梨の日向山へ出かけるとのことだ。簡単にその山の紹介をしてもらったが、なにやら面白そうな山の様なので後で調べてみよう。のんびりしすぎたのか、だんべえ氏が道具を片付け歩き支度をはじめた。一足先に行くというので3人のスナップを1枚撮ってもらい記念とした。そんなに間を置かず後を追った。 |
山頂 |
山頂から谷川主稜線 |
獅子岩(何に見えますか) |
柳木ヶ峰まで戻り浅間山を目指す。大タルミまでは急斜面だ。落葉も道を隠すように堆積していて軽石を踏みそうで気が抜けない。浅間方面は岩は少ない。一気に下っていくと鞍部である分岐道標のある大タルミに着く。ここは8号橋へ(1.8Km)の分岐になっているがここを降りると沢を下って戻ることになる。今回はさらに尾根伝いに歩いていく。往路を東側には眺めながら高度を稼いでいく。手前のピークを越えてからひと踏ん張りで浅間山に着いた。頂上には石碑と石祠が置かれていた。立木には「MHC浅間山1088m」と書かれた山頂標識が打ち付けられていた。こちらから見る獅子岩は何とも不思議な形に見える。やや羽を広げた猛禽類のようでもあり、また猿の顔のようでもある。尾根伝いには赤テープがあり子持神社まで登山道があるようだがあまり歩かれていない印象を受けた。 |
浅間山 |
5号橋分岐 |
獅子岩 |
いよいよ下りだけだ。5号橋に向かって枝尾根伝いに降りていく。随分と長い下りのように感じたが僅かに残った紅葉が眼を楽しませてくれた。やがて堰堤が見えるようになると檜の林となり5号橋Pへ降り立った。 |