四ッ又山・鹿岳
よつまたやま・かなだけ
899m・1015m
南牧村
左:四ッ又山 中央:鹿岳 右:シイレタ山
登山日 2006年12月18日(晴れ時々曇り) しんぷる
行 程 南牧ハーブガーデン(10:15)…四ツ又山登山口(10:25)…大天狗(10:55)…四ッ又山(11:30)…マメガタ峠(12:10)…鹿岳鞍部(12:55)…鹿岳頂上(13:05-13:20)…一ノ岳基部(14:35)…鹿岳登山口(15:05)…南牧ハーブガーデン(15:10)

大久保登山口
 朝から小雪が舞っていた。気圧配置は典型的な冬型のようだ。赤城山も雲におおわれて姿が見えない。こうなれば西上州かなぁ。鍋割山は標高が低く少し突き出ているため一番期待が持てるが関越道から見るとやはり雲におおわれている。東毛の山々は雲もなくスッキリと晴れ渡っている。今更方向転換するのも時間的に無理そうだ。妙義山方面は上空に雪雲が迫っているし浅間山も姿を見せてはいないが、奧まで行かなければ大丈夫だろう。立岩は断念して鹿岳と決めた。
 小沢橋を渡り黒滝山への分岐を左に分け大久保集落に着く。徒歩10分程進むと駐車場があるので、歩いて登山口まで戻ることにして車を進めた。その駐車場は南牧村NPOのハーブガーデンとなっていた。平日のためか営業はしていない。十分な駐車余地があるので予定通りに事を運ぶ。かつてゲートボール場だった場所はなくなっていた。舗装路を行くと沢口橋に出る。まだまだ道は広く軽トラが往来しているようだ。やがて道は細くなり登山道と言った雰囲気になってくる。

大天狗峠
 沢の右岸を進むと小橋を渡る。辺りは杉の植林帯である。わずかで鹿岳と四ツ又山との分岐だ。鹿岳への道はマメガタ峠へと続く。四ツ又山への道は大天狗峠へと続く。この道はかつて妻・息子と歩いた道である。その時のことを思い出しながら歩いてみたくて再びやってきた。分岐を右に採って行くと間もなく杉林を抜け段々畑が姿を現す。西上州の風景の一つである。再び杉林の中を進む。傾斜も緩やかで快適だ。
 やがて杉の植林帯を抜けると明るい雑木林となる。すっかりと落葉し冬の日差しが暖かく感じるが、傾斜は一気に急になる。冷たい風が吹き下ろしてくる。ホッホと落葉の急登を行くと大天狗に着いた。右の尾根には石仏ありと書かれている。この峠は野々上と下郷からの道を合わせている。鞍部は風の通り道だ。ゆっくりすることもなく四ツ又山へ向かう。

四つ又山頂上
 「大天狗」と書かれた石碑の脇を通って進む。ホッとする間もなく再び急登だ。以前来たときは立木に掴まりながらの登りだったが、知恵が付いたのかストックを利用して快適に歩いていく。前方には鹿岳の岩壁が姿を現している。しかし良くあんな岩峰に登れるものだ。明るい雑木林の中息を切らせながら高度を稼ぐと四ツ又山第1峰の基部に到着。ここは山頂への分岐となっている。右に入り山頂を目指す。5分足らずで頂上だ。相変わらず記帳簿の四角い缶が置かれていた。開けて記帳しようと思ったがなかなか開かないので取りやめた。展望にも優れる山頂だ。

鹿岳を望む

マメガタ峠への下り

マメガタ峠
 分岐まで戻りマメガタ峠を目指す。四ツ又山は4峰ありアップダウンが以外にきつく、痩せた岩場となっていて緊張を強いられる。全般的にロープが付けられていて大きな危険はないと思うが油断は出来ない。第4峰を過ぎると峠に向かって急な斜面の下りとなる。気温が低いため地面がうっすらと凍結していて気が抜けない。立木に掴まりながらの下降である。途中尾根を右に分けてさらに下っていくとマメガタ峠に着く。勿体ないほど高度を下げてしまった。最初の分岐を鹿岳に向かって歩いてくるとこの峠に出る訳だ。その道は左側が雑木林、右側が杉の植林帯となっている明るい感じの登山道だ。鹿岳のみを登るのであればこの道を来ると良いだろう。下高原から鹿岳を目指すよりも楽だし楽しいと思う。

鹿岳(二ノ岳)への鎖場

鹿岳頂上(二ノ岳)

一ノ岳基部
 鹿岳へ向けて杉の植林帯を直登していく。わずかでピークに立つと鹿岳の岩峰が大きい。ここからは明るい雑木林だ。一旦下って鹿岳一ノ岳基部に立つ。小さな道標が置かれている。ここからはロープを頼りに基部を右に回っていく。特別危険といった感じはなく難なく双耳峰の鞍部に出る。今回は一ノ岳はパスして二ノ岳(鹿岳)を目指す。岩場に付けられた梯子を登る。5年前と同じ木製の梯子である。落ちるとただでは済みそうもないので慎重に足を運ぶ。この梯子がなければ登頂は諦めなくてはならないだろう。その先も岩場が続きロープを頼りに登るとしっかりとした踏み跡に出る。岩が脆く浮き石も多いため落石の危険に十分注意をしたい場所だ。

四ッ又山と一ノ岳

落沢岳としれいた山

妙義山塊を望む
やがて展望に優れる山頂に着く。ここまでただ一人の山行だ。静かな西上州の面目躍如だ。西上州や上信、上毛三山の展望を楽しみながら大休止とした。山頂からは木々岩峠・高原への道標があり踏み跡もしっかりとしている。木々岩峠から更に分岐があるのか興味のあるところだ。気温は低く寒いが幸いにも風がなくなかなか快適な山頂だ。ある意味至福の時でもある。
 さて転げ落ちないよう細心の注意を払って一ノ岳の基部まで戻ろう。相変わらず丸太の階段が取り付きになっている。右手の明るい雑木林に下りて下高原へと向かおう。ここもまた西上州らしい急峻な下りである。立木を頼りに下っていくことわずかで杉の植林帯に入る。早足で下れば短時間で鹿岳登山口に下り着く。ここから駐車場までは近い。
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