黒檜山
くろびやま
1828m
沼田市・桐生市・前橋市
黒檜山と駒ヶ岳
登山日 2006年11月25日(晴れ) しんぷるライフ
行 程 黒檜山登山口(9:20)…猫岩(9:32)…黒檜山頂上(10:20-11:05)…大タルミ(11:35)…駒ヶ岳頂上(11:45)…駒ヶ岳登山口(12:25)…黒檜山登山口(12:50)

大沼と地蔵岳
 久しぶりの快晴だ。今日の山行は群馬の真中である赤城山に決定だ。この赤城山も皇海山と同じく市町村合併により沼田市の一部に位置することとなった。赤城山最高峰である黒檜山とその隣の駒ヶ岳は桐生市との境界線上に位置する。すっかりと落葉した赤城北面道路を通って登山口に向かう。手前の赤城原からは武尊山と冠雪を始めた谷川連峰が青空の下にくっきりと望まれた。
登山口前の駐車余地には数台の車が止まっている。こんな快晴時に登れるなんて幸せな人たちだなあ。ただ無風状態で気温が上がるとの予報にガスがかかるのだけが気がかりだ。この黒檜山は3年ぶり3回目、妻は実に7年ぶりとなる。いずれも天候に恵まれず展望を味わってはいない。さすがに今日は大丈夫だろう。
 登山口からは露岩の急登を登っていく。登山道には高さ10cmはあろうかと思われる霜柱が立っている。登山者に踏まれたのかストックでかき回されたか倒れているものが多い。もう初冬と言っていいんだろうなあ。秋は終わったようだ。肌寒さを感じながら登っていけば程なく大沼方面の展望が開けてくる。そして猫岩の道標だ。
猫岩の手前で展望を楽しむ

黒檜山頂上
 再び展望がなくなり冬枯れした樹林帯を何となく気ぜわしく登っていくと道標が立つ稜線に出た。左に折れて間もなくで黒檜山の広い山頂に出た。東側に位置する袈裟丸連峰の山並みがくっきりと見えている。その北には皇海山、後ろには男体山、皇海山の北には白根山、錫ヶ岳、笠ヶ岳が姿を見せている。とうとう山頂での眺望が叶った。さて次はいつ味わえるかわからないので山頂から北に足を延ばす。笹の中に付いた道をかき分けていくと北の展望台に出る。すでに数組が岩に腰を下ろし大展望を楽しんでいた。
 北に目を移すと日光白根山から西に燕巣山、四郎岳、会津駒、燧ヶ岳、平ヶ岳、至仏山、尾瀬笠ヶ岳、武尊山、巻機山、谷川連峰、苗場山、白砂山、草津白根山、四阿山、浅間山さらにその奥に北アルプス鹿島槍ヶ岳、木曽御嶽山、北・南八ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、北岳、金峰山、甲武信岳などが楽しめたのである。久しぶりの大展望にすっかり興奮してしまった。
谷川連峰を望む

駒ヶ岳、さらに長七郎山、小沼、地蔵岳
 本来ならばここでゆっくりと腰を下ろしラーメンなどを食するのだが、実はザックを家に忘れて来るという失態を犯してしまい妻のザック一つで登ってきたのである。従って暖かいものを腹に入れることが出来ない。おにぎりにミカン、そしてわずかな菓子類で空腹を満たしたのであった。
 風はなく岩の上に腰を下ろしていても全く寒くはない。山の上にも小春日和はあるようである。大展望を十分に堪能した後で名残惜しいが展望台を後にすることにした。再び笹をかき分けて三角点が置かれた広い山頂に戻る。気温が上昇してきたせいかガスが出てきて西上州の山々がその中に沈んでしまっていた。それもまた幻想的で趣がある。
鈴ヶ岳、遠望に榛名山塊さらに浅間山

大タルミ
 山頂からは駒ヶ岳を目指す。黒檜山大神の前を通り花見ヶ原キャンプ場への道を左に分けて階段の道を下りていく。距離にして1qほどだ。目指す駒ヶ岳を見下ろしながら霜が溶け少しぬかるんだ道を歩く。すっかり冠雪した富士山が大きい。案外大きく見えるものだ。筑波山も見えるが霞んでいてはっきりとはしない。振り返ると黒檜山が大きい。階段が途切れ鞍部に出るとそこが大タルミである。黒檜山から駒ヶ岳への歩きはのんびりした気分にさせてくれる登山道になっている。鞍部から再び階段を上ることわずかで駒ヶ岳頂上に着く。そこには大洞から登ってきた3人パーティーが休憩していた。会話を交わした後、記念写真を取り合ってから分かれた。

駒ヶ岳頂上で
 のんびりと下っていくと正面に長七郎山と小沼、地蔵岳、その後ろに荒山が見えてくる。これは黒檜山山頂付近からも見えていた景色だが、間近になってまた別の味わいがある。たしかこの道はクサタチバナが咲いていた道でもある。展望を楽しむ歩きも駒ヶ岳頂上から10分あまりで終わりだ。鉄階段が現れるとそれに従って一気に大洞へ向けて高度を下げていく。展望は立木に阻まれて見るべきものもない。やがて傾斜が緩むと車道に出る。観光シーズンは終盤戦なのか観光客もまばらである。山頂で一緒だった登山者達の車とすれ違いながら登山口まで戻った。天気に恵まれて気持ちの良い山行きを楽しめた。
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