兜岩山
かぶといわやま
1368m
長野県
内山大橋から望む御嶽山と兜岩山
登山日 2006年10月28日(曇り) しんぷるライフ
行 程 荒船不動尊(11:10)…星尾峠(11:40)…近道分岐(11:57)…御岳山(12:10-12:15)…御岳山分岐(12:21)…兜岩山分岐(12:46)…兜岩山(12:56-13:35)…兜岩山分岐(13:45)…孫ローソク(14:02-08)…御岳山分岐(14:20)…近道分岐(14:28)…荒船不動尊(14:53)

荒船不動尊
 兜岩山は佐久の山である。群馬県側からは残念ながら名前にちなんだその姿を見ることはできないからだ。荒船不動尊下の駐車場に着くと満車に近い状態だった。時間も時間だし仕方ないか。不動尊前にも駐車できるがハイカーは下に止めるのがマナーのようだ。駐車場から舗装路を上っていくと右手電柱に御嶽山入口・兜岩山入口の道標が付けられている。これが近道であろう。近道は帰りに利用するとして、不動尊前を横切り自然歩道と書かれた登山道を登っていく。道はややぬかり加減だが幅広く歩き易い。カラマツ林、雑木林と歩いていくと何となく見覚えのある星尾峠に出た。
 星尾峠からは経塚山までは近い。荒船山に登るならば荒船不動尊から登るのが早いだろう。道標は群馬県で付けているわけではなく佐久市の管轄のようだ。群馬の山に登るわけだったのに長野県に来てしまった。
 かつて西上州の人が本来の木曽御嶽山詣でをするには遠すぎたので、この山から遥拝したといわれる御岳山である。峠からは小さいアップダウンを繰り返して歩いていく。天気は予報に反して良くない。山麓からガスが上がってきているようだ。とても秋の日和とは思えない。眺望を得ることの出来ない歩きになってしまった。

星尾峠道標

近道分岐
 程なく近道への分岐道標が現れた。ここを過ぎると御岳山への道となる。道は妥協するなく尾根を行き、それに伴うアップダウンが頻繁だ。決して山腹を歩くことはない。道標はそろそろ朽ち始めていて、自然歩道としてしっかりとした道標の設置が望まれるところである。丸太の急な階段を上がると右手に石祠がある。さらに尾根道を進むと右側に踏み跡があり、興味を覚えたがここは寄り道をせず直進する。直ぐに御岳山園地0.1kmの道標があり分岐道標から外れわずかに行くと、先ほどの分岐から道が続いていた。小さなピークを眺めると何やら何かが置かれている。130選に石像二基と書かれている所らしい。
 山頂には神官姿の像が置かれていた。像の前の朽ちたベンチにザックをおろし一休みとした。星尾峠からは皆荒船山を目指すハイカーばかりかと思っていたがここまで3組にすれ違った。意外と歩かれている道なのかと思った。
 尾根筋に戻り兜岩山へ向かう。すぐにロープの付いた急斜面の下りとなる。もったいないほど下った後にアップダウンを繰り返しながら快適な尾根道を行く。やや傾斜を増した道を行くと岩場が現れるが、右に巻いた後に一気に急斜面を登り上げると痩せた尾根に出る。東側が切れ落ちている。直ぐ左の岩場が孫ローソクだ。簡単に登れ、ローソク岩の眺めがよい。

御嶽山頂上
 ローソク岩は意外にも兜岩山よりも12m程標高が高い。痩せた尾根をわずかに行くと稜線を外して右への巻き道がある。岩壁の下の狭い道を辿るので落石が心配である。鉄製の橋が架けてあり無理に自然歩道を通した感じさえする。歩き始めは青空が見えていたが、すっかりガスの中に覆われてしまった。秋の山歩きとはかけ離れた雰囲気が漂っている。展望には恵まれないがしっとりとした趣があってそれはそれで良いものだ。やがて巻き道も終わり稜線へと出る。左に行けばローソク岩の基部だ。熟達コースとの紹介がある。

孫ローソクからの子ローソク・ローソク岩

ローソク岩基部

兜岩山頂上
 尾根道をやや下ると田口峠(2.4q)への道を左に分ける。頂上を目指すと笹が背丈以上になりうっとうしい。頂上が近づくにつれ道は快適となり、間もなく落ち葉に敷きつめられた兜岩山頂上に着いた。山頂には三角点が置かれ、近くの立木には紙に書かれた山頂標識が巻き付けられていた。もう紅葉の旬は過ぎていた。この所賑やかな山ばかり足を運んでいたものだから、久しぶりに山頂での静けさを味わうことが出来た。
 帰路はわずかに残った色鮮やかな紅葉を楽しみながらのんびりと戻った。近道の分岐を左に折れ、カラマツ林の道を沢に沿って下っていった。やがて檜林となり、沢を渡った後わずかに登り上げると荒船不動尊手前の近道入口にと出た。駐車場には愛車しか残されていなかった。
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