磐梯山 ばんだいさん 1819m 福島県 |
登山日 | 2006年10月13日(晴れ) | しんぷるライフ |
行 程 | 裏磐梯スキー場P(8:25)…川上登山口分岐(9:25)…噴火口上部(10:10)…弘法清水(10:53)…磐梯山頂上(11:20-12:35)…中ノ湯跡(13:48)…銅沼(14:17-:27)…裏磐梯スキー場P(14:52) |
裏磐梯スキー場のゲレンデを歩く |
裏磐梯スキー場まで車を乗り入れることが出来た。標高900m程であろう。五合目まで標高差900m余りだ。けっこうある。スキー場の簡易ゲートの右脇を通ってゲレンデ内に入る。小さなスキー場はシーズンオフでもあり閑散としている。リフトに沿って緩やかな傾斜の車道を行く。リフト終点近くから銅沼方面に道が分かれるが、直線的に進むと左側に分岐道標が立ち、噴火口1.2Kmとある。銅沼は帰路に寄る心算なので噴火口へと足を進めた。道は低木樹林帯になり、足元には数多くのシラタマノキの純白の実が目を楽しませてくれる。磐梯山は花の多い山だと聞くが、さすがに花は少なく展望を楽しむ季節になったようだ。 | |
やがて樹林帯を抜けるとガレ場となり磐梯山北側の火口壁が姿を現す。うっすらとしたガスと日光の関係でクッキリとは見えないが櫛ヶ峰は高く聳えている。確かその峰の右手の鞍部に登り上げるはずだ。火口原を行く。不明瞭でわかりにくい道だが踏み跡とロープ・赤ペンキを頼りに進む。土石流が発生した跡のような場所である。道幅というか川幅というか、とにかく歩ける幅が狭くなると、いつの間にか川上登山口からの道を合わせたのか再び樹林帯に入った。樹林帯に入ると直ぐに道標があり、川上登山口4.0km、磐梯山頂1.8kmと書かれていた。いよいよ火口壁の登りになる。 | 火口原から望む火口壁 |
|
眼下に銅沼・檜原湖を望む |
傾斜は一気に角度を増した。展望はない。ほとんど直登に近い道をヨタヨタと登っていく。登山道は崩壊した状態で両側にはU字型をした鉄柵が等間隔に埋め込んである。これに掴まりながら登っていくと一気に展望が開けた。火口壁の岩肌はもちろんのこと櫛ヶ峰が近い。振り返れば眼下に銅沼(あかぬま)、さらに檜原湖や吾妻山の展望が広がっていた。しばらく急登を行くとさすがに傾斜が弛み、櫛ヶ峰の右の鞍部に立つことが出来た。左側を見れば櫛ヶ峰の頂上に続く道があり、痩せた尾根を行けば山頂に登れるようである。上は案外と広いようだ。しかしその尾根は崩壊した場所があり少々危険と思われた。 | |
振り返れば磐梯山の雄姿が目の前にあった。まだまだ登るんだなぁ。陽光を浴びながら草モミジの中を気分良く歩いていく。三合目の天狗岩がなかなか見事なものだ。その脇を通り弘法清水を目指す。表から登ってくるハイカーと度々会話を交わした。南側には湿地帯や沼が点々としていた。どうやら沼ノ平らしい。先行者が水を飲んでる姿が目に留まった。近づくと水場である。埋め込まれたパイプの先からは豊富な水が流れ出している。黄金清水のようだ。その近くにはお花畑への分岐が天狗岩方面に延びている。すでに高山植物の開花期は過ぎていて期待が持てないため弘法清水へと足を運んだ。 | 磐梯山が見えてきた |
|
お花畑と天狗岩 |
山頂より櫛ヶ峰を見下ろす |
|
黄金清水から急登を一登りで弘法清水に着いた。そこには2軒の山小屋があったが、弘法清水小屋だけが営業をしていた。主に飲料中心の商売のようだ。水場の裏の急登を行く。笹の生えた道をヨロヨロしながら登っていくと、大勢のハイカーで賑わう5合目に着いた。記念写真を撮って大休止、久々にビールで乾杯だ。いつもは発泡酒というわけではない。南には猪苗代湖、東には近いうちに登るであろう安達太良山、北には吾妻山が大きく広がっている。福島県の山は燧ヶ岳に次いで2座目だ。思ったより風の少ない穏やかな山頂を楽しむことが出来た。 | ||
吾妻山連峰 |
生憎と雲が出てきてすっきりとした展望を得ることは出来なかったが、天気に恵まれさえすれば素晴らしい展望が広がっていたことだろう。 弘法小屋まで戻り中ノ湯跡方面へ下る。ほとんど展望のない樹林帯で、振り返れば形の良い磐梯山の頂上が見える。既に紅葉のピークは過ぎてはいるがそれなりに楽しむことが出来たが、道は単調で長い下りに感じた。途中1箇所展望台がありここで一息入れた。更に下ると銅沼と八方台への分岐に出る。ここまで「山と高原地図」のコースタイムとほぼ一緒になっている。休憩なしでの時間なのでちょときつい感じがした。 |
|
銅沼への分岐からも単調な道が続き、時々目を楽しませてくれる鮮やかな紅葉だけが慰めだ。銅沼から眺める火口壁はなかなかよい。ススキの原を抜けると裏磐梯スキー場ゲレンデに出た。裏磐梯の湖沼群が見事だ。表からの登山道は分からないが、火山壁を周回するコースは登山道の変化がおもしろく、何といっても展望のよさにおいてお勧めのコースではないだろうか。ピストンしても楽しそうである。 とにかく福島県の山旅初日が終わった。明日は西吾妻山、明後日は安達太良山の予定だ。旅の疲れをいやしてくれる裏磐梯曽原湖畔の宿に足を進めよう。 |
銅沼より火口壁 |