谷川岳
たにがわだけ
1963m
みなかみ町
登山日 2006年9月11日(晴れのち曇り) しんぷる
行 程 天神平登山口(10:17)…熊穴沢避難小屋(10:42)…天狗の留まり場(11:06)…肩の小屋(11:31)…トマの耳(11:36-11:55)…肩の小屋(12:00)…熊穴沢避難小屋(12:35)…天神平登山口(13:00)

登山道から谷川岳を望む
 今日は谷川と決めてはいたものの天気がすぐれない。赤城山は黒檜こそ雲の中だが他は姿を見せている。子持山もいつでもいいよと呼んでいる。谷川連峰は高曇りのせいもあってか稜線ははっきりとしている。この状態なら大丈夫だろう。家を出て市内を走っていると雨が降り出した。もう少し待てば良かったと思ったが、それも直ぐに上がり国道17号に出たときは谷川岳がクッキリと姿を見せていた。
 みなかみ町のコンビニを素通りしてしまった(笑)
谷川岳ベースプラザに駐車し、500mLのドリンクを買い求めた。持ち物はウエストポーチの中にデジカメと携帯・財布それに手ぬぐい1本だけだ。おお、何と身軽な、と言うか無謀な?
 このところ、どうも足取りが重い。大体コースタイム通りの歩きになっている。以前は時間を意識しながら歩いたものだが、最近ではあまり気にしなくなってきたようだ。山歩きが面白くなった頃、ザックの中身はとにかく軽かった。雨は考えなかったし、あれやこれやと余計なものは入っていなかった。下山時には水が少しだけといったことがほとんどだった。色々なものを持ちすぎているのかもしれないなあ。それとも元々ない体力がさらに落ちたのか、むしろこちらのが心配だ。天神尾根を歩いた記録を見てみると、2003年10月に27分で熊穴沢避難小屋、そこから56分で肩の小屋まで歩いている。昼食は肩の小屋が下山してから摂ることにして、ペットボトルを片手に歩き出した。

肩の小屋
 意識して速く歩くことにした。新型ロープウェイ「フニテル」は乗車定員22人でなかなか快適な空間を提供している。往復2000円なり。降車した観光客は更に夏山リフトへと足を運んでいる。登山者が見当たらない。一人寂しく異端者のように天神平登山口を目指した。湯桧曽川を挟んで東には白毛門・笠ヶ岳が姿を見せている。好きな風景の一つである。
 木道がよく整備され、特に急な斜面が続くことのない登山道を行く。今日は足取りが軽い。調子が良いのだろうか。やはり身軽だからだろうか。ちょっとした岩場を過ぎると平坦な道となり、そして避難小屋へ到着。25分、まずまず。誰もいない小屋を横目で通り過ぎると、いよいよ露岩の急登が始まる。意識してペースを落とさないと途中でバテることになる。息も弾んで立ち止まることがしばしばだ。

白毛門と西黒尾根
 花はほとんどない。避難小屋までの道にトリカブト、アキノキリンソウ、ダイモンジソウなどが少しあった程度。紅葉前のこの季節が一番中途半端な時期かもしれない。とにかく天狗の留まり場までは露岩の急登が続く。ひたすら我慢である。川棚の頭へと続く稜線は美しい。これも必ずカメラに納めてしまう風景だ。もう一度くらい西黒尾根を登ってみなければなあ。天神ザンゲ岩に着いたあたりから、山頂はうっすらとガスに覆われてしまった。もう1時間早く家を出ていれば、青空が広がった時間に山頂に立っていたろうにと思うと少し残念な気がした。
 ガレ場を岩の階段の通りに上りあげると肩の小屋に着いた。先ずはトマの耳を目指そう。少し登っていくと山頂には数人ハイカーがいた。展望は得られなかったが、山頂のガスは切れていた。しかしオキの耳はうっすらとしたガスの中に稜線がかすかに姿を現しているのみだった。
 小屋に戻りビールとおでんの昼食と思っていた。そのうちにガスが晴れ、多少の展望が得られるかもしれない。しかし小雨を肌に感じた。そしてやけにクッキリと展望が得られるようになってきた。雨が降るかもしれないと思い下山を急いだ。なにせ、半袖1枚、ズボンは綿製なのだ(笑)。しかし山頂駅までは約1時間、何とかなるだろう。
 とんとんと駆け下りていく。最近にはない歩きだ。この所バランスを崩すことをおそれて消極的な歩きになっていた。自分でも意識していたが固定してしまっていた。それがどうだ、今日はやけに快調だ。本来の姿に戻ったような気がする。35分で避難小屋。そして田尻尾根分岐を過ぎた頃に遂に雨が落ちてきた。後5分ほどだ。多少濡れたがたいしたことなく山頂駅まで戻って来れた。まだまだ体力は問題なさそうだと自信が戻ってきた。なにやら嬉しい山行きになった。やっぱり谷川はいいなあ。
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