栗生登山口 |
天気が悪いだろうということで関越交通企画の乗鞍岳登山ツアーをキャンセルした。今年は予想に反して梅雨明けが遅く、夏山らしい山歩きはしていないような気がする。天気は回復傾向で雨だけは避けられそうだ。せっかくの休みでもあるので出かけることにした。
この御座山は「おぐらやま」と読まれるが地元では「おぐらさん」と呼ばれているらしい。シャクナゲが有名な山で、開花時期に来ようと思いながら時期を逸してしまった。長野まではやむなく下仁田ICまでは高速道路を利用する。国道254号内山峠越えで佐久市を経由して南相木村の栗生登山口に着いた。 |
林道終点の登山口には一番乗りのようだ。登山道入口には立派な案内板が立ち、山頂まで2500Mとある。登山口の標高は約1450Mで山頂までの標高差は700M足らずである。背負ったザックの中身は雑酒500mL、弁当、ポッカ900mL、ウィンドブレーカー、タオル1枚と超身軽である。果たしてこんなんでいいのだろうか。
登山口の案内板によると不動の滝まではこの唐沢にそって登山道は付いている。しかしすぐに道は沢から離れカラマツの林となる。道は良く踏まれ歩きやすい道となっている。シラビソなどの針葉樹が混じる林の中をジグザクと登っていくと不動の滝に着いた。ここから山頂まで1350Mとあり、標高は約1720Mで道のり、高度ともおよそ半分近くは稼いだことになる。 |
不動の滝 |
原生林に覆われた登山道 |
石祠のピーク |
|
滝の下部を対岸に渡ると徐々に傾斜が増してくる。道は単調にジグザクと登っていく。足下にはセンジュガンピやホタルブクロなどが現れる。山頂まで500Mの道標を過ぎると間もなく鎖場に出た。木の根が張りだした鎖場は必ずしも鎖は必要ない。鎖というよりもチェーンと表現した方がいいほど細い鎖がダラッと付いている。容易く登るとそこはちょっとした岩のテラスになっており金峰山方面の眺めがよい。北アルプスもうっすらと視界に入ってくる。そこにはシモツケやタカネナデシコが花を咲かせていた。展望のテラスからわずかで石祠が置かれた小ピークに着いた。取り立てて展望はない。 |
御座山南壁 |
避難小屋 |
|
石祠のピークからは鞍部に向かって少し下ることになる。下り始めると御座山の岩壁が目前に姿を現した。それと同時に雨がポツポツと落ち始めた。そしてガスが麓から上がってきた。一瞬にして八ヶ岳、北アルプス方面の展望は期待できなくなった。鞍部に下りると山口登山口からの道を合わせる。道は夏草に覆われ、あまり歩かれていない印象を受けた。御座山のメインルートは栗生と白岩の2コースが主と思われる。シラビソとシャクナゲが目立つよ9鵜になった道にはソバナが紫色の花を咲かせていた。そして下りた分だけ上りあげると新しい避難小屋の前に出た。シャクナゲの葉が大きい。 |
御座山頂 |
小屋は綺麗で泊まりたくなるほどだ。置かれていたノートに名前だけ記しておいた。そして小屋から5分ほどで待望の山頂に立つことが出来た。たった一人の山頂である。ポツポツと降っていた雨は気にならないほど小降りになってきた。お陰でなんとか山頂で昼食をとることが出来た。展望は360°であるが、今日の所は南方面のみの限定された展望である。最近は展望に恵まれなくても残念だとの気持ちが強くはなくなってきた。気力が衰えたのか達観が出てきたのかはわからないが、我が薄れてきたのかもしれない。 |
下りに1組のパーティーとすれ違った。訪れるハイカーが少なく山頂独占!と喜んでいるようだった。登りやすい道は当然下りやすい。小走り状態で登山道を下った。駐車場には私の車とすれ違ったハイカーの車が1台置かれていただけだった。 |
金峰山方面を望む |