水無山
みずなしやま
1271m
沼田市
ミリオン牧場から望む水無山
登山日 2006年4月14日(晴れ) しんぷる
行 程 ミリオン牧場(10:25)…コムギ峠(11:00)…水無山頂上(12:00-12:40)…コムギ峠(13:15)…ミリオン牧場(13:45)
MAP

ミリオン牧場の風景
 薗原ダム下の日向南郷から高沢川に沿って穴原集落に向かう。先日娘と2人でドライブした道である。穴原集落を抜けるころ小さな公園があり、ここに穴原林道の案内板がある。案内板の手前を右折してミリオン牧場に抜ける。ゲートは開放されなにも放牧されていないので、そのまま車を中に入れて舗装路が切れた地点に駐車し歩き出す。我が家から見ると袈裟丸山を隠す気になる山塊。見方によっては独立した小さな山塊にも見えるし、また大きな山塊の一部にも見える。その山容はなかなか見事なもので、名前もなくほとんど歩かれてもいないのが嘘のようである。ようやく気になっていた山塊に足を踏み込める時が来たのだ。雪解けの後からは牧草が生え始めている。牧場の轍を歩いていくと再び赤いゲートが見えてきた。その先に道幅の広い林道が通っている。コムギ峠まではこの林道を行くことになる。左手に見える尾根を行けば万寿ヶ峰へと通じるようだ。

牧場から林道を行く
 水無山の名称は地形にも記載されていないが、地元の呼称とのことだ。2等三角点が置かれた標高1271.3mのピークである。周囲はカラマツの雑木林だ。緩やかな傾斜で快適な道である。この道はかつてコムギ峠を越え菅平に抜ける生活道ではなかったか。今では別に舗装された林道が通っているようである。

コムギ峠
 水場を抜け杉や檜の植林帯を抜け歩いていくと、何かが大声で吠えている。こちらを威嚇しているのか、仲間に知らせているのか判らないが気持ちの良いものではない。こちらも対抗して、「猿か〜、犬か〜!」と大声を出しながら逃げていくのを期待した。道に下りていた1匹の猿が山に駆け上がるとその叫び声もようやく収まった。やれやれである。尾根端を二つ巻くように進むと道もようやく狭くなり窪地のようになった。そこがコムギ峠だった。

尾根筋を行く
 峠から先は道は細いがその先も続いていた。ヨモギ峠の標柱でもあるかと周囲を探してみたがそれらしきものはなかった。ただブリキで112・115と書かれた朽ちて倒れた柱が1本あったのみだ。
 ここから右の尾根に入る。早速、新しい赤テープのお出ましだ。古い青のビニール紐も見うけられる。どうやら山頂まで続くに違いない。尾根は広く立木も密生しておらず歩きやすい。踏まれた跡も少ないせいか道は柔らかく膝に優しい。最初のピークは右から巻いて尾根筋に戻る。次のピークへは急斜面の直登だ。振り返ると皇海山や袈裟丸連峰が立木の間から見える。次のピークで尾根を分ける。左に折れて山頂に向かうが、帰路に直進してしまわないように注意が必要だ。相変わらず広い尾根を行くといよいよ水無山が正面に見えてきた。鞍部への下りはカラマツが多い。
 さて、尾根筋もここの鞍部で終わりだ。いよいよ山頂に向けての急登となる。愚直に直登するか、ジグザグに上っていくか…。テープはほぼ直線的に付いている。落葉の下は湿っていてどちらかというと歩きにくい。当然踏み跡もなく自分で上り易そうな所を選んで上っていくことになる。まあ頭の上に尾根は見えているので、余程変なコースを取らなければ心配はない。やや左側にコースを取りながら休み休み進むと明るい尾根に出た。反対側には袈裟丸連峰が連なっている。さらに皇海山、笠ヶ岳・錫ヶ岳が木立の間に見える。程なく2等三角点が置かれた水無山の頂上についた。
水無山頂上

袈裟丸連峰を望む
 傍の立木には「1271.3m△ R・K」と書かれた山名のないプレートが掛けられていた。そしてその先には赤ペンキが立木に付けられていて、反対側から登ってきた印象を受けた。南峰に続いているようで、そちらには石祠が置かれているようであるが、今日はここで戻ることとし三角点に腰を下ろし暖かい春の日差しを浴びながらの昼食とした。
 西側には穴原集落やその先には老神温泉の旅館が見えた。さらに沼田の街並みが眼下に遠く霞んでいた。往路の尾根上では武尊山が間近に聳え、谷川方面も阿能川岳を中心によく見えた。もっと歩かれてもいい山だと思った。帰路は忠実に往路を戻った。
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