トヤ山
とややま
1230m
下仁田町
西側小ピークから望むトヤ山
登山日 2005年12月23日(晴れ) しんぷる、HK
行 程 黒滝山不動寺(9:15)…黒滝山(9:25-9:30)…六車分岐(9:45)…高原分岐(10:15)…トヤ山分岐(10:57)…トヤ山山頂(11:05-12:25)…高原分岐(13:03)…六車分岐(13:28)…不動寺(13:50)

六車分岐
 第一駐車場から不動寺に向かって急な坂を歩く。途中から近道の古い道を歩いてみた。宿坊前に着くと住職が何か作業をしている所だった。先に挨拶をしようと思っていたが逆にされてしまった。以前来たときには「トヤ山かね?」と訊かれたが、今日は「トヤ山です。」と答えることになった。ここ数日積雪に見舞われ、生活に影響が出ている北部山沿いとは天と地の違いがありそうな西上州である。キャンプ場脇を過ぎ、九十九谷への道を左に分ける。道標には荒船山と書かれている。この道は荒船山までのプロムナードコースとして整備されているようだ。直ぐに不動寺の上に当たる岩峰への道がある。初めてのH氏のために寄り道をしたた。「黒滝山870m南牧村」の標識の奥には石祠が置かれていた。黒滝山の頂には諸説があるようだが、まあどこでも良いんじゃないか、そんな気持ちにはなる。

快適な尾根道
杉林に覆われた枯れた沢筋の道を霜柱を踏みしめながら歩く。日陰の道に入り、ちょっとした笹の生えてる場所を過ぎれば日当たりの良い六車への分岐に出る。ここは落葉が堆積し六車方面への踏跡は隠れていて定かではない。ここからは馬道のような広く整備された道だ。西上州の登山道は地元住民の生活道や作業道がそのまま使われていることが多い。尾根に沿ったこの道もおそらくその類であろう

高原への分岐
 やがて道は尾根を北側に外れ、それに従って積雪した道となってきた。西上州らしく山腹を巻く細い道は、ところどころ切れ落ち緊張を強いられる場所がいくつかあった。いずれ道が落ちて通れなくなるであろう場所が一カ所あったが、その上部に虎縄が付けられ、将来に備えられていた。
 山腹を巻く道の途中に高原への分岐があった。その分岐を過ぎると積雪はしているものの歩きやすい道となり、断続的に続く丸太階段を上りあげると再び尾根歩きとなった。

明るい雑木林の尾根
 日向になれば積雪のない明るい尾根歩きだ。広葉樹の多い道は落葉を踏んで歩くことが気持ちが良い。風もなく暖かな日差しの中でうっすらと汗をにじませながらのんびりと歩いていく。ところどころ石垣が残され、昔は重要な生活道であったことが偲ばれる。
道標はあくまでも荒船山を指し、目指すトヤ山や毛無岩などは眼中にないようだ。稜線近くの道標からトヤ山への道があった。東に向かって道は続いていた。するとトヤ山の岩峰が目の前に迫ってきた。道は北側の日陰に続き、雪の着いた急斜面を登るようになる。ここでストックを置き、立木や根・岩などを頼りに慎重に上りあげた。すると道はさらに東へと続きその端に山頂標識があった。
トヤ山分岐

トヤ山頂上
 東西に細長い山頂は立木もなく360°の展望が広がっていた。寒気が日本全土を覆い、北部の山々は雪雲がたれ込めている。近くの浅間山は麓しか見えないが、雄大な姿を見せてくれている。妙義山の奥には榛名山、そしてその右奥には赤城山と上毛三山が同方向に見える。この峰も十分に展望を楽しめるピークである。日溜まりの中、岩の上に腰を下ろしのんびりと昼食にした。西上州が初めてというHKは、良い山に連れてきてもらって良かったと言ってくれた。私としても予想以上に展望の良いピークに満足感を抱いた。飽きることのない山頂だったが往路を忠実に戻り、不動寺を見学した後で帰路についた。
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