高畠山
たかはたやま
1143m
みなかみ町
たくみの里から望む高畠山と泉山
登山日 2005年11月28日(曇り) しんぷる
行 程 巡視路入口(13:16)…痩尾根岩場(13:40)…山頂(14:10-14:20)…痩尾根岩場(14:55)…巡視路入口15:15)

初越峠への林道
 泰寧寺の前を通り過ぎ道なりに行くと馬頭観音がある。参道には入らず右折すると笠原集落に出る。そこから初越に向かい車を進める。初越は人家が点在しているのみだ。東電の高圧送電線「湯宿線」の下を進むように徐々に高度を上げていくと、廃車置き場に出た。そこで舗装路は終わり、その先は未舗装となった。一般車は立ち入りを禁ずるとの営林署の看板が立っている。工場らしい建物が見えるが動きはない。仕方なく駐車余地に車を止めて歩き出した。
 しばらく行くと先方からガサゴソと物音が聞こえる。鹿かと思ったが猿である。それも何頭もいる。人のあまり立ち入らない林道にたむろしていたようである。慌てて上に下にと逃げていった。しかしこれだけの数がいるとあまり気持ちの良いものではない。

102鉄塔
 間もなく林道は峠(初越峠)に着いた。その先は広場になっていて十分な駐車余地があった。ここまで乗り上げて来れば良かったと思った。
 さて「群馬300山」によると、この先に東電湯宿線102号鉄塔の黄杭があるはずである。鉄塔を見ながら階段を上るとその先は萱の藪である。躊躇したがその中に一筋の踏み跡がある。人のものか猿のものかはわからないがその中に踏み込んだ。わずかで藪を抜けると尾根端に取り付く。あとは忠実にひたすら尾根を登っていくだけだ。徐々に傾斜がきつくなる。落ち葉の堆積する尾根は歩きにくい。立木なしには登れない状態となってきた。

尾根を行く
 やがて岩場が現れる。両側が切れ落ちた痩尾根である。足下の岩や木の根に掴まりながら慎重に登る。振り返れば小出俣山の背後に仙ノ倉山〜エビス大黒の頭〜万太郎山などの谷川連峰主稜線の峰々が白く浮き立っている。痩尾根を過ぎると傾斜は緩む。呼吸を整えながら歩くと目前に再び急登が迫った。見れば左(北)からの小尾根を合わせている。その尾根は岩が多く登りやすそうに見えた。しかしこの尾根も急登きわまりない。立木がなければ足を滑らせて転げ落ちそうだ。立木を伝わるように高度を稼いでいく。細い立木に赤テープが唯一付けられていた地点を踏ん張って登りあげると、東西に走る平坦な尾根に躍り出た。

山頂
 この地点は要チェックだ。ピストンをする関係上ここを逃すと迷い遭難すること必定である。あとは山頂へと続く緩登少しで山頂に着いた。山頂は杉林が半分ほどを占め、足下は膝下ほどの藪で歩きにくい。三角点を求めて歩き回るがなかなか見つからない。東側に進むと石柱が見つかったが「山」とだけあり三角点ではない。側の立木にも赤ペンキで「山」と書かれていた。そこからは立木に赤ペンキが付けられていて、その方向には牧場の様な草原が広がっていた。高畠牧場であろう。こちらの方が安易な道に見え、道を知る意味でも歩いてみたいと思ったが、駐車位置まで戻るのが大変そうだ。

痩尾根の岩場より谷川主稜線を望む
再び最高点と思われる場所に戻ると藪の中に目に留まるものがあった。三角点である。側には色あせた紅白のダンダラ棒が横たわっていた。目立たない三角点のため、ダンダラ棒を三角点脇に立て、捨てられたコーヒーの空き缶をその上に乗せておいた。山頂からは立木が邪魔をして展望には優れない。それでも眼下には泉山と五番観音裏の駒形岩が望まれた。
泉山と駒形岩
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