小野子三山
おのこさんざん
小野子山・中ノ岳・十二ヶ岳
1208m・1205m・1201m
渋川市・高山村
上毛森林CC付近から望む小野子三山
登山日 2005年9月15日(晴れ) しんぷる
行 程 十二ヶ岳登山口(10:35)…中ノ岳・十二ヶ岳鞍部分岐(11:15)…十二ヶ岳(11:35-12:45)…鞍部分岐(11:55)…中ノ岳(12:10)…鞍部分岐(12:25)…小野子山(12:45-13:35)…中ノ岳(14:12)…鞍部分岐(14:25)…登山口(14:50)

十二ヶ岳登山口
 結婚の森から歩こうと思っていたのだが、途中採石場を過ぎたあたりで全面通行止め。仕方なく引き返して入道坊主からの登りとしたが、道幅の狭い林道には両側から草がせり出していて走りにくいことこの上ない。躊躇しながらも進むと比較的新しい林道に出た。民有林道峠山線だ。ホッとする間もなく十二ヶ岳登山道入口に着いた。手前には東屋が置かれていた。おそらく登山者のために行政が設置したものだろう。その東屋の前に駐車し、道標に従って歩き出した。杉林に覆われた登山道は涼しい。もっとも昨夜から肌寒いほど気温が下がり、すっかり秋模様となったことのほうが影響しているのだ。

登山道
 足下はまだ夏草が茂り登山道を覆っている。ミズヒキやツリフネソウが多い。今日は短コースなのでストックは持ってこなかったが、草が足に絡むので、落ちている杉の枝を拾いストック代わりとした。右手は水こそないが沢になっているようだ。徐々に傾斜がましてくると標柱が目に留まった。「十二岳滝下(せんした)」とある。沢の上部に滝があるのだろうか。さらに進むと今度は「十二岳滝上(せんうえ)」とある。水でもあれば滝の音が聞こえるのだろうか。
「十二ヶ岳へ30分」の道標が見えると、道は右に曲がり一段と傾斜がきつくなった。

十二ヶ岳と中ノ岳の鞍部
 それから間もなく十二ヶ岳と中ノ岳との鞍部に着いた。道標によるとここから高山村に下りられるようだ。事実はっきりとした道があり結構歩かれているような印象を受けた。そちらの登山口も確認しておかなければなるまい。道には秋の花が咲いている。
 先ずは十二ヶ岳だ。直ぐに男坂と女坂の分岐だが、当然男坂を行く。傾斜はきついが短距離である。前回と同様、立木に掴まったり、岩や木の根の助けを借りたりと油断が出来ないが、時間にすればわずかなものだ。立木の間から小野子山などが見え隠れするが、山頂の展望を楽しみに急ぎ足で歩いた。

十二ヶ岳頂上

十二ヶ岳から望む榛名山塊
 平日と銀嶺の時期ではないこともあってか山頂には誰もいなかった。県境の山々は姿を見せてくれているが、谷川方面は上部に雲がかかっている。武尊山も同様だ。山頂はやや風があるものの寒くもなく、暑くもなく快適である。このままここでゆっくりして下山しようかなぁとも考えたが、予定通り小野子山まで足をのばすことにした。考えてみれば先に小野子まで行ってからここに来れば良かったのだ。

小野子山頂上下のサラシナショウマ
 男坂の急斜面を注意深く下り鞍部に立つ。展望のない中ノ岳の頂上からは一気に下る。おいおい、そんなに下らなくても良いのに(泣)。帰りに登らなくてはならないのだから…。
 子持牧場への道を左に分け、小野子への上りに入る。急斜面の道には階段が整備されている。山頂が近くなると、道脇には純白のサラシナショウマが群をなして咲いていた。この花も私の好きな花だが、試験管ブラシに似ているなぁと思ってしまった。すっかり興ざめである。やはり誰もいない静かな山頂だった。掘り返されたのか三角点が横になって転がっていた。ザックを立木に掛け、腰を下ろし昼食とした。

花とアサギマダラ
 小野子山は北方面の展望しか得られない。山頂にはアサギマダラが何匹も花に集っていた。谷川岳にもいたし、山には案外チョウが多いと思った。2匹が近寄ると、絡み合うように飛び立っては再び花に戻ってくる。蜂やアブが空中で静止ししている様も見事だ。草花は季節を的確に捉え、命を謳歌している。山に来ているときは自然の一部でありたいと思う。1人でいるからこんな事を考えるのかもしれないが、そういったものを根底に置いておきたい気がする。中ノ岳への登りではすっかり汗をかいてしまった。アルコールが効いたのかもしれない。林道峠山線は落石が多く、通行には細心の注意が必要だ。
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