不納山
ぶのうさん
1291m
中之条町
奥四万ダムから不納山
登山日 2005年5月15日(曇り) しんぷるライフ
行 程 いなつつみ神社(10:20)…水晶山分岐(11:00)…不納山頂上(12:10-13:05)…水晶山分岐(14:00)…水晶山(14:10)…水晶山入口(15:00)…いなつつみ神社(15:30)
 曇りのち晴れの天気予報。朝のうちパラパラと雨が落ちたが明るくなってきたので出かけることにした。雲が低くあまり展望は期待できないので、四万の不納山で新緑を楽しむことに。登山口である「いなつつみ神社」は2度目となる。4年前に水晶山遊歩道を歩いた時に訪れている。石段を上り鳥居をくぐればゆずりは公園だ。登山道は神社を巻くように続いている。

いなつつみ神社

新緑の遊歩道
 道は大きい九十九折りの急登になっている。どんどん高度を稼いでいくのがわかる。足下には無数のチゴユリが可憐な花を咲かせている。新緑の広葉樹が多い登山道は歩いていて気持ちいい。登山口には、吸血性のヤマビル対策に10%食塩水が用意してあるから靴やズボンの裾に吹き付けるようにとの注意書きがあった。容器は置かれていたが肝心の食塩水は用意されていなかった。この時期ではまだ心配はいらないだろうが、一応気にして歩くことにした。しかし、何よりうっとうしいのは顔も周りを飛び回っているブヨの類だ。歩く足を止めれば、あっという間にその数を増す。まるで急き立てられるように足を運ばなければならない。急登を我慢して上ると展望の利かない尾根に出た。
 比較的広い尾根筋にはミツバツツジが所々に咲いている。新緑や立木の隙間に見える残雪の山々を楽しみながら歩いていくと、水晶山への分岐に着いた。不納山への道標はなく踏み跡が尾根に沿って続いている。新しい踏み跡にも気がついた。分岐からわずかで不納山への道標が現れた。

水晶山分岐

窪地
 小さなピークを過ぎると道は一旦平坦になる。明確な尾根ではなくなり窪地のようだ。檜やモミの木が混じる雑木林の中を赤ペンキを頼りに進む。やがて上りに入ると膝下程度の薄い笹が現れる。そして先行者の後ろ姿が見えてきた。このあたりから雨がポツポツと落ちてきた。ひどく濡れるほどではないが早めに雨具を着た。疎林になって周囲が明るく感じるようになると雨も止んだ。そして、とうとう先行者に追いついてしまった。先行者は○○ハイキングクラブ39名である。結局山頂までその集団の中に混じって歩く羽目になってしまった。

笹の登山道

窪地

不納山頂上
 道の両側には数多くのオオカメノキ(ムシカリ)の木が白い花を咲かせていた。そして笹に覆われた山頂に着いた。三角点の近くには2つの山頂標識が立てられていた。
 団体は25分間の休憩で山頂を後にするらしい。忙しいことだと気の毒になったが、我々には朗報だ。ゆっくりとしていれば静かな山頂を楽しめる。立木が邪魔で展望には恵まれないが、新緑と紅葉の季節は十分に山歩きを楽しめるのではないだろうか。

塩沢山の山名板

シラネアオイ
 帰りも当然いくつかの小さなピークを越えていく。不納山は半円を描くように小さなピークを連ねているが、最初のピークまで戻ると立木に「塩沢山」と書かれた標識が掛けられていた。ここは1221mの最初のピークだ。山と名付けるのは疑問ではあるが、水晶山もそれに漏れないようなものだから気にしないようにしよう。その塩沢山からやや下ったところにシラネアオイが2輪可憐な花を咲かせていた。

水晶山への階段

水晶山から望む高田山
 水晶山遊歩道の分岐まで戻り前回の道を辿る。わずかで見覚えのある水晶山(岩)の基部に着いた。そこには遊歩道にたびたび見られた苔生したベンチと土管が置かれ、一杯になったゴミかごも放置されていた。
 鉄製の階段を上る。朽ちそうな石祠のある水晶岩からは高田山がよく見えた。そして新緑に萌える山並みが美しい。

フェンス脇を降りる

水晶山遊歩道
 水晶岩から下る。ジグザグと急斜面を下りていけば小さな枯沢を渡る。朽ち果てた木橋の脇を抜けるとフェンス伝いに道は続く。あとは平坦な下りとなる。道脇にはヒトリシズカやキケマン・ムラサキケマンが沢の近くにはニリンソウやネコノメソウが咲いていた。さらに行くと檜の植林帯があり幼木が育っていたが、ここでタラの芽をゲットすることが出来た。
 林道の様な遊歩道を行くと水晶山歩道の案内板がある水晶山入口に出た。ここからは近道をしようと脇道に入っては引き返すことを繰り返したため、すっかり時間を費やしてしまった。結局車道を歩いて戻ることになったが、途中から再び小雨に降られてしまった。ゆずりは荘近くの駐車場に着いた途端に雨が本格的になってきた。温泉で汗を流していくつもりだったが、帰路に時間がかかりすぎたため中止。代わりに奥四万湖に寄ってから四万を後にした。
水晶山入口
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