丁須岩・裏妙義縦走
ちょうすいわ・うらみょうぎ
1057m
安中市
ミョウギイワザクラ
登山日 2005年5月4日(晴れ) しんぷるライフ、tomo、KM、Us
行 程 国民宿舎裏妙義(8:25)…木戸(9:10)…稜線御岳分岐(10:20)…丁須岩(10:35-11:00)…赤岩(11:40)…三方境(12:50-14:10)…中木川(15:22)…国民宿舎(15:40)

国民宿舎裏妙義
 妻とKMとの間で5月4日には一緒にどこかへ行くことで話が決まっていた。山の選定は任せるというので、裏妙義丁須岩に決めた。KMは国民宿舎から籠沢コースでピストンしている。私も横川から御岳コースで登ってはいるが、籠沢コースは歩いたことがない。ここにネット仲間のtomoから、連休中の予定が埋まっていないのでどこか一緒に行かないかとメールが入った。同じ沼田に住んでいて顔も合わせたことがないので絶好の機会と思った。
 いつも通りに高速自動車道で松井田・妙義ICを目指す。KMの道案内ですんなり国民宿舎に着くことが出来た。

籠沢を行く
 国民宿舎では従業員の「登山ですか?それならあちらに駐車して下さい。」との指示に従って駐車、準備を整えて出発だ。裏妙義登山コース案内板の前を通って歩き出す。一応、登山カードを書いておく。妙義には不似合いな杉林の中を行けば、やがて道は籠沢に沿って歩くようになる。黄色のペイントを頼りに右に左にと枯れた沢を行く。見上げれば新緑がまぶしい。小刻みに休憩を入れて一つ一つ岩を越えていくと「木戸」に着いた。特にどうという場所ではないが、新緑の後ろには岩肌が迫っている。妙義らしくなってきた感じだ。お、鎖だ。いよいよお出ましだな。妙義山には鎖がつきものだ。腕力を鍛えておかないといけないなあ。

稜線への鎖場
 いくつかの鎖場を過ぎ、巨岩を乗り越しあるいは巻いて徐々に高度を稼げば、新緑の隙間から稜線が間近に見えてくる。稜線直前のルンゼの鎖場を一人ずつ順番に上りあげると、御岳方面からの道を合わせる。やれやれ、やっと上りからは解放された。ここは丁須岩の基部に近く、北側から回り込み、鎖を登れば目的の丁須岩だ。途中で単独行者に先を譲ったが、あまり混雑はしていない気配だ。息を整えながらのんびり歩く。西方の視界が広がり開放感で満たされる。御岳コースから縦走したときのことが思い出される。御岳を過ぎ、妙義を覆っていたガスが晴れて青空の中に丁須岩が姿を現したときのそれは嬉しかったこと。

丁須岩
 最後の鎖に掴まり岩の基部まであがると、先行者は3人だけの比較的静かな頂上だった。記念写真を撮り登頂を祝う。浅間山を始め鼻曲山や浅間隠山などがよく見える。遠望はハッキリとはしないが八ヶ岳や谷川方面がうっすらと白く見える。一人でもう一段鎖を登り頭に下がる鎖のところまで行ってきたがやはり難しそうだ。
 さて、昼食は三方境の予定だ。先を急ごう。鎖の下で若者のグループを待たせ一人一人慎重に岩場を下りていく。目と鼻の先の岩峰から振り返ると、丁須岩が見事だ。若者の一人が丁須岩への鎖をたぐっていたが諦めたようだ。無難だろう。 

20mルンゼ
 岩稜を少し進めばコース最難関の20mチムニーの鎖だ。女性陣は大丈夫だろうか。密かに忍ばせていたザイルの登場かな。覗いてみて心配だと騒いだら躊躇なく使おうと思ったが、今までのコースで麻痺しているようで平気で下りていく。足場はしっかりとしているので、途中休憩を入れ、腕の疲労を鎮めながらゆっくりではあるが確実に下りきった。
 さあ、これからは裏妙義の岩峰を、鎖を頼りに巻いていくことになる。横ばいみたいなところが多く、鎖から手を放さなければ心配はないだろう。

赤岩直下の鎖場
 岩根を行けばやがて赤岩の基部だ。踏み跡が付いているので上れるのかもしれない。大きな赤岩を長い鎖を頼りに巻いていく。設置された金属製の桟道には一つの落石が乗っていた。直撃を受けたら即死だろう。思わず岩壁を見上げてしまった。
 無事に赤岩を通り過ぎれば見晴らしだ。西方に浅間山が大きい。ザックをおろして一休みだ。通り抜ける穏やかな風が気持ちいい。烏帽子岩も鎖でトラバース、痩せた尾根を木枝を頼りに風穴尾根の頭を目指す。ここは丁須岩からの縦走コースが見渡せる絶好のポイントになっている。新緑の隙間から振り返って赤岩、烏帽子岩、籠沢などを楽しむ。

三方境
 風穴尾根の頭を過ぎれば三方境までは杉林のなかの下りとなる。軽石が敷き詰められたザレ場で十分な注意が必要だ。ジグザグと続く踏み跡を辿り、ようやく焼肉パーティー予定地の三方境に着いた。ここまで来ればもう安心だ。準備を整え宴会に入る。ザックの中から次々とご馳走が出てくる。Kさん達は年に一回くらい、こうした宴会を行うらしい。乾杯をして思い思いに飲み物を口に運ぶ。冷えたビールが旨い!!。いやあ、お疲れ様でした、ゆっくりと楽しみましょう。
 さすがに暑くなってきた。水も十分に用意していかなければ心配だ。日焼け対策もしなければならないなあ。

巡視路を下るtomo
 宴会中に何人も縦走コースを下ってきた。なかには上っていく人もいる。さあ、帰りが心配な時間になってきた。帰路は巡視路を辿ることにした。足下は岩から解放され、膝に優しい穏やかな下りの道だ。鬱蒼とした杉林の中を快適に歩いていく。やがて、川のせせらぎとともに中木川に出た。立木には「群馬の山歩き130選」を執筆した「安中山の会」の道標が埋もれていた。川を渡り林道にあがる。釣り客やキャンパーとすれ違いながら国民宿舎を目指した。久しぶりによく歩いたなあ。これからは利根沼田の季節だ。天候に恵まれますように。
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