鈴ヶ岳
すずがたけ
1565m
前橋市
鍋割山から望む残雪の鈴ヶ岳と鍬柄山
登山日 2005年5月3日(晴れ) しんぷるライフ
行 程 新坂平駐車場(8:20)…姥子峠(8:34)…鍬柄峠(8:45)…鍬柄山(9:07)…大ダオ(9:28)…鈴ヶ岳(9:46-9:53)…大ダオ(10:09)…鍬柄山(10:31)…駐車場(10:57)

荒山と鍋割山
 前橋・赤城線を走り箕輪駐車場を過ぎたあたりから、アカヤシオが濃いピンクで一部山を染めている。赤城もようやく花が始まったようだ。目指すは鈴ヶ岳、朝冷え込んだせいか十分に展望が期待できそうだ。新坂平の登山口近くの駐車場にはほぼ一杯の車が駐車していた。端に置かせてもらって歩き出す。しばらくは白樺牧場の鉄柵に沿って進むが、明るい笹の中の道だ。程なく姥子峠に到着。そこには県内何校かの高校山岳部で立てた道標が立っている。見れば平成11年のものだ。姥子山のちょっとしたピークを越えると鍬柄峠だ。西方の展望が開け、榛名山後方にはほとんど冠雪のなくなった浅間山が噴煙をたなびかせている。

鍬柄山から望む黒桧山・駒ヶ岳と大沼
 鍬柄山を目指し徐々に高度を上げていくと展望が開けてくる。黒桧山と大沼か視界に入ってくる。思わず記念写真を数枚。やがて遠方には日光白根山、さらに四郎岳から尾瀬燧ヶ岳、至仏山などが一望だ。鍬柄山頂上に達すると皇海山までが望むことが出来る。南を望めば荒山と鍋割山が大きい。もちろん地蔵岳は近い。大沼を取り巻く赤城山の主要なピークは漸く芽吹きが始まったばかりだが、夏に向け多種多様な花を咲かせてくれるに違いない。沼の周りの喧噪もここまでは届かない。鍬柄岳山頂では十分に時間をかけて休みたいところだが、先に見える鈴ヶ岳と山頂からの展望がが待っている。先を急ごう。

鍬柄山からの痩尾根の下り
 さて、ここからは大ダオに向けての下りとなる。相変わらずツツジの小枝が道に迫っていて、脇に除けながらの歩きだ。岩場の痩せ尾根の下りは十分な注意が必要だ。急な斜面を滑らぬようにゆっくりと下れば、大ダオと呼ばれる鞍部に到着。道標には鈴ヶ岳まで0.4Kmとある。また赤城キャンプ場からの登山道が延びていて、南回り3.2Km、北回り4.2Kmとあることから鈴ヶ岳を巻くように道が付いていると思われる。後方から賑やかな声が聞こえてくる。鈴ヶ岳の上りに入ろう。最初のうちは笹の道を行くが、直ぐに露岩が現れる。岩の間の道を探しながらの急登を強いられる。前回バテてしまった場所でもある。

鈴ヶ岳山頂
 すれ違うハイカーも多く譲り合いながらの登りだ。後方からの声が間近になった。見れば大学生くらいの若者3人だ。思わず道を譲る。いやあ、すごいペースの登り。若さって良いなあ。それでも距離が短いせいか思ったより早く頂上に着いた。山頂には先の若者3人しかいなかった。さあ展望はどうかな。南方は霞んでいてうっすらと御荷鉾山の稜線が見えるだけ。西方からは浅間山から始まって四阿山、草津白根山、さらに谷川連峰など白く冠雪した県境の山々が一望だ。灌木の陰には白毛門、笠ヶ岳、朝日岳、さらに尾瀬の山々、武尊山などが連なる大展望だ。これだけ見えれば満足と言うことにしよう。若者に写真を頼んだら、妻がカメラを途中で落としたことに気が付いた。「沼田の方ですか?」そうだと答えると「鍬柄山の標識に掛けておきました。」と。ゆっくりと展望を楽しみながらの食事も出来なくなってしまった。感謝の言葉だけ残して山頂を後にした。その後、彼らも直ぐに下山した。

谷川連峰を望む
 大ダオを過ぎて登りにはいると直ぐに追いつかれてしまった。お先にどうぞと当然に道を譲る。カメラはあるかなあと心配しながら鍬柄岳に到着すると、若者が休憩していた。カメラは道標に掛けられていた。どこから来たのかと聞くと、北軽井沢からで、向こうはまだ雪があるので足をのばしたのだという。再び謝意を示すと、彼らは一足先に下山していった。きっと待っていてくれたのだろう。良い青年達だ。食事はこの鍬柄山で展望を楽しみながらと思ったが、日差しが強く暑くなってきた。それでは覚満淵周辺でということになり、のんびりと新坂平登山口まで歩いた。
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