氷室山・熊鷹山
ひむろやま・くまたかやま
1125m・1168m
桐生市・栃木県
宝生山と氷室山
登山日 2005年3月30日(曇り) しんぷる
行 程 山神社(9:25)…登山口(10:00)…尾根(10:40)…氷室山(10:55-11:00)…宝生山(11:10)…熊鷹山分岐(12:00)…熊鷹山(12:30-13:10)…熊鷹山分岐(13:50)…林道作原沢入線への分岐(14:00)…林道作原沢入線(14:20)…林道椀名条線(14:40)…山神社(14:50)
 氷室山は根本山よりさらに奥にある山だ。根本山に登った折、気になっていたのだがなかなか登る機会に恵まれなかった。三角点はない山で、ガイドブックにもあまり紹介されていないようである。この山はどちらかというと栃木県の山かもしれないが、県境の山と言うこともあり足を運んでみることにした。近くには展望に優れる熊鷹山があり、以前masaさんに載せて頂いた山行記を読んでから是非行ってみたいと思っていた山でもある。残念ながら北部の山々は雪がちらつく天気で、大展望というわけにはいかなかった。
鳥瞰図

登山口
 黒坂石バンガローテント村を過ぎて林道椀名条線に入る。沢沿いに進むと道は二股に分かれ、直進すると林道金山線1.9Kmを経て根本山登山口だ。今回は分岐で左に折れ、橋を渡って直ぐの山神社前の駐車余地に車を置いて歩き出した。椀名条線は立派な林道で道幅も広く安心して乗り入れられる林道となっている。これならば登山口付近まで乗り入れても良かったなぁと、後悔しながら歩いていったが、予定コースでは周遊して山神社に戻るものだから仕方がない。林道が右に大きくカーブするところに森林開発公団の黄色い看板が立てられており、そのそばに踏跡と氷室山への道標があった。

朽ちそうな丸木橋

雪の残る登山道
 地図とは場所が違うようだが道標に従って登山道見踏み入れることにした。道は雪の残る沢に沿って続いている。誰が整備するわけでもないのだろう、苔生した丸木橋が今にも朽ちそうな状態で架けられている。幾つもの橋を渡り右岸、左岸と徐々に高度を稼いでいく。テープがまだらに付いている。ふと気づくと脇に挟んでおいた地図がない。途中で落としたようだ。仕方なく拾いに戻る。沢に滑り落ちていなければよいのだが…。幸運にも、5分ほど戻ったところで見つけることが出来て一安心だ。10分以上時間を無駄にしてしまった。

尾根に登りあがる
 沢の源頭を左手から過ぎると、冬枯れした笹原の尾根に出た。道標を見ながら一休みしていると、男女4人連れが北の方角から賑やかに歩いて来た。どちらからですか?と訊くと、ハッキリとした返事が返ってこなかった。山と高原地図を見せると、どうやら大荷場方面からのようだ。手には栃木の山の本を持っていた。どちらまでですかと尋ねると、宝生山だという。氷室山の向こうの山か、意外な返事にとまどってしまった。4人連れが見えなくなった頃後を追った。

氷室山頂上

宝生山頂上
 直ぐに真っ赤な道標が目に入った。それは氷室山を指し示していた。道標に従い歩くことわずかで山部さんの山頂標識が目に留まった。そこには他にも山頂標識が置かれ、静かに石祠がたたずんでいた。展望は特別なく、何の変哲もないようなピークである。4人連れはここには寄らずに先に行ったようだ。ぐるっと一回りして宝生山を目指す。
 わずかで宝生山に着いた。そこでは先の4人連れが冷たい風の中で食事をしていた。立木が邪魔で展望は得られない。一声掛けて宝生山を下る。枯れた笹の原である。安蘇の山々、昨日登った仙人ヶ岳だけはわかった。

熊鷹山分岐

熊鷹山への尾根
 コルに根本山15分の壊れた道標があった。風の音が大きく冷たい。西側には雪を残した袈裟丸山が大きい。日光方面は残念ながら雪が吹いているようでぼんやりと見えるだけだ。大展望の熊鷹山は期待できそうにない。黒坂石への分岐を右に分け、雑木林の明るい道を行くと熊鷹山への分岐点だ。道標に従い比較的広い尾根道を熊鷹山に向かって緩やかに下っていく。風が穏やかで気分が落ち着く道だ。途中には三滝方面への分岐がある。ところどころ雪の残る道をゆっくりと進んでいく。

熊鷹山頂上

根本山を背景に
 熊鷹山への最後の登りを息を切らしていけば、櫓の展望台が建つ山頂にでた。歩いてきた氷室山から南側に目を向ければ安蘇の山々が一望である。そしてちょと気になっている尾根伝いの丸岩岳・野峰が眼下に見える。なるほどねぇ、初冬の大気が澄んだ日にでも来れたら最高かもしれない。遠く筑波山も望むことが出来た。ひとしきり展望を楽しんだ後、櫓の下を独占しての昼食とした。平日の山歩きは静かなものだ。行き会う人も少なく、ゆっくりと自分一人の時間を楽しむことが出来る。

丸岩岳・野峰方面
 黒坂石への分岐まで戻る。ここからは袈裟丸連峰が一望である。笹の斜面を切って道が付いている。気持ちの良い道はわずかで、桧の植林帯に入ると道は狭く薄暗い。氷が残り注意深く歩かなければならない。九十九折りに一気に高度を下げると林道終点にでた。この林道は車で入ってくるのは大変だが沢沿いに歩いていけば椀名条線だ。山神社までは近い。
林道への分岐
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