男体山
なんたいさん
2486m
栃木県
金精山方面からの男体山
登山日 2004年9月15日(晴れ) しんぷるライフ娘
行 程 志津乗越(09:50)…志津小屋(10:15)…九合目(12:05)…山頂(12:20-13:30)…四合目(14:40)…志津小屋15:10)…志津乗越(15:20)
 出足が遅く、登山口である志津乗越から歩き出したのは10時少し前。さらに林道から志津小屋への入口を見落としてしまい、約20分ほどの時間ロスを犯してしまった。最初から暗雲が漂った。
 志津小屋は立派な避難小屋で快適に利用できそうだが、近くの水場はあまり利用したくはない感じである。中禅寺湖畔の山々はガスがポツリ、ポツリと発生し出すとあっという間に一帯が覆われてしまうらしい。林道から見た男体山にはうっすらとガスがかかり始めていた。これでは山頂に着く頃には展望なしの状態かなあ、と想いながら歩き出す。まあ普通なら山頂に着いていてもおかしくはない時間だ。今ならバッチリの展望を楽しめそうなのだが…。

志津乗越

乗越からの男体山

根名草山方面を仰ぐ
 道はダケカンバやシラビソに覆われている。植生はあまり豊かではなさそうな印象を受ける。登山道は窪地が多く、また木の根が張りだしていて、しかも急登が続き歩きにくい。結局歩きにくいものだから主道の脇々に副道が出来ている。歩きやすい目先のルートを選択しながらの登りとなった。途中に合目標柱が立っているのだが、登りに気づいたのは4合目と9合目だけであった。帰路には注意しながら下ってきたが8合目と2合目を見落とした。目立たない場所にあったり朽ちていたり、中には虎縄の支柱として使われているものまであった。整備が必要と感じた。

太郎山を背後に

雲海に浮かぶ女峰山

山頂へと続く尾根
 単調な樹林帯の道をゆっくりと登っていけば、やがて崩壊地が現れる。この辺りまで来ると周囲の展望が開けてくる。燧ヶ岳の双耳峰がみえるぞ。白根山には登ったが実質的に日光の山はこの男体山が初めてになる。北側には太郎山、大真名子山、女峰山が聳える。みんな登ってみたくなる山だなあ。再び樹林帯に入るがそれもわずかでハクサンシャクナゲとハイマツの道となる。やがて山頂の一角に出るとそこが9合目だ。さらに笹道を行けば雲海が広がる。雲海の向こうには富士山がうっすらと姿を現していた。

山頂方面(左側は爆裂火口)
 ガスさえなければとんでもない展望に恵まれるはずなのに残念だ。どうも今年は山の巡り合わせが良くないようだ。日頃の心掛けが悪いのだろうか…(苦笑)。
山頂へと向かう道の右側は爆裂火口となっていて崩壊が著しい。かつての登山道は通行できず、やや東側を巻くような感じで進む。赤ザレた道を行くと三角点があった。その先の岩場に巨大な太刀が剣先を天に向け立っていた。上空には青空が見えるのになあ…。折角だからと奥宮まで足を進める。宗教色の強い山頂だ。
 湯を沸かし三者三様のスープを楽しみながらのの昼食だ。娘は明日、学生生活に戻っていく。夏休み気分もこれで終わりになるだろう。しばらくは寂しい思いに駈られるに違いない。ガスは中禅寺湖側から上がってくる。周辺の山々はすっかりガスに隠れ姿が見えない。いつまでもこの時間を楽しみたいがそうもいかないのが現実だ。
太刀の前で
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