温泉ヶ岳
ゆせんがたけ
2332m
片品村・栃木県
金精峠から望む温泉ヶ岳
登山日 2004年6月5日(晴れ) しんぷるライフ
行 程 菅沼登山口(10:05)…金精峠(10:55-11:20)…回帰地点(12:20)…温泉ヶ岳入口(12:35)…温泉ヶ岳頂上(12:45-13:05)…金精峠(13:50-14:05)…菅沼登山口(15:05)
 金精峠から根名草山に向かう途中に温泉ヶ岳はある。トンネルを過ぎてすぐのPに駐車して峠に上がる方が短時間だが急登だ。時間はかかるが菅沼の白根山登山口から歩いた方が楽である。膝に不安を抱える妻と一緒だから当然だろう。金精峠までは原生林を行くと言った感じだが、道ははっきりとしていて良く歩かれているようだ。峠からはシャクナゲの多い道で、開花時期には素晴らしい回廊になることだろう。お隣の日光の山々を見て、つい歩いてみたくなってしまった。
賑わう菅沼の茶屋

菅沼・金精峠登山道入口

登山道を妨げる倒木
 菅沼の白根山登山口は満車状態だ。それに引き替えドライブインのPには余裕がある。金精峠への道はR120をトンネルに向かって歩いていく。直ぐに右手に道標が現れ国道と平行するように道が付いている。かつて良く歩かれた道のようで道幅は大分広い。やがて沢状にえぐられた道に変化しシラビソなどの樹林帯となる。道には何カ所か倒木により遮られている。

道標

金精神社と金精山
 道は明瞭で間違える心配はなさそうだ。やがてジグザグと上りが急になってくる。呼吸が乱れぬようゆっくりと上っていけば、多くの道標が立てられた金精峠に着く。神社の御神体を拝見してから小休止だ。東側には湯ノ湖と戦場ヶ原の向こうに男体山がゆったりとしたたたずまだ。周辺の新緑が見事だ。

男体山と湯ノ湖

シャクナゲの回廊を行く
 神社の裏手にはアズマシャクナゲが真っ赤な蕾を見せていた。さあ道標に従って温泉ヶ岳を目指そう。ここから見える温泉ヶ岳は崩壊地もありいったいどこを通っていくのだかちょっぴり心配だ。峠には既に根名草山をピストンして戻ってきている人もいる。足下にはコミヤマカタバミが多く咲いている。時折ミツバオウレンが見受けられる。

日光白根山

コメツガの林
 シャクナゲの回廊はあるがどうも花付きが良くないようだ。袈裟丸山のアカヤシオも今年は花付きが悪かったようだし、おかしな年だ。県の花レンゲツツジは大丈夫だろうか。展望の少ない樹林帯を行くと展望台に出た。白根山が見事だ。さぞかし多くのハイカーが登っていることだろう。金精山から巡ったことをふと思い出した。

温泉ヶ岳入口
 やがて道は平坦となりコメツガの樹林帯に入る。登山道にはまだ残雪があり冷気が漂っているようだ。樹林帯を抜けると山頂を東側から巻きながら道は付いている。笹が刈られた道は太郎山方面の展望がよい。やがて入口があるわけだからと注意深く進むが道標がない。ついに完全に山頂を巻いてしまった。そこには同様に温泉ヶ岳への入口を見落とした中年ペアのハイカーがいた。「どうも雪が残っていた当たりじゃないかと思う。小さな道標があるとのことだが…。」
笹を切った道を戻りコメツガの樹林帯にはいると、小さな道標が立木に付けられて確かにあった。見上げれば更に立派な道標が枝に隠れて付けられていた。道からの目線になかったため見落としてしまったのだ。大きい道標を目線の高さまで下げておいた。これで見落とすことはないだろう。

温泉ヶ岳入口

太郎山・大真子・女峰山
 登山道はないが、きっと多くの登山者が入り込むのだろう。踏み跡も多くあり、テープも途切れることなく付けられている。僅かで三角点が二つある山頂に着いた。西には燧ヶ岳、至仏山、景鶴山、平ヶ岳、谷川岳方面、武尊山が見慣れない姿で鎮座している。東には日光連山が、そして眼下にはスノーハイクで有名な刈込湖・切込湖が静かに佇んでいる。温泉ヶ岳も案外人気のある山のようだ。
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