諏訪山
すわやま
1207m
神流町
志賀坂トンネル付近から望む諏訪山
登山日 2004年2月22日(晴れ) しんぷる
行 程 間物登山口(9:55)…R299出合(10:05)…志賀坂峠登山口(10:33)…尾根/谷コース分岐(10:35)…谷コース分岐(11:10)…谷コース分岐(11:30)…山頂(12:00-12:10)…東屋(12:50)…九十ノ滝(13:00-13:07)…間物登山口(13:15)
 西上州には二つの諏訪山がある。上野村のカミヤツウチグラと呼ばれる諏訪山と、かつて中里村であった神流町の諏訪山である。神流町諏訪山は志賀坂森林公園内にあり幾つもの登山コースが整備されている。間物登山口の近くには九十ノ滝があり冬期には氷結した姿を見せてくれるという。その手前には恐竜の足跡で有名な化石(瀬林の漣痕)があり観光の一助をなしている。間物口に駐車し志賀坂峠登山口から周遊するコースを取ってみた。 案内板

間物登山口
 間物登山口駐車場は猪平第二ダムの下にあった。駐車場の左手から木段の道があり、帰りはここを降りてくることになるのだろう。時間的にみて山頂で正午を迎えることになりそうだ。途中で昼食と水を買いそびれてしまい用意できるのはからのペットボトルだけだ。水場で500mLの水を補給していく他はない。来た道を間物集落まで戻り国道299号線を志賀坂峠まで歩く。生温い大気だ。風もなく穏やかでまるで春のようだ。緩やかな上りだが汗がにじんでくる。

志賀坂登山口

歩き出し
 トンネルのすぐ前に駐車場があり大きな案内板が立っている。案内板には幾つものコース名が書かれていて戸惑ってしまうが、分岐によりコース名が変わるようだ。案内板の横を通って歩き出す。「イノシシのワナに注意」とあるが罠がどんな物か皆目見当がつかない。心配なので近くに落ちていた棒を杖代わりにに使い罠に備えることとした。歩き出してすぐに尾根コースと谷コースの分岐だ。当然展望を期待して尾根コースに踏み込む。ガイドブックではこんなに早く分岐は現れないはずだが…。

木段の急登

両神山
 杉の植林地を九十九折りに上っていく。それもわずかで抜けると雑木林の尾根端に取り付く。県境の尾根は広く快適で、両側にアカマツが並ぶ平坦な道だ。やがて南側(埼玉県)が杉で北側(群馬県)がカラマツの生える急な木段が現れる。それを上り切り道が尾根を北側に下るとガイドブックにある尾根コースと合流。すぐに東電の鉄塔の下に出ると幾つものピークを屹立させた両神山が逆光の中姿を現した。

谷コースと合流

二子山
 そこからはアセビの木が多い雑木林に変わり道も狭くなる。道は乾燥し歩けばわずかに砂埃が立った。再び急登を終え平坦な道になると谷コースからの道と合流する。ザックを降ろしガイドブックを見ながら一息ついた。
 ここからは残雪がわずかにあった。木段を一歩一歩上っていく。振り返れば二子山の岩峰が迫っている。初めて間近で見る二子山だ。この先何度も振り返りながら山頂への道を歩いた。

山頂

九十谷への道標
 北には御荷鉾林道に貫かれた赤久縄山を中心とした稜線がくっきりだ。山頂へ「20m2分」の道標とベンチが現れた。道標に従い一登りすると祠のある静かな山頂だった。残念ながら展望はない。水を一口飲んでいると二人連れのハイカーが追うように山頂に上がってきた。両神山のことを指して「あの山は何ですかね?」と訊くので「両神山だそうです。」と答えた。「そうか両神山か。裏から見ると解らないものだな。」と…。そんなものなのだ。

間物集落を見下ろす

大ナゲシ・天丸山方面
 山頂直下のベンチ脇の道標まで下り九十ノ滝を目指す。北側から山頂を巻きながら残雪がある平坦な道を行く。そこは御荷鉾山から続く稜線が一望だ。遠景には妙義山と浅間山。眼下には間物集落が箱庭のように見える。すぐに道は南側に向かう。すると赤岩岳方面が大きくそびえる。西方には大ナゲシが天丸山を背景にその鋭峰を天に向けている。いつの日かあの頂に立てるのだろうか。
東屋 道は山頂をぐるっと半周するように下っていく。周囲は桧の林からアセビの木が青い雑木林に変わる。カラマツも多く冬枯れしている。暖かなひだまりの中、鳥のさえずりが耳に心地よい。ジグザグと快適に下っていくとやがて「わたど沢」に出る。北側で凍結している場所があり注意深く降りていくと分岐道標が現れた。シオジ林経由の展望コースへの分岐だ。すぐ下には橋と東屋が見える。今日はこのまま下る。東屋はきれいで快適に使えそうだ。ここで杖を置くことにした。イノシシのワナは仕掛けられていなかったようだ。

九十ノ滝氷瀑

わたど橋
 沢沿いに下る。右手に氷結した滝が見えた。九十ノ滝だ。展望のためのベンチが置かれそこから道が付けられていて近くまで行けるようになっている。ベンチから駐車しておいた愛車が見える。折角だから降りてみることにした。見事に全面氷結していてなかなか見栄えがある。ダム工事によって付けられた「わたど橋」からもしっかり滝が見えた。

北側のパノラマ
 橋を渡り階段を下り駐車場まで戻った。ダムを見上げてみればここからも九十ノ滝がはっきりと見えるではないか。帰りは上野村経由で塩ノ沢峠を越えた。
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