蟻川岳
ありかわだけ
853m
中之条町
大道・横尾線から望む蟻川岳
登山日 2004年1月31日(晴れ) しんぷるライフ、娘
行 程 登山口(10:15)…450m地点の記念碑(12:25)…東峰の石祠(10:47)…山頂(10:54-11:00)…東峰(11:10)…記念碑(11:20)…登山口(11:27)
 蟻川岳は中之条町の東側に位置する山だ。そして嵩山からも近い。気にはなっていた山だが登山口がはっきりとわからないこともあって、なかなか足を運ぶことができずにいた。最近、地元の人たちが蟻川岳登山を楽しんでいる記事を何かで読んだ。とすれば登山口ははっきりとあるはずだ。わずかの情報を頼りに車を走らせると広域農道登山口への道標が立てられていた。何のことはない思うより行くが易し、と行ったところか。
山頂の石像と石祠

登山口

竹林を行く
 国道145号から県道大道・横尾線に入る。前方に目指す蟻川岳を眺めながら進み、赤坂のバス停付近で左折し赤坂川を渡り広域農道に入る。道なりに上って行くと右手に宇原野への分岐が現れる。道は段々畑の長閑な山村を縫うように続く。ほぼ上り切ったところの右手に蟻川岳への道標が裏向きにあるが、切り返しをしなければ車は入れない。ここは林道蟻越線の終点となっていて、車1台が通れるだけの舗装路が続いている。道標に従い右折しゆっくりと上っていけば、すぐに車数台が置ける駐車場がある登山口に着く。

明るい雑木林

450m付近の記念碑
 駐車場の半分は積雪があった。駐車場の隅には蟻川老人会で設置した護美箱があり、地元民に愛されている山のようだ。南向きの登山口は日当たりがよく真冬なのに暖かささえ感じる。登山道は墓地の脇を通って始まる。杉林の中を行くとすぐに竹林となる。しかし純粋な竹林ではなく杉や雑木と混在して生えているのが面白い。この時期に緑を見るのはなんだか不思議な気持ちだ。霜柱の立つ杉葉が堆積した道をザクザクと歩けば、やがて落葉はクヌギやカエデなどの広葉樹に替わっていく。道は急登で歩きにくい。間もなく石碑と石祠のある場所に着いた。黄色のペンキで塗られた杭には450mと書かれていた。どうやら登山口からの距離らしい。ここでは立木が伐採され展望を得られるようになっている。子持山から小野子三山、榛名山などの展望がよい。しかも椅子の大きさに切断された新しい丸太が立てて置かれていた。ゆっくりと展望を楽しんでくれというわけだろう。

東峰

東峰からの痩せ尾根
 ここから道はさらに傾斜を増し、堆積した落ち葉と相まって歩きにくい道となる。比較的新しい丸太階段が敷設され歩きにくさはいくらか緩和される。黄色の杭は50m毎に打たれているようだ。もう少しで尾根筋に出るところでカモシカに出会った。登山道でこちらの様子をうかがっている。中之条付近はカモシカが多く生息しているのだろうか、すでに数回出くわしている。しばらく追いかけっこをするように歩いていたが、やがてカモシカは姿を消してしまった。いつの間にか道は尾根に入り、急登をゆっくりと歩くと大きめな石祠のある東のピークに着いた。祠の中には1枚の葉書が置かれ、取り出してみると裏には略図、そして山頂は更に先のピークであると書かれていた。

山頂

山頂からの展望
 石祠が置かれた東峰から西に向かう。ちょっとした岩稜を過ぎると一旦コルに降りるようになる。北側が切れ落ちていて、締まった雪が残る道は細心の注意が必要だ。コルに降り立ち頂上を目指し上り返せば、三角点と1216mと書かれた杭のある頂上に着く。2枚の山頂標識が松の木に掛けられていた。
 山頂の西端には石祠と石像が西を向いて置かれていて、道はそこから一気に下っている。周囲は展望を得られるように木々が伐採され、南方から西方にかけて小野子三山や榛名山、そして真っ白な浅間山を背景に嵩山や吾嬬山、薬師岳、浅間隠山などを見渡し、そして北方には不納山、雨見山などが近い。頂上を過ぎて進めば寺尾にでるらしい。駐車場から離れるため往路を忠実に戻った。
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