雨降山
あめふりやま
1013m
藤岡市
桜山から望む雨降山
登山日 2004年1月18日(晴れ) しんぷる
行 程 登山口(9:40)…林道終点(9:47)…蛙のおんぶ岩(10:17)…東峰(10:35)…山頂(10:57-11:10)…東峰(11:26)…林道終点(11:48)…登山口(11:56)
 雨降山は御荷鉾山の東側に位置する山だ。近くの桜山から堂々とした山容を見て取れる。西上州には信仰の山が多いがこの雨降山もそれに漏れず、信仰の中心的な役割を担ってきたらしい。事実、東峰には立派な石碑と小屋が建てられている。今年最初の山歩きは何となくこの雨降山に決まっていた。西上州の主な山としては最東になるのではないだろうか。何度も足を運んでいる山域だが今までで最も近い山に当たる。  案内板

登山口

林道終点の鳥居
 鬼石町に入ると前日に降ったと思われる雪が国道に残っている。冬タイヤは履いているが凍結が怖い。夜沢で右折し御荷鉾林道を上がっていく。日陰の多い林道は2〜3cmの積雪があり、その上には所々恐ろしいまでのスリップ痕が残されている。運転手がパニック状態に陥ったことは想像に難くない。我が身にあってはならじと慎重に運転をしていく。右折してから確かに4.4Kmで立派な道標の立つ登山口に着いた。そこは林道坂原線の終点でもある。野鳥の説明板の前に駐車し道標に従って歩き出す。
 今年初めて、しかも約一ヶ月ぶりの山歩きだ。短時間のコースでもありゆっくりと歩くことにしよう。未舗装の林道は陽当たりが良く暖かいが、うっすらと積雪がある。やがて林道は行き止まりとなり、そこには赤い鳥居が建てられていて、この雨降山が信仰の山だと理解できる。鳥居の前には木の枝で作られた何本もの杖が立て掛けられていた。

杉林を行く

蛙のおんぶ岩
 赤い鳥居をくぐるとうっそうとした杉林だ。その中は積雪はなく代わりに杉の葉が敷かれている。傾斜は緩やかでまずまずの出足である。やがて林の先が明るくなり尾根に出たかと思わせるが、それもつかの間、再び杉林の中に道は続く。徐々に傾斜はきつくなり足下に積雪が見られるようになると杉林を抜け雑木林となった。左手に「蛙のおんぶ岩」を眺めながら進む。「山頂730m」の道標から山頂とは反対側に向かって踏み跡が付いている。雨降山の展望は少ないということだから、ひょっとして展望に優れるところがあるのかと思い辿ることにした。痩せた稜線を注意深く進むと石祠のある場所に出た。906mピークと思われる。残念ながら展望には恵まれないピークである。

東峰

東峰の御神木?
 道標まで戻り東峰を目指す。ここからは丸太の階段が敷設されており積雪の道を歩くには助かる。そしてすぐに琴平(こんぴら)宮と御嶽三柱大神が祀られた東峰に着いた。石碑の側には御神木とも思われる堂々とした木が立っている。三波川TV中継所の脇を抜け山頂に向かう。西方に見えるのは東御荷鉾山だろうか。

三角点

山頂
 山頂へは一旦コルに下りなければならない。気温がまだ低く雪が締まっていないため多分に危険が伴う。灌木に掴まりながら慎重に下りる。軽アイゼンを履くほどではないのだ。無事にコルに降り立った。積雪の具合とテープを頼りに進むが、眼前に急登でとても登山道とは思えない場所に出る。右脇を見るとテープがありしかも積雪の感じが登山道らしく見える。傾斜も緩やかで徐々に上っていくようだ。それを数十メートル進むとなんと道は途絶えてしまった。どうやら間違ったらしい。上を見上げれば20m程で尾根に出そうだ。直登を決め足を取られながらも何とか尾根道に出た。登山道は先ほどの急登を上るのが正解だったようだ。そして間もなく山頂に着いた。そこには山頂標柱もなく「展望台1760m・登山口2270m」と書かれた道標が立っているだけだった。案の定、立木に遮られ展望は少なく残念だ。南方には下久保ダムと神流湖を見下ろすことが出来る。
 帰りは雪もやや締まり歩きやすくなった。東峰への途中、コルを上りきった所のちょっとした岩場から展望が得られ、冠雪した県境の山々が上毛三山の背景に大きく広がっていた。
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