野反湖外輪山を廻る。ニッコウキスゲ(ノゾリキスゲ)が咲き乱れる頃に歩いてみたいと思っていたのだが、機会に恵まれず時期を逸してしまった。山は既に秋の装いで足下にはリンドウやアキノキリンソウ、ウメバチソウ、マツムシソウなどが今を盛りと咲いている。初めての八間山と数年前に家族で登った三壁山からエビ山を再び歩いてみる事にした。生憎の曇り空でガスも多く展望はまるで期待出来ない出発だったが、エビ山あたりからガスもあがってきて上々の山歩きとなった。 |
|
八間山登山口 |
コマクサ保存地 |
野反峠に着くと辺り一面のガス。それでも一瞬展望が開けたので歩く事にした。天候があまり優れなければ八間山だけで戻ればいいと気楽に考える事にした。春には妻とシラネアオイの群生を見に来たのだが、片道15分程度の道のりだった。野反峠の登山口からは笹を切った気持ちよさそうな登山道が続いている。足下にはマツムシソウやエゾリンドウが良く来たねえと迎えてくれた。 |
笹の斜面 |
八間山頂上 |
時折ガスが切れて展望が開けるのだがそれもわずかな間だけ。それでも視界はある程度開けているので期待は持てそうだ。登山道は良く整備され歩きやすい。灌木帯を何度か抜け難なく山頂に着いた。残念ながらガスで展望はない。早々と山頂を後にしてキャンプ場に向かう。コメツガなどの針葉樹林帯の下りだ。ダケカンバからシラカバに変化した頃国道に出る。 |
三壁山登山口 |
ガスの登山道 |
キャンプ場まで舗装路を歩き野反湖ロッジの前に出る。さらに案内板に従いバンガロー村を通り過ぎると三壁山登山口に出た。灌木帯の急登を行く。わずかで「宮治郎清水」と書かれた水場に出るが水量がわずかで利用出来そうになかった。笹原を切った単調な登山道だが振り返れば野反湖が一望出来る。三壁山頂上は樹林帯の中で展望のない場所だった。 |
真新しい道標 |
明るい登山道 |
山頂から一旦下った後は比較的起伏の少ない歩きとなる。カモシカ平への分岐にでた。気持ちの良い草原がみれるだろうかとわずかばかり足を運んでみたが残念ながらガスの底深く沈んでいた。引き返し薄暗い樹林帯を行くと直ぐに高沢山の頂上に出た。やはり展望はない。エビ山へ急ぐとしよう。 |
エビ山頂上 |
エビ山と弁天山とのコル |
なだらかな下りの途中でようやく青空が顔を出してきた。広々とした草原状のエビ山頂上に着く頃には野反湖を囲む山々が一望出来るようになった。エビ山から弁天山までは一旦大きく下り、上り返す。その鞍部は植生の豊かな草原となっていて歩いていて楽しいところだ。湖畔への分岐を左に分け最後のピークである弁天山への上りに入る。 |
八間山がくっきりと |
弁天山から三壁山、高沢山、エビ山を望む |
山頂直下の急登をひと登りで石像の建つ山頂に着いた。今日歩いてきた稜線を見回しながら、天気が回復してくれた事に感謝した。車をとめた野反湖ヒュッテまではわずかな道のりだ。案外と短時間で歩けたものだ。 |
|
エゾリンドウ |
|
マツムシソウ |
シラタマノキ |
ワレモコウ |