角落山
つのおちやま
1393m
高崎市
赤沢林道から望む角落山
登山日 2003年5月10日(雲り) しんぷる
行 程 赤沢林道終点・女坂登山口(11:50)…剣ノ峰分岐(12:30)…角落山頂上(12:53-13:23)…登山口(14:15)
 この山域は夏に二度ほど来ている。新緑の頃と紅葉の時期がいいと、ものの本には書いてある。赤沢林道が終点まで行けるのか心配だったが、大きな台風でも来なければ問題なく「女坂」登山口までは車で行けそうだ。この角落山は剣ノ峰とセットで紹介されているが、明日には浅間隠山へ初めて職場の同僚たちとの山行を控えている妻との同行であり無理はさせられない。容易と思われる角落山だけの往復としのんびり歩くことにした。 案内板
 長期間工事をしていた道路が開通し、快適な運転で「はまゆう山荘」の前まで着いた。そこから川浦林道に入って行く。林道に入って間もなく一台の車が駐車していた。観察してみると、そこが「男坂」登山口で比較的新しい道標に難路と書かれていた。目指す「女坂」はまだまだ先のはずである。さらに先まで林道を進むと、林道赤沢線の道標があった。ここを左に折れ落石に注意しながら車を進める。ガイドブックには悪路とあるが、崖の土砂崩れさえなければ問題なく通過できるだろう。そして林道の終点である女坂登山口の駐車場に着いた。10台は楽にとめられそうだ。既に5台が駐車していた。案内板の右手の低い堰堤を越えての沢歩きから始まった。広葉樹の新緑が目にしみる。

新緑の登山道

ガレ沢を行く

巨大な岩
鎖場を行く  ガレた沢を黄色のペイントを目印に進む。沢の両側にはツルキンバイが数多く咲いていた。シロバナエンレイソウも目に付いた。タチカメバソウも多い。ボーとして歩いていたのか、足元のガレに気を取られていたのかわからないが、矢印を見落として沢をそのまま進み行き詰まってしまった。少し戻ると岩に矢印が書かれており、沢を離れ左の登山道に入っていく。気持ちの良い雑木林だ。剣ノ峰の真下当たりだろうか巨大な岩が目の前に現れた。まるで剣ノ峰の険しさを象徴しているようだった。その岩場の手前を過ぎると崩壊地が現れ鎖が渡されていた。
 鎖場を過ぎると再び雑木林となり笹の生えた道を行く。しばらくすると剣ノ峰との分岐道標が現れた。するとかなり前を歩いていた妻が道標の少し先にいた。どうしたんだと聞くと、道標の通り左に行ったら回り道をさせられてここにいるという。直進すれば20mほどの距離だった。これは道標がおかしいとの結論に達した。ここから緩やかな稜線のアップダウンを二度ほど過ぎる。オオカメノ木の白い花が眩しい。

剣ノ峰分岐

雑木の尾根

岩場を巻いて
 ようやく道は傾斜がきつくなり岩場と鎖場も数ヶ所現れた。息を切らしながらゆっくりと上って行く。先行していた妻も息が上がってきたのか、立ち止まることが多くなってきた。しかし、私の前を今まで平然と距離をあけて歩いた来た妻を見ると、腰と膝の状態もだいぶ良くなってきたのだなとつくづく思った。元々彼女のほうが強く、私は付いて行くのがやっとだったのだから…。山頂と思えたピークからは傾斜の緩やかな登山道を行く。

最後の鎖場

角落山頂上

剣ノ峰を望む
 先行していた妻が着いたみたいよと一言。半分疑っていたが山頂標識が実際目に付いて安心した。登山口から約1時間の行程だった。ちょっぴり自信をなくした登りだった。歩き出しの時間が遅いせいもあったのだろう、先行者とは全員すれ違ったためか山頂には既に誰もいなかった。そしてそこには比較的小さな角落神社の社があった。中にはしっかりとお賽銭箱が置かれていた。春霞のため遠望は利かなかった。剣ノ峰だけは何とかはっきりと見えたが、浅間隠山は墨絵に近い状態だった。男坂を登ってくると角落神社の赤い鳥居をくぐって山頂に達する。やはりこちらが正道か。直ぐに定年退職された二人組みが登ってきた。剣ノ峰に登ってから来たと言う。剣ノ峰への上りはこちら比ではなく大変だったと話してくれた。余裕があれば登ってみようと思っていたが、この時点ではそんな気持ちはまるで失せていた。あ〜、しんど。登山口に戻ると、一本のブナの大木が目に付いた。

ツルキンバイ


シロバナエンレイソウ


フタバアオイ


タチカメバソウ
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