鳴神山
なるかみやま
980m
桐生市
雨に煙る鳴神山
登山日 2003年4月12日(曇りのち雨) しんぷるライフ
行 程 ハイキングコース入口(11:28)…駒形登山口(11:40)…肩の広場(12:40)…西峰(仁田山嶽12:47)…鳴神山(桐生嶽12:52-13:05)…ハイキングコース入口(14:05)
 桐生市には幾つかの山があるが、そのどれもが比較的人気があり地元内外のハイカーに親しまれているようだ。その中でもこの鳴神山は植生が豊かで、カッコソウやナルカミスミレなどこの山特有のものもある。駒形と木品の二つの登山口のほかに吾妻山方面からの縦走路もあり、体力に応じ誰でも楽しめる山となっている。また山頂からの展望も優れることもこの山の人気を支える大きな要因であろう。 吹上バス停付近の案内板

ハイキングコース入口道標

林道を行く
 県道大間々駒形線を行くと吹上バス停にトイレとハイキングコースの案内板が設置されている。アカヤシオが咲く人家の庭先を眺めながら奥に進むと、ハイキングコースの道標が目に付いた。付近に2台ハイカーのものと思われる車が駐車していた。我々もここに駐車し歩き出したが、簡易舗装された林道は十分に車が通ることが出来る。予想通り登山口に着くと十分な駐車スペースがありここまで問題なく車で来ることが出来たようだ。道ばたには紫色のスミレが咲いている。

駒形登山口

川北小作成の道標
 登山道は沢に沿って続いている。植林された杉林の中の道をしばらく行く。歩き易いが単調な道である。午後から降水確率が高まるとの天気予報通り、空が暗くなってきたようだ。60年度川北小6年作の黄色い道標が立てられていた。そこには下から1000歩、上から3500歩と書かれていた。歩数を数えて歩いたのか、万歩計をを付けて歩いたのか、20年近くも以前のことなのでおそらく子供達がみんなで声を出しながら数えたのだろう。そんなことを思いながら歩いた。

沢を行く

カタクリ発見
 やがて道は杉林から沢へと入っていった。露岩と堆積した落葉が多く歩くのに注意を強いられる。ようやく赤布が現れ、それに沿ってルートを取り上って行くようになった。そして脇にはニリンソウが白く可憐な花を咲かせ始め、やや痩せ加減なカタクリも静かに咲いていた。その周りにはハルトラノオが無数の小さな花を付けていた。その間に若い女性ハイカーが下山していった。

沢筋の杉林を行く

肩の広場までもうすぐ
 再び杉林に入りそこを抜けると沢は枯れてきた。ここで娘から沼田方面は雨が強く降っていると電話が入った。電話を切ってから間もなくポツポツと雨が降り始めた。上からは中年夫婦のハイカーが降りてくる。また明日出直せばいいと引き返し始めたが、雨も気にならなくなってきた。空もそんなにも暗くないし山頂までは20分くらいだろう。再び上り始めた。

肩の広場

広場から山頂を目指す
 急登を息を切らして登り切るとようやく肩の広場に出た。木品方面が登山口と書かれていたことからどうやら駒形からは裏口になるらしい。そして吾妻山への道標も掛けられており、8.4Km3時間20分とあった。この広場には物置小屋と社務所の様な建物が置かれていたがはっきりとは分からなかった。ただ避難小屋としては使えそうである。

鳴神山の由来

近辺略図
 さらに鳴神山の由来について書かれていた。肩の広場からは再び急登である。双耳峰のコルに出ると「鳴神山略図and情報」板が置かれていた。まずは仁田山嶽に行ってみることにした。そこには2基の石祠が置かれ、その前は石垣で囲まれた場所となっていた。展望は優れないがさらに進むと「見晴らし岩」の道標がありここからの展望はなかなかのものであった。

西峰(仁田山嶽)

鳴神山(桐生嶽)頂上
 一旦コルに戻り山頂を目指す。再びポツリポツリと始まった。ちょっとした岩場を上ると直ぐに山頂に出た。二人連れの男性ハイカーが昼食を取っていた。吾妻山から4時間ちょっと掛けて縦走してきたと言う。「アカヤシオには大分早かったね、その時期には団体さんが押しかけて来るけれど、この狭い山頂には居られないものだから直ぐ下まで降りて昼食を取らされるんだ。」この360度の展望がある場所でゆっくり出来ないのも残念だろう。我々も大急ぎで昼食を取る。頂上からは皇海山、袈裟丸山、武尊山、妙義山、男体山など多くの山が眺望出来るらしい。生憎雨の山頂である。想像だけして下山することにした。雨脚は徐々に強くなってきた。妻は傘をさし、私はウィンドブレーカーで下山だ。しかし駐車場に戻る頃には止んでしまっていた。アカヤシオは花芽が漸くふくらみ始めた頃だった。
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