桐生観音山
きりゅうかんのんやま
308m
桐生市
登山日 2003年3月9日(晴れ) しんぷる
行 程 泉龍院駐車場(11:45)…中尾根(12:00)…観音山(12:10)…雷電山(12:15)…ガッチン山(12:25-35)…泉龍院(12:55)
 観音山は桐生側を挟んで西の吾妻山と対峙する低山だ。吾妻山が大形山から鳴神山へと続く尾根を形成する起点の山とすれば、観音山は前仙人から仙人が岳への起点となる山だ。多くのハイカーで賑わいを見せる吾妻山と対照的に静かな山歩きを楽しめる。登山道はよく整備されており大変歩きやすくなっている。桐生川ほとりから眺めるその山容はいかにも里山という感じで心和むものがある。 案内板

遊歩道入口

明るい遊歩道
 泉龍院の広い駐車場の入口に「菱ハイキングコース」の立派な案内板が設置されていた。観音山ハイキングコースではないのがおもしろい。ここは菱町のハイキングコースのようだ。駐車場に止めて歩き出す。泉龍院に歩を進めると直ぐにコース入口の道標があった。緩やかな斜面を登っていく。まだ木々は葉をまとわず、春の日差しを直接受けながら歩く。

中尾根の寝釈迦像
 柔らかな土の尾根道をのんびり歩いていくと、中尾根に出た。ここには最近造られたと思われる寝釈迦像が置かれていた。寝釈迦は袈裟丸山が有名だが、その他あちらこちらにもあるようだ。その近くには寝釈迦についての説明が書かれた鏡のような石盤もお置かれていた。ここから北に行くハイキングコースもあるようだ。一通り説明文を読み、教養を身につけた気分に浸りながら観音山を目指す。

観音山頂上
 やや下り気味に尾根を行くと、ちょうど泉龍院の裏手にさしかかった頃そこが鞍部になっていた。再び緩やかな傾斜の尾根を行くと、左は秋葉山方面、右は何も記されていないが観音山頂上への道に続くと思われる分岐になった。右にコースを取ると直ぐに観音山頂上にでた。なんとも味気ない山頂でいささか気が抜けてしまった。木々の間から吾妻山とその後ろに雪雲に覆われた赤城山を見ることができた。ガッチン山の展望の方が良さそうなので先を急ぐことにした。
 尾根を下っていくと、直ぐに笹が刈られた広場に出た。そこには石祠が奉られており、その脇に「雷電神社」と書かれていた。案内板には「雷電山」となっていたが、ピークではなくただの斜面である。祠の脇にノートが置かれていたので取り出して読んでみると、2月下旬とつい4,5日前の記帳だった。そこには梅の花が咲いてきれいだったと書かれていた。ガイドブックではここから左方面に降りると梅林があると書かれているので、そちらに降りてみることにした。ロープが張られた急な斜面を一気に降りる。しばらく行くと道を覆うように梅林があった。しかし開花と言うにはまだ早く、ほとんどがまだ小さな蕾だった。

雷電山

遊歩道

ガッチン山から吾妻山を望む
 ハイカーで賑わう吾妻山と違って誰にも合わずにここまで来たが、露岩のない遊歩道が続いており、のんびりと歩くにはいい山だと思う。吾妻山とは対照的な山だ。桐生市民にとってあまり人気がないのかなあ、歩いているのは自分一人だろうかなどと考えながら歩いていくと、ガッチン山の道標が現れた。道標に従って進むと岩場が目に付き、大きな岩の向こうに吾妻山が姿を現した。そして鳴神山まで続く尾根が一望である。さらに目をやれば榛名山から西上州の山々が吾妻山以上の展望を与えてくれる。唯一風が強い場所であったが、景色を眺めながら昼食とした。そしてそこには最初で最後のハイカーが一人で食事を摂っていた。
 帰りは分昌寺におりて戻るつもりだったが、泉龍院を示す道標があったことからこれに従った。檜の林の中を通り、枝道を折れ萱場を過ぎると、泉龍院の裏手に出た。ここは湧水がありぬかるんだ道であったが、鉄柵を開けお寺の中に入った。厄除けで儲かるのか新しく立派な建物がたてられていた。その脇を通り駐車場に戻った。
檜林

泉龍院の裏の萱場
inserted by FC2 system