吾妻山
あづまやま
481m
桐生市
ガッチン山から望む吾妻山
登山日 2003年3月9日(晴れ) しんぷる
行 程 吾妻公園(10:00)…陸橋(10:10)…トンビ岩(10:18)…吾妻山頂上(10:40-50)…トンビ岩(11:05)…吾妻公園(11:20)
 桐生となるとやけに遠い印象があり、二の足を踏んでしまうことが多い。しかし実際はそんなこともなく案外近い様だ。群馬県北部では雪で覆われる山が多い中、東毛の山は南に位置し、標高も低いことから真冬でも手軽にハイキングが楽しめる山域となっている。春の息吹を感じるにはまだ早いかもしれないが、雪が吹いている我が街から比べれば十分だ。吾妻山は桐生市民が愛する山として知られている。 山頂にある説明板

吾妻公園の遊歩道
吾妻公園駐車場に着くとハイカーの車で一杯だ。辛うじてスペースを見つけ駐車する。何人もの人が身軽な格好で散歩をしているが、中にはザックを背負った人も見受けられるので吾妻山に登るに違いない。往復2時間程度の行程と紹介されているので、靴だけ履き替えて登ろうかと考えたが、結局いつも通りザックを背負って登ることにした。赤城山までは雪雲が覆っているが、ここ関東平野まで来るとまるで別世界のようだ。

登山者用の陸橋
 公園に入ると直ぐに吾妻公園の大きな案内板が目に付いた。それを見ると何処を通っていっても吾妻山に向かって行くので、折角だから公園内を通って歩くことにした。公園の奥まで達すると、急斜面の道がジグザグと尾根に向かっている。既に登山を終えたのか、数組のハイカーが降りてきている。挨拶を交わし一登りで水道山から続いている尾根に出た。明るく歩きやすい尾根を進むと左下に人家が見えてきた。

広い遊歩道

遊歩道
 道路も西側斜面を走っている。やがて登山者用の陸橋を渡り、路上駐車で上がってきた人達と合流する。よく歩き込まれた幅広い遊歩道は、既に十分な春を感じさせるが、芽吹きまではもう少しの時間が必要なようだ。やがて実際の登山口と思われるところに来ると「吾妻山友の会」のチラシが置かれていた。ここからは本格的な登山道になる。

木段の急斜面

トンビ岩から桐生市街を望む
 登山道に入ると露岩の多い急斜面の道だ。直ぐに道は二手に分かれており左は迂回路、右は急斜面となっている。当然、急斜面の直登を選ぶ。直ぐ後ろからは外人さんのパーティーがついてくる。広い遊歩道で「こんにちわ」と挨拶を交わした外人さんたちだ。抜かれるわけにはいかないので少々ムキになって上っていった。その甲斐あってか?直ぐに「トンビ岩」に出た。岩に上ると桐生市街が一望だ。
ちょっと(^^;)息が切れたので腰を下ろして水分補給だ。さすがに暖かいのだろう、額から汗が滴り落ちている。フリースを脱ぎ腰に巻いて(息子に言わせるとダサイからやめろと言う)再び歩き出す。トンビ岩から一登りで小さなピークに出ると、平坦な道に出る。それもわずかで再び急斜面に出る。今度は右が男坂、左が女坂とある。今度は女坂を選んだ。このくらいの山は息も切らさず平然と登りたいものだ(^^;)
時折、苦手な木段が現れるが、その脇を丁寧に上っていく。左へ左へと進路を取りながら山頂に続く尾根に出た。尾根を道標に従い進むと直ぐに吾妻山頂上に出た。

山頂風景

山頂の時計

桐生市街地を見下ろす
 山頂には多くのハイカーが休憩し、展望を楽しんでいるようだった。山頂からの展望は、さすがにトンビ岩のそれよりも素晴らしいものだった。関東平野を一望し、新宿副都心の高層ビル、真っ白な富士山、西上州の山々、秩父山系などが遠望できた。石祠も奉られており、そして何より驚いたのは時計が設置されていたことだった。かつて山頂において時計を見るということはなかったので、まさにこの山は桐生市民にとって身近な山なのだと感じられずにはいられなかった。すれ違うハイカー同士が顔見知りであることが、会話の端々から伺い知ることができた。帰りは忠実に来た道を戻った。
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