赤久縄山
あかぐなやま
1522m
万場町・神流町
登山日 2002年11月4日(晴れ) しんぷるライフ
行 程 登山口(14:00)…赤久縄山頂上(14:12-14)…登山口(14:20)
 赤久縄山は神流川沿いの山の最高峰である。御荷鉾山と同様にスーパー林道が出来て山頂まで簡単に登れるようになっている。新緑の頃と10月の紅葉は大変素晴らしい山だと聞く。西上州としては標高があり既に紅葉の時期は過ぎてしまっている。稲含山に登った帰りに時間が十分あったのでちょっと立ち寄ってみることにしたのだが、ただ頂上を踏んだというだけで悔いの残る山歩きとなってしまった。

駐車場

登山口
 県道富岡万場線で稲含山を右手に見ながら那須集落を抜け塩沢峠に向かって走ると、右から未舗装の御荷鉾スーパー林道と道を合わせる。そこから林道に入り砂埃を立てながら「みかぼ森林公園」に車を走らす。公園を過ぎしばらく行くと十分な駐車スペースを持った登山口に着く。頂上まで450mとある。そして熊に注意ともある。
 黄葉も終ったカラマツの林の中を歩き出す。これだけ視界が利けば熊がいても心配なさそうである。道は背の低い笹道となって来る。そしてシラカバやダケカンバの巨木が目に付く。風は既に初冬の音色を奏でていて物悲しい感じがした。中ほどまで上った時に「キュウキュウ」と小熊が親を呼ぶような鳴声がした(熊の鳴き声は聞いた事はないが…)。辺りをぐるりと見渡すが、笹が風に揺れているだけでそれらしき姿は見えない。それに距離も大分離れているようだ。2度3度と聞こえたがやはり姿は見えない。見通しも良いので大丈夫だろうと山頂に急ぐ。
 山頂には一等三角点とベンチが置かれていた。展望は立木が邪魔をして思いのほか良くはない。ただ風が吹いているだけである。東側からも道が付いていた。あまりにもあっけなさ過ぎて少々空しさに襲われた。これではただのピークハントじゃないか、新緑の頃に栗木平あたりからのんびりと歩いてくれば良かった。戻ることにした。さっきと同じ場所からやはり声が聞こえたがどうもおかしい。何気なく上に視線を上げるとダケカンバの太い枝同士が風で擦れ合っていた。どうやら熊の子の鳴声はこの音だったようだ。
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