稲包山
いなつつみやま
1598m
みなかみ町
鉄塔付近からの稲包山
登山日 2002年10月19日(曇り〜雨) しんぷる
行 程 赤沢スキー場駐車場(9:05)…林道合流(9:50)…水場(10:40)…鎖場(10:59)…赤沢峠(11:10-15)…稲包山頂上(12:20-45)…鉄塔巡視路入口(13:02)…法師林道(13:50)…赤沢スキー場(14:30)
 四万温泉に稲包神社がある。そして稲包山はその奥社となっている。四万〜法師を結ぶ赤沢林道に沿った山道は「上信越自然歩道」になっていて有名なハイキングコースの一つだそうだ。紅葉の便りがあちらこちらから聞こえる中、以前から歩きたかった道をようやく歩いてきた。生憎の曇天で今ひとつ輝きを感じられなかったが紅葉そのものは真っ盛りであった。そして帰りには送電線鉄塔巡視路を通ってみた。鉄塔下から見た稲包山の山容は見事なものだった。 上信越自然歩道
 赤沢スキー場の入口は簡単なゲートが設けられていたが車1台が通れるだけの隙間があったのでそのまま通過し駐車場まで乗り入れた。作業用の重機や軽トラが置かれていたがどうやら人気はないようだ。シーズン前のスキー場は静かなものだ。薄日が差してきているし天気も持ってくれそうだ。先ずはスキー場左手の道路の様になっているところを歩いていく。スキー場のてっぺんまで上がっていくのかなあ、などと思いながら歩いていくと「四万温泉」と書かれた道標があった。

赤沢スキー場

登山道への道標

登山道
 道標に従ってスキー場を離れ山道に入っていく。この辺りは紅葉もなく木の葉が青々としている。まだ少し早かったのだろうか?やっぱり11月にならないとだめかなあ。道は広く整備され楓などの落葉広葉樹が多く見受けられることもありいっせいに紅葉すればさぞかし見事なものだろう。すぐに道は傾斜を増し汗が噴き出してきた。いつもそうだが歩き始めの1時間ほどが一番きつい。この山域では熊の話を良く聞くし、単独行でもあるので鈴を鳴らしながらの歩きだ。しかも、もしものためにやや太めの枝をストック代わりに使用している。登山口には他に車がなかったし先行者はいないと見なければならない。徐々に高度が上がりようやくチラホラと紅葉してきた。道はスキー場裏側の南斜面を巻くように続いている。まもなく赤沢林道に出た。林道を横切って歩道は続いていた。

一旦林道に出る

赤沢峠

見事な紅葉
 広葉樹林帯の落ち葉が積もる道から一転笹道を横切っていくと、ガサガサと笹が揺れた。少し驚いて立ち止ると小型の野鳥が飛び立って行った。一安心も束の間、さらに大きく笹が揺れ何かが飛び出してきた。今度は中型の山鳥がバサバサと羽音を立てて飛び去って行った。これには本当に驚いたのか心臓がドキドキしていた。鳥には脅かされることが多いなあ、ほんと。ちょっとした岩場を巻き、一旦高度を下げると沢があった。冷たい水を口に含み、冷や汗で濡れたシャツを脱いだ。辺りを見回してみれば見事な色付きだ。紅葉、黄葉。鎖場を過ぎると程なく東屋が見えてきた。
 赤沢峠の東屋には中年夫婦が食事の用意をしているところだった。テーブルの上は道具で一杯になっていた。挨拶を交わし少し話をした。2週間前にも来たがその時はまだ紅葉は全然だったそうだ。同行者2人がそろそろ稲包山から戻ってくる頃だという。積雪期の方が歩きやすい道だとかコースタイムなどもよく知っているところを見ると相当数の山行を重ねているようだ。そして団体も上がっていったと…、ゆっくりと話をしたかったが先を急いだ。東屋からは高度を稼ぐが直ぐに平坦な歩き易い道になる。ほどなく2人とすれ違った。そして紅葉が見事だ。思わずビデオカメラを回しながら歩いた。

稲包山を望む

笹道
 何度かアップダウンを繰り返し道は進むが赤沢峠より高度を下げてしまったのではないかと思われるほどだ。樹林の間から見えていたきれいな三角形の山頂がはっきりと見えてきた。ブナやシラカバが数多く目に付く。しかしまだ手前のピークを越していかなければならない。道は傾斜を増し再び汗が噴き出してきた。下が見えないほどの笹の間を通り後ろを振り返り振り返り山頂に出た。
 あまり広くない山頂は団体に占拠されていた。12:40には降りるというので展望を楽しみながら待つことにした。白砂山へと続く稜線がみごとだ。そして三国峠へと続く稜線と登山道もはっきりと見て取れる。三国山へ登ったとき三国峠から稲包山への道標があったことが思い出された。こっちの稜線歩きも面白そうだ。今日はあいにく遠望はきかずぼやっとしているが、松手山の鉄塔から平標山〜仙ノ倉、万太郎山など谷川連峰が一望だ。天気の良い初冬に冠雪した連峰が見られたらいいなあ。残念ながら東の遠方はハッキリしないが天気にさえ恵まれれば展望も良いはずだ。そして眼下には赤谷湖、四万湖そして紅葉の山。今日は紅葉のことばかりが頭にあったためか、思わぬ展望の山にすごく得をした気分になった。

稲包山頂上

三国峠へと続く稜線

巡視路への入口
 団体が下りてから5分ほどして帰路についた。笹に道をかき分け急斜面を降下、来るときに気になったブナの木に付けられた「赤沢入口バス停へ(巡視路コース)」の道標に従い脇道に入ってみることにした。笹がきれいに刈払われた快適な道だ。すぐに巨大鉄塔の下に出た。その鉄塔には「新新潟幹線NO.183」と書かれていた。稲包山方面を振り返ると遮るものもなくその山容が視界に入った。ここからみる稲包山が一番見事なのではないだろうか。思わず見とれてしまった。鉄塔下の草はふわふわしてとても気持ちが良かった。さて、道はどっちだ。笹が一カ所切れていて杭も打たれていたのでそこから下りていった。巡視路は九十九折りの急斜面が続きどんどん高度を下げていく。

鉄塔と稲包山

道標

法師林道
 段々と鬱蒼とした樹林帯になると水音が聞こえてきた。まもなく道は沢へ下りる道と分岐していた。沢への道には「巡視路出入口」とあった。そして近くの杉の木には今来た方向に向かって「←稲包山」と書かれた赤いブリキ板が打ち付けられていた。さて、ここでどちらへ行けばいいか少し迷ってしまった。とにかく冷たい沢の水を一杯口にした。そしてこちらではないと直感して分岐まで戻り直進した。すると再び赤いブリキ板が現れた。そこからは林道となり、近くにみなかみ町の水道施設があり立ち入り禁止となっていた。ようやく下りきったと思った。わずかに感じる程度の雨が降ってきた。林道はやがて立派な舗装道となりそれが「法師林道」であることも分かった。赤沢スキー場を目指して急いだ。法師温泉への分岐を過ぎると直ぐにスキー場に着いた。ゲートの前には1台の軽自動車が停められていた。下り初めてから1時間45分。車に着いて帰り支度をしていると雨が本降りになってきた。
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